お笑いタレント・ビートたけし（68）が22日、東京・浅草公会堂で“したコメ”の愛称で親しまれている『第8回したまちコメディ映画祭 in 台東』内の『ビートたけしリスペクトライブ』としたコメクロージングセレモニーに出席した。
いとうせいこうが総合プロデューサーとして指揮を執る、文化芸術の街「上野」と喜劇発祥の地「浅草」を舞台に“したコメ”の愛称で親しまれているコメディ映画の祭典。『ビートたけしリスペクトライブ』では『浅草ジンタ』、『ポカスカジャン』、『海藻姉妹』、『ホフディラン』、『サンボマスター』がライブを繰り広げ、『ホフディラン』の『四谷3丁目』の際にはグレート義太夫がギターで参加するなど人気となった。
そして、ライブの大トリにたけしが大歓声と拍手に迎えられて登場。「おかえり！」「コマネチ！」などの声が飛ぶ中、「昔の浅草を思い出して、『ヒロポンのうた』を。“ハイ”という感じで」とお茶目にコメントした後に、『サンボマスター』の演奏で『浅草キッド』を情緒たっぷりに熱唱！2002年12月31日の『ニューイヤーロックフェスティバル』に登場して以来となる渋い声での熱唱を見せる。最後には、腕を振り回しジャンプも見せるなどまさにロックな感じでオールスタンディングとなった観客を熱狂！この光景に、いとうは「日本のコメディ史に残りますよ！」と大興奮だった。
そのままクロージングセレモニーへ。コメディを通して元気にさせてくれた方らへ贈られる『コメディ栄誉賞』を授与され、「浅草は大学をクビみたいになって、浅草にたどりついたみたいな感じで、ある意味死に場所みたいなことで、浅草の芸人で死んでいけばいいやと思っていた時代もありました。まあ、運がよく、テレビに出たり、いろいろ映画も撮らせてもらって、いい仕事をさせてもらいました。でも自分の原点はやっぱり、浅草の煮込み屋とかで、いろんな場所で知らないお客さんが、『おまえいっぱい飲め』とお金がない自分におごってくれた。それが僕の原点です。これはきょう会場に来てくれたみなさんに共通しています！」と、心に響くスピーチでビシっとその場を締め温かな拍手が送られた。
ラストはもう一度、全員集まってのたけしの『浅草キッド』の歌唱。たけしは、満面の笑みで腕を振り上げたり、万感の表情での歌唱で、場内一体となった、人情味あふれる本映画祭らしい雰囲気のまま、幕を下ろすこととなった。
