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役所広司 主演作「日本のいちばん長い日」は海外へ「戦争を終わらせることは本当に難しい」とメッセージ

役所広司 主演作「日本のいちばん長い日」は海外へ「戦争を終わらせることは本当に難しい」とメッセージ
役所広司が会見に出席

 俳優・役所広司(59)が3日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で映画『日本のいちばん長い日』(監督・脚本:原田眞人/配給:アスミック・エース、松竹)記者会見を原田監督(66)とともに開いた。

 昭和史研究の第一人者・半藤一利氏による原作で太平洋戦争末期の4ヶ月間の日本が舞台。広島、長崎に原爆が投下され戦況はますます悪化し“一億玉砕論”が渦巻く中、本土決戦を主張しながらも天皇陛下の身を案じ、陸軍の暴走を止めることに苦悩する阿南惟幾陸軍大臣(役所)ら戦争を終結するために戦った男たちの物語が描かれる。

 まずは原田監督から、本作を撮った理由について、「祖父が19歳のころ、九州の知覧というところで塹壕を掘っていました。戦争が続いていたとしたら、祖父は亡くなっていた。天皇の聖断がなければ、この場には居なかったでしょう」と、そこで引っかかりがあったのが始まりの1つだったという。

役所広司 主演作「日本のいちばん長い日」は海外へ「戦争を終わらせることは本当に難しい」とメッセージ
 

 役作りについて、役所は「俳優を長くやってても分からないんですが、原田監督との仕事のときは、大量の資料が送られてきて、それを読むことから始まります」と、原田監督のことを話しつつ、「いろんな説があると思いますが、昭和天皇のご聖断があった以降は、終戦に向かって、青年将校たちのクーデターを食い止めながら、なんとか終戦に向かった、大臣として、昭和天皇と将校たちの間で板挟みになりながらの苦悩が僕の役割だったと思います」と、役どころを説明。

 海外の方へは本作をどう伝えたいかへは、「日本で起こった戦争を終わらせる話ですけど、この映画で戦争を始めるのは簡単ですけど、終わらせるということは本当に難しいことを、海外の人でも分かっていただけるのではないかと思います」と、アピールする役所。

役所広司 主演作「日本のいちばん長い日」は海外へ「戦争を終わらせることは本当に難しい」とメッセージ
 

 さらに、役所は、「昭和天皇の聖断に従って、本土決戦をやめるといえば、クーデターを起こそうとしている将校たちにひょっとしたら阿南さんが殺された危険性もあった。阿南さんが死んでしまうと、内閣は解散になってしまいますので、昭和天皇の思い通りには終戦は迎えられなかったと思います。そういう意味では、阿南さんが大臣になったというのは、青年将校にとっては、全面的な信頼があって、阿南さんなら本土決戦をしてくれると思ったと思います。阿南さんたちがそういう軍人に育てあげた子どもたちですから。そういう意味では、若い青年将校たちを欺いて、終戦まで持ち込んだという苦しさは大変あったのではないか。本日ご出席の方は映画を、みなさん観られたと思いますが、そのへんがみなさんに伝わってなかったら僕が失敗したかなと思います」と、コメントを寄せていた。

 映画『日本のいちばん長い日』は8日より全国ロードショー!

役所広司 主演作「日本のいちばん長い日」は海外へ「戦争を終わらせることは本当に難しい」とメッセージ

役所広司 主演作「日本のいちばん長い日」は海外へ「戦争を終わらせることは本当に難しい」とメッセージ
原田眞人監督
役所広司 主演作「日本のいちばん長い日」は海外へ「戦争を終わらせることは本当に難しい」とメッセージ
 
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