人気アイドルグループ『V6』の森田剛（35）が4日、東京・世田谷パブリックシアターで主演舞台『夜中に犬に起こった奇妙な事件』（演出：鈴木裕美）公開ゲネプロを開いた。
2003年に作家マーク・ハッドンによって発表された小説をもとに2013年にロンドンで舞台化された作品を日本版にアレンジして上演するもの。
数学に天才的な才能を持つ15歳のアスペルガー症候群の少年・幸人（森田）が、仲良くしていた近所の佐久間夫人の犬が殺されているのを発見したことがきっかけで、警察に疑われ、犯人探しを始めることとなる。調べていくうちに、その事柄は自分にも関係があり、受け止めるには重すぎる真実へ突き当たる。その幸人の傷ついた心は父の誠（入江雅人）から死んだと聞かされていながら、実は生きていた母・広美（高岡早紀）のいる東京へ向かわせる。しかし、それはこれまで静岡のごく限られた世界でしか生きてこなかった幸人にとっては大冒険となり…。
森田は、自分の意見を押し通したりと周りを振り回す難役を演じることとなり、ときに、地面に頭を何度も打ち付けたりと熱演で、舞台にはほぼ出ずっぱり。途中、高岡が水着姿で登場するという場面もある。演出面では機械や情景などキャストがそれらの動きを実演することで、表現したり、生活音の大きさなどは、幸人の揺れている心情を表現するなど工夫が見られる。
終了後に、森田と幸人の担当教員役の小島聖（38）、入江、演出の鈴木氏とともに囲み会見を開くことに。いよいよ初日を迎えられることに森田は、「本当にやっと幕が開くなと。毎回、緊張感があるので、1回1回発見しながら進化していきたいなと思っています」と、相当な苦労があったよう。
圧倒的にセリフが多いなど難役だけに、幸人と同じく、頭を抱えてくなることも多かったという森田は、とくに「数字のセリフは大変でしたね」といい、報道陣からこれをきっかけに数学を勉強はと問われると、「僕はそういうのがやりたくなくて芸能界に入ったので、まさかここでそういう勉強をすることになるなんて。計算式を覚えるのはもういいですね。もっとちゃんと勉強しておけばよかったと思うところもありますが」と、苦笑い。
自身の役については、意外と「幸人はワガママだし、やりたいようにやってるから、周りが大変ですよね」と、ほかのキャストを気遣う森田。ただし、自身が15歳という幸人の年齢を演じることはどうかと問われると、「考えると無理なんで、自分さ35なんですけど、経験を役に落としこんでやっています」としみじみ語ることも。
劇中のラスト周辺のことについて、報道陣が「そこらへんで出てくる“登場人物”ちょっと動きの分からないじゃないですか。それはコミュニケーションを取ってこられましたか？」と、問われると、鈴木氏から、森田が「“彼女”のためにこの芝居頑張るって言ってましたよ」と、暴露すると、森田も「そうですね。それぐらい大事です」と、笑顔を見せた。
ほかにも、『V6』メンバーからのアドバイスなどがあったかと問われると、「メンバーにも（鈴木）裕美さんにお世話になったメンバーがいますので話を聞きました。舞台を観に来てくれたら嬉しいです」と、期待を寄せると、メンバーの井ノ原快彦（37）からハンモックをもらったエピソードなどを語っていた。
「すごく勇気のある気持ちのいい作品だと思いますので、みなさん観に来てください。よろしくお願いします」とアピールしていた森田主演の舞台『夜中に犬に起こった奇妙な事件』は4日から20日まで東京・世田谷パブリックシアターにて、24日から29日まで大阪・シアターBRAVA！にて上演！
※囲み会見全文はコチラ！
■出演キャスト
森田剛、高岡早紀、小島聖、西尾まり、宮菜穂子、芝一平、安田永徳、石橋徹郎、久保酎吉、入江雅人、木野花
