タレントの関根勤（61）がと俳優の温水洋一（50）が9月14日、東京・上野の不忍池水上音楽堂で、『第7回したまちコメディ映画祭in台東』スペシャルトーク『関根勤 100名作映画を語る』に出演。同時に、初の監督を務めた映画『騒音 THE FIVE OYAJI』（監督：関根勤）のワールドプレミアが行われた。司会は有村昆（38）。作品に出演する村松利史（58）も飛び入りで参加した。
初のメガホンを握った“関根監督”だが、開口一番「趣味に合わない方は自由に退席していただければ。客を選ぶ、下らない映画です」とキッパリ。出演したキャストも驚くほど馬鹿馬鹿しいという作品に「主題歌以外はほぼ出来上がっていますが、今日、みなさんのリアクションを見て編集します」と不敵な笑み。上映が終わると、集まった観客からのスタンディングオベーションに包まれ「いいね、これ！」と新鮮な感動を味わっていた。
ずっと映画を撮りたかったと話す関根だが「お笑いの時も『僕なんかプロの人とやって通じるわけありませんよ』とすごく俯瞰（ふかん）で見るタイプ。映画も『素人の僕なんかがとんでもない！』と作る気はさらさら無かったんです」と述回。脚本を手がけた放送作家・舘川範雄との雑談から生まれた企画だったが、「お金が集まらないと思って気楽にやってたら、うち（浅井企画）の社長が『関根くん映画撮るんだって？ 出すよ！』と出来てしまった」と含羞の関根だった。
ダメダメな5人のオヤジたちが地底人と戦うという大筋の物語だが、オヤジたちに温水、村松、酒井敏也らが演じる。温水は「記念すべき関根勤さんの初監督作品なのでぜひ出たいと思いました」とコメント。「カットがかかった瞬間モニターの前で関根さんが大笑いしてました」と気さくな撮影現場を振り返った。
ここで村松が客席から登壇。「温（ぬく）ちゃんから飲もうと言われて、観にきただけなんですよ〜」と恐縮しながら、初共演となった酒井と温水、村松という濃厚な組み合わせに「普通こんな3人呼びませんよ〜」と今にも泣き出しそうな独特な表情とハイテンションなトークで客席を爆笑させた。
関根の初監督作品に芸能界の大御所たちも競って参加。さんま、タモリ、千葉真一などなど、豪華なゲストに、関根は「さんまさんとタモリさん、このふたりが一緒に共演したのは『大霊界2』以来なんですよ。丹波哲郎さんにキャスティング力並んだかな」とニッコリ。村松も「さんまさん来た日は緊張したよね！ すごいスピード感であそこだけM-1の決勝戦のよう！」と感激。千葉の参加について関根は、千葉の声真似をしつつ「お会いした時に『関根ちゃん、俺出るよ。俺が出ないでどうする』と言っていたけどその後プロデューサーが電話したら『俺、出るの？』って忘れていたらしいです」と愉快そうに語った。
確信犯的コメディ作品に村松は「観終わって、なんかいい映画みたいになるけど、そんな映画じゃねえよなあ！ 無理に共感しなくていいです」と解説。関根は「『どうかみなさん観に来てください』と言えない映画です。僕の芸能界の表の部分しか見てないにはきつい。万人にはうけないことは重々承知です」と率直に話した。温水は「僕の奥さんもゲラゲラして観てたんですけど、ある場面で『最低…』と」と苦笑い。有村も「うちの丸岡いずみさんも、多分同じシーンで『最低…』って言ってましたよ」と意味ありげに笑った。来年公開予定。
