
声優・坂本真綾が25日、東京・ビッグサイト内で開かれた『東京国際アニメフェア2012』内での映画『夜のとばりの物語』(監督:ミッシェル・オスロ/配給:三鷹の森ジブリ美術館)舞台あいさつ&特別上映会にオスロ監督とともに登場した。
『キリクと魔女』や『アズールとアスマール』など、光と影を駆使したファンタジスタな奇才として知られるオスロ監督の最新作。好奇心旺盛な少年と少女(坂本)が映画館で映画技師とともに物語を紡ぎ、愛をテーマとした6つの短編世界の主人公となり、愛そのものを感じていくというもの。坂本のほかにも、俳優・西島秀俊(40)がアニメ声優に初挑戦するなど、注目度が高いものとなっている。
春色のピンクのワンピースで登場した坂本。まずは、オスロ監督から、同作の6つ目の物語を絵本にしたものをプレゼントされ、「大切にします」と、満面の笑みを見せることに。「初めてこの作品を生み出した監督にお会いできて嬉しいです」と坂本が出迎えれば、オスロ監督は、「アニメーションの最先端である東京に来れて嬉しく思います。自分の作品が成功するのではないかと思っています。坂本真綾さんのおかげですし、スタジオジブリさんのおかげですし」と、リップサービスも。
影絵の監督としてキャリアをスタートさせたオスロ監督は、「最初はお金がなかったからなんです」と、観客を沸かせると、「今は、ある程度の名声とお金があるので、あえてこの手法を選んでいます。シンプルで力強く簡略化された表現ができるので。前作とは違った軽々とした作品を作ってみたかった」と、しみじみ。
そんな、思い入れのある作品に坂本は、「この作品一本でいろんな役を演じさせていただいて難しい役だなと思いましたが、頑張りました。フランス語版の方の声が素敵な方だったので、日本語でもそんな風に演じることができればいいなと思って演じました」と、気持ちを。だからといって、無理に役を作ったというわけではなく、「景色や空気がその世界に自然に生きているような感じがしたので、1本1本スタイルが全然違うので、自然に溶け込めるようにしたいなと思った」と、自然体で演じたという。そんな、坂本の熱演にオスロ監督は、「1.5話ぶん見せていただきましたが、いろんな衣装をまとっていただいて楽しそうでしたね」と、評されることに。
坂本のお気に入りは『嘘をつかなかった若者』といい、「インパクトがあるお話で、ビックリする展開になると思います」とオススメを。さらに、『黄金の都と選ばれし者』という作品もいいとのことで、「美女の役を演じているのですが、『私は美女よ』と名乗ったりするんです。美女の世界で生きていく大変さがあって、自分の生活にも重なるような感じで、大人の方に観ていただきたい」と、プッシュしていた。一方の監督は、「すべての話が好きです!これからもたくさん作りたい」と、情熱を見せていた。
また、同作は、東日本大震災に復興支援するプロジェクトの一環もあるが、オスロ監督は、「面白い物語と映像をお楽しみください。世の中にいいこともあると言うことを感じてもらえれば」と、エールを。
最後に、坂本は、「色彩豊かで目を見張ると思います。影は見えない部分がありますが、表情を想像する楽しみがあると思います。自分には見えないもので、想像力を掻き立てられると思います。より、自分の中で広がる世界を楽しんでください」と、PRし、西島からの「よりたくさんの人に楽しんで欲しい」と、預かったメッセージを明かしていた。
6月30日より新宿バルト9ほかにて2D&3D同時に全国順次ロードショー!












