アイドルグループ『AKB48』と江崎グリコがコラボして行われた、期間限定で30歳以上の新メンバーを募集する「大人AKB48オーディション」の合格者発表お披露目会見が17日、神奈川県横浜市内で行われた。
応募総数5066人の中から、厳選なるオーディションを経て、37歳の専業主婦で2児の母親である塚本まり子さんが選ばれた。囲み取材中に、さっそく、塚本さんの愛称が「まりり」と決定。名付け親はぱるるで、塚本さんも、「そんな可愛らしいのを」と、よろこんだ。
「大人AKB48」の“まりり”塚本まり子(37)が私服でセンターに入り、パピコカラーのブラウン系制服を着た“なーにゃ”大和田南那(14、チームB)、“りっちゃん”川栄李奈(19、チームA)、“まゆゆ”渡辺麻友(20、チームA)、“ぱるる”島崎遥香(20、チームA)、“こじまこ”小嶋真子(16、チームK)らCMに出演するメンバーでフォトセッション。
フォトセッション初体験となった塚本さんは、まゆゆから、商品の持ち方や手の差し出し方などをワンポイントレクチャー。続く、囲み取材では、「カメラが塚本さんのお顔を撮りたいので、できるだけ正面向いてお話し下さい」と、これもなれていないと、話し手の方ばかり向いてしまうところを、ワンポイントアドバイスされた。
現在の心境をあらためて問われた塚本さんは、「まだ夢の中にいるようです」と、可愛らしい声と奥ゆかしい話し方で、感想を。
総応募者は5066人。1次選考で215人に絞られ、2次選考では68人に。お笑いタレントのキンタロー。(32)や元『モーニング娘。』の市井紗耶香(30)、声優の高橋美佳子ら最終選考に残った60名が見つめる中、合格発表で自身の名前を呼ばれた瞬間の気持ちは、「まさか、自分の名前が呼ばれるとは、本当に思っていなかったので、名前を呼ばれた瞬間は気づきませんでした」と、はにかむ。
続けて、「自分が呼ばれていることに、しばらくたってからあれ?と思って、急に真っ白になって席を立ちあがったんですけど。実感できたのは今です。やっと今、少し実感が。昨日までは普通に生活をしていましたので」と、頬を上気させながらも笑顔で語る。
発表は4月12日の土曜日だったそうで、今日までの5日間は、「普通に暮らしていましたので、本当にこんなんでいいのかなと思ったぐらい。本当に何の実感もなく過ごしてきました」と言う。
2児の母ということだが、2人のお子さんの反応はというと、「まだ、すこし小さいので、そういう会話が出来ないんです。テレビを見て、ママと分かるぐらいかな」とのこと。
奈良県出身で、現在は東京近郊に在住ということだが、レッスンとかもあるのだが、「家族とよく相談しまして、主人の協力を得ましたので、頑張っていきたいと思います」と、真の強いところも。
ご主人の理解は得られたそうで、「活動の期限も限られていますので、応援はしてくださっているんですけど、主人もちょっと実感がハッキリないようで、2人して『いいのかなぁ』と言ってます」と、これから起こるであろう「“嵐”の前の静けさ」と言ったところのようだ。
「AKB48のみなさんはやさしくしてくれましたか?」と、問われると、「もう、優しくしてくれました。さっき、まゆゆさんが助けてくれて。本当に助かりました」と、うれしそうに話す。
「芸能界の厳しさを教えてあげようとかどうですか?」と、リポーターがぱるるに振ると、「何で私に聞くんですか?イジわる~。ないですよぉ~」と言って、笑わせる。りっちゃんは、「ダンスが大変なぐらい」と一言。
最終選考ではダンスや歌もあったそうだが、「全然、得意ではないです。選考の時も間違っていました。ダンスは子供の頃にクラシックバレエを少し習ってはいたんですけど、今どきのダンスというのが、ちょっとわからなくなってしまうんですよね。20年以上たっています」と、可愛らしく笑うと、メンバーからは、「かわいい~」の声が。
AKB48といえば、ダンスに加えて制服のような衣装も特徴的だが、「せっかくですからみなさんとお揃いの衣装が着れたらうれしいですけど、大丈夫ですかね?ちょっと心配です」と、笑う。メンバーからは、「全然、大丈夫」と太鼓判の声。
まゆゆは、「塚本さんお綺麗なので、握手会にみなさん殺到してきてくれると思うので、笑顔で。素敵なので十分です。私たちがきれいになれるように見習いたいと思います」と、後押し。
何て呼びましょうと愛称を問われると、ぱるるは、「(塚本さんは)まゆゆが好きなんですよね。だから、まりりでどうですか?」というと、まゆゆも「まゆゆ、ぱるる、まりり!いいねぇ」と、即決。塚本さんは、「そんなかわいらしい。うれしいです」と、笑顔。
推しメンは、「メンバーのことをつい最近、勉強しまして。昔ですと名前が一緒で、(篠田)麻里子さんていらしゃいましたよね。あと、ともちゃん(板野友美で、正式にはともちん)。AKB48が出てきたときのイメージというか。いまのメンバーは覚えにくくて。まゆゆさん(はわかります)と島崎さんは見たことあって親しみがあった。誰が推しメンと言うのは・・・これからちょっとおぼえていきたい」と、大所帯のAKB48メンバーを覚えるのもひと苦労になりそうだ。
ここで、「ちょっと意地悪な質問ですけど」と断って、「AKB48は恋愛禁止なんですけど、この活動の期間どうします?」と割れると、「恋愛はしません。家庭と両立はしますけど」と即答。ノリもよさそうだ。
塚本さんは、結婚する前は仕事をしていて、結婚して子供生まれてからは、専業主婦だったという。テレビ見る側から出る側に変わったわけだが、「不思議です~」と、しみじみ。
“こじはる”小嶋陽菜(25)に代わって最年長メンバーになるが、「他のメンバーが持っていない大人の魅力」を問われると、「年の功ですよね」と、笑う。続けて、「芸能界としては、みなさん先輩ですけども、生きてきた日数とか。学ぶことも学んだ数も違うと思いますので、そういうところかなと思います」と、キッパリ。
最後にメンバーから一言ずつアドバイスを。こじまこは、「たのしい活動たくさんあるし、いろいろ学べる。私も塚本さんから大人の魅力とか学んでカッコいい女性になれたら」と優等生発言。
ぱるるは、「握手会がとりあえず大変ですね。本当にムリなので、私より今後、握手会で人気なんじゃないかと。笑顔がステキでニコニコしているので」と、笑わせる。その数、1日5000人~6000人とあくしゅをすると聞かされると、塚本さんは、「想像超えてました」と、驚く。ぱるるは、「総選挙の票にもつながっていくので。私はムリなのでそこはあきらめて、違うとこで頑張っていきたいと思いますけど」と、笑わせた。
なーにゃは、「先輩方が卒業してしまって、若い子がすごいたくさんいると思うので、若い子たちにいろいろ指導して下さったら、嬉しいなぁと思います」と、真面目にいう。
りっちゃんは、「AKB48は、ダンスができなくても、歌が下手でも、勉強できなくても何でも大丈夫なので。いろんなことを塚本さんから学びたいなぁと思います」と、らしいコメントで笑わせる。
まゆゆは、「普通の主婦の方でしたので、今日からガラリと生活が変わってしまって大変だと思いますけど、私たちが全力でサポートしていきますし、私たちもまりりさんから素敵な大人の女性になるための心得をたくさん学んでお互いが楽しく成長できて、楽しく苦過ごせるAKBになったらといいなと思います」と、まとめる。
最後に塚本さんは、「人生は思いがけないことが起きるんだな。想像もつかないことが起きるんだなと実感しました。せっかくこうしていただいた人生なので、精いっぱい全力でAKB48を頑張っていきたいと思います」と、力強く抱負を語った。
同オーディションは、江崎グリコ株式会社が、3月4日から「パピコ」の2014年春キャンペーンとして、「パピコ」をもっと大人にも楽しんでもらえるブランドにするために、TVCMなどの広告に出演するAKB48メンバーの一員として、30歳以上の女性を対象に、期間限定の新メンバーを募集していた。
塚本さんは、今後、“大人AKB48”として、5月14日から放送される予定の「パピコ」のTVCMに出演したり、コンサート、握手会など各種キャンペーンに8月31日までの期間限定メンバーとして参加する予定となっている。