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北野武監督最新作はコメディアンなら失敗?毒舌冴えつつ俳優陣に感謝

北野武監督最新作はコメディアンなら失敗?毒舌冴えつつ俳優陣に感謝
北野武監督らが初日舞台あいさつを開いた(写真左から 安田、藤、北野監督、近藤、中尾)

 北野武監督(68)の最新作『龍三と七人の子分たち』(監督:北野武/配給:ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野)初日舞台あいさつが25日、東京・新宿ピカデリーで開かれ、俳優・藤竜也(73)、近藤正臣(73)、中尾彬(72)、安田顕(41)、北野監督が登壇した。

 引退した元ヤクザのジジイたちが、オレオレ詐欺や悪徳訪問販売でやりたい放題のガキどもと対決するという痛快エンターテインメント。

 上映後のあいさつとなり、北野監督らが登場すると会場には拍手があふれた。真っ黒なサングラスをかけて登場した主人公“龍三親分”を演じた藤は「別に目が悪くなって掛けているわけではありません、なんとなくこの映画の気分で出てきただけです」と、前置きしてサングラスを外すと、観客席から大きな拍手が沸き起こり「映画というのは観られてナンボなので、こうして満席のお客様の前であいさつをさせて頂くことができて大変光栄でございます。こうやって全国的にもお客様が入れば、俳優たちにもボーナスが出るかもしれませんので、1つお仲間にもこの映画を推薦して頂けたらと思います(笑)」と、軽妙な呼びかけ。

 「本日の公開初日まで長かったですか?」と司会から話を振られると藤は、本作撮影中に「みんなで来年の公開まで頑張ろうな!」と、平均年齢73歳(撮影当時)の超ベテランならではのコメントが飛び出すことも。対して「公開まで元気でいられるか心配でしたか?」と司会にコメントを求められると近藤と中尾はそれぞれ「オレは自信あったよ!」、「オレは大丈夫だったね」と言い出し、「ジジイって強いよ!」と近藤が会場を沸かせると中尾も「ジジイって響きがだんだん魅力的になってきた(笑)。今どきジジイは仕事がないから嬉しかったね(笑)」と、ぶっちゃけて会場を爆笑させた。

 本作に出演して近藤は「1人だけじゃなくてこんなにジジイをたくさんそろえてくれたことが嬉しかったね~」としみじみで、客席に「ジジイいる?」と問いかけるも誰も手が上がらず「若い人が多いね(笑)」と、それはそれで嬉しそう。すると北野監督が「(朝の)1回目はおじいちゃんばっかり観ているから(笑)」と、毒舌が冴え渡り笑いを誘った。

 劇中では威勢の良いジジイたちと敵対する京浜連合のボス・西を演じた安田だが、終始緊張した面持ちで「劇中ではジジイと呼ばせて頂きましたが、大先輩たちとこうして共演させて頂き言葉がありません」と、お固い雰囲気だった。

 最後に北野監督が「もしコメディアンを使ってこの映画を撮っていたら失敗していたと思う。藤さんはじめ芝居が上手なみなさんに出演を快諾頂いて、この映画が撮れたことに本当に感謝しています。日本の役者はやっぱり上手いです。普段はお笑いをやったりしていないのに、これだけ笑わせるってのは凄いです。ありがとうございました!」と俳優陣に感謝の気持ちを伝えていた。

 映画『龍三と七人の子分たち』は25日より公開中!

 ※写真は(C)2015 『龍三と七人の子分たち』 製作委員会

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