タクフェス第3弾舞台『くちづけ』（演出・出演：宅間孝行）ゲネプロが7日、東京・池袋のサンシャイン劇場で開かれ俳優・金田明夫（60）、大和田獏（64）、『SPEED』で女優・上原多香子（32）、元『アイドリング！！！』の森田涼花（23）、かとうかず子（57）、柴田理恵（56）、宅間孝行（45）らが熱演を見せた。
本作は2010年に東京セレソンデラックス10周年記念第2弾として上演。13年には堤幸彦監督により竹中直人（59）、貫地谷しほり（29）主演で映画化された。知的障がい者とその家族の日常、現実にあるさまざまな問題を浮き彫りにし、社会問題を提議しつつも、コミカルなトーンで描いている。漫画家・愛情いっぽんの娘で知的障がい者のマコ役は500人のオーディションから選ばれた森田が演じている。
ゲネプロ終了後、会見が開かれ、宅間から見どころへ、「前半の山場のシーンで上原さんが良い芝居するんですよ！踊ってるだけじゃないぞ、泣かせる芝居をするぞというがひしひしと伝わります」と、アピール。
さらに、宅間はチームワークについて、上原がけいこ場に炊飯器を持ってきたということを話しだし、「『炊き込みご飯をやろう』と言って、スイッチを入れて、けいこ終了くらいの時間に炊き上がるということをやってくれたんですけど、その炊飯器がけいこ場に置かれっぱなしで、米とご飯のおともを買ってきて、若手を中心にみんなで毎日、本当に同じ釜の飯を食ってた（笑）。けいこ場にご飯のにおいが漂ってて食堂みたいだった」と、エピソードを明かしていた。
また、上原は昨年9月に夫TENNさんを亡くし、昨年のタクフェス第2弾の『夕―ゆう―』以来、活動休止状態だった。本作で活動の復帰となるが、「私の中では特別こう大きなものがあったわけではなくて、このけいこにすごく集中していたので、やっと初日を迎えられるという喜びでいっぱいです。待ってくださっているお客様に早くお見せできればと思っています」と、心境を話していた。
舞台『くちづけ』は7～18日に池袋サンシャイン劇場、27、28日に北海道・札幌のわくわくホリデーホール（札幌市民ホール）、11月1日に富山・富山県民会館、11月3日に新潟・りゅーとぴあ・劇場、11月11日に長野・まつもと市民芸術館、11月14、15日に福岡・キャナルシティ劇場、11月17日に島根・島根県民会館 大ホール、11月20～29日に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、12月5日に宮城・仙台電力ホール、12月11～13日まで愛知・刈谷市総合文化センターにて上演！
■キャスト
愛情いっぽん／漫画家：金田明夫
阿波野マコ／いっぽんの娘：森田涼花
国村先生／医師・ひまわり荘主：大和田獏
国村真理子／国村の妻：かとうかず子
国村はるか／国村の長女・女子高生：中村有沙
夏目ちゃん／いっぽんの編集担当：弓削智久
袴田さん／ひまわり荘スタッフ：柴田理恵
酒巻くん／巡査：布川隼汰
みなみ／はるかの同級生：ハレルヤまつこ
頼さん／ひまわり荘住人：西岡ゆん
島ちん／ひまわり荘住人：田中卓
仙波さん／ひまわり荘住人：葉石充
ちーちゃん／ひまわり荘住人：町田萌香
宇都宮智子／うーやんの妹：上原多香子
うーやん／ひまわり荘住人：宅間孝行
■STORY
天使のような純真なハートをもつマコはなぜ…
知的障がい者たちの自立支援のためのグループホーム『ひまわり荘』では、カラダは大人、心は純真な子供のままの人たちが、みんなで楽しく暮らしている。
そんなホームにかつて大ヒット作品を1度だけ世に送り出した、漫画家の愛情いっぽんが娘のマコを連れて住み込みで働くことに…。
ひまわり荘の住人となった30歳のマコの心は純真な子供のまま。そんなマコの心の扉をあけたのは、ひときわ明るく元気なうーやんだった。
惹かれあった2人は、マコの誕生日であるクリスマの日に“結婚しよう”と指切りを交わす。そして約束の日、うーやんはひまわり荘の仲間と一緒にマコがやって来るのを待つが…。
