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中川翔子 小松未可子と楽曲で“シンクロ”!「決断は自分の選んだベスト」で黒歴史も白に

劇場版「モーレツ宇宙海賊」初日!佐藤竜雄監督亜空間表現こだわりや原作・笹本祐一氏も太鼓判
劇場版「モーレツ宇宙海賊」初日にキャストや監督らが登壇した(左から松風雅也、中川翔子、金元寿子、小松未可子、佐藤竜雄監督、笹本祐一氏)

 アニメーション映画『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE-亜空の深淵』(監督:佐藤竜雄)初日舞台あいさつが22日、東京・新宿バルト9で行われ、佐藤監督をはじめ加藤茉莉香役の小松未可子、グリュンヒルデ・セレニティ役の金元寿子、ケイン・マクドゥガル役の松風雅也、テーマソングを歌う、“しょこたん”ことタレント・中川翔子、原作者の笹本祐一氏が登場した。

 笹本氏が2008年より執筆している小説『ミニスカ宇宙海賊』を原作に、2012年に放送された“モーパイ”の愛称で親しまれるテレビアニメ『モーレツ宇宙海賊』の劇場版となる本作。亡き父の後を継ぎ宇宙海賊船『弁天丸』の船長となった女子高生、加藤茉莉香の成長を描きつつも、ち密なSF設定などが散りばめられ大人から子供まで楽しめるスペースオペラとなる。完全オリジナルストーリーの劇場版では謎の少年、無限彼方が新キャラクターとして登場。オープニングテーマをテレビ版と同じくももいろクローバーZの『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』、テーマソングをangela Presents/中川翔子による『キラキラ-go-round』、イメージソングを小松による『Sail sway』が担当となっている。

 この日の舞台挨拶でMCを務めたのは松風。「弁天丸を操るように、この会場を舵取りして、ほかでは聞けない特別な話をグイグイと引き出したいと思います!準備はいいですか?」と、会場一杯の観客へコール&レスポンスを求めると大きな拍手が。

 早速、松風の呼びかけで出演者がステージに現れると観客はさらにヒートアップ!冒頭の挨拶で中川からは「みなさん!おはようございます!本日2月22日はなんといっても『ネコの日』それと『プレステ4』の発売日!そして最大のビックバンはこの『劇場版モーレツ宇宙海賊』の公開記念日だ~!今日のトリプルビッグバンの日を朝からみなさんの笑顔と共に迎えることができて、とてつもなく幸せでございます!」と、序盤からしょこたん節が炸裂!

 さらに中川は止まらず、「私の祖先が『冥王星』の和名をつけたということがWikipediaで知ったんですけど、子どもの頃から宇宙が大好きでした!女の子の絵を描くことも大好きでした!大好きなものしか詰まってない、この『モーレツ宇宙海賊』、TV版も家で観てましたが、まさか劇場版の主題歌を歌わせていただける日が来るなんて!ホントにホントに夢のようです!ステキが詰まったこの映画を見たみなさんの笑顔もとってもステキに輝いてますね!やっぱり茉莉香様は大スクリーンのフルサイズが似合う!」と、あいさつから感激と興奮が止まらない。

 松風から「ゲストのみなさんはご覧になってますか?」と質問を向けると、なにやら微妙な空気に「監督、作り終わってますか?」とイジると「大丈夫です!」とそこはキッパリ。映画の感想の話になり松風が「しょこたんに聞くと2時間ぐらいかかりそうなので2分でお願いします!」とクギを刺しつつ、中川が語りだす。「よくぞお見抜きで(苦笑)言いたいことが多いと早口になっちゃって、今回は劇場版ということでTVの本編から、ものすごくモーレツに暴れまくってくれた茉莉香様が大スクリーンになると貫禄がさらに増して、海賊服もレッドになって、なんといっても私が興奮したのが彼方くんのお尻でございまして~それだけではございません!メンタルの面でも、この映画は先の人生の道しるべになってくれるなと思いました。『決断は自分が選んだベスト』という言葉がすごく胸に浸み入りました!私自身も10代の頃はいろんな黒歴史があったな…としみじみ思うんですけどもその『決断は自分が選んだベスト』という言葉は過去の黒歴史も白に塗り替えてくれる!そんな言葉です!今、興奮しているんですけど、生みかこし様(小松)、いろんなみなさまにお会いできて、10代の頃はスーパー戦隊シリーズが大好きで!戦隊モノのオーディションに何度も落ちてしまったんですが、その憧れの電磁戦隊メガレンジャーのメガブルーの松風様に会えて、人生間違ってなかったんだ!『決断は自分が選んだベストなんだ!』と良かったなと大人になって思うことがたくさん詰まっている。落ち込んだ時はモーパイの茉莉香様の勇姿を思い出せば、きっと前向きに進んでいけるな!と改めてすごく思ったので大スクリーンで何度も心の宇宙の旅を体感できたら、うれしいなと思います!『キラキラ-go-round』というエンディングテーマも歌わせていただいたんですが、映画本編を見させていただいた中でみかこし様の歌われている『Sail sway』という曲が『キラキラ-go-round』のメロディーとリンクしているんですよ!そこで鳥肌もらしでした!」と一気にまくしたてると小松も「そうなんですよね!しょこたんありがとうございます!」と、礼を述べると中川は「ふぅ~」と笑顔で返答し観客も「ふぅ~」と乗っかり、妙な連帯感が生まれる一幕も。

 小松が続けて「アフレコが夏コミケの3日目に行われたのですが、その時には絵が一切なくて。監督の絵コンテのみの情報でアフレコしてたのでセリフや内容は把握してるんですけど、どのような戦闘になったり、どのような動きをしているのだろう。と、全く分からなかったんですけど、そこからたくさん時間をかけて、最後の最後まで粘って、粘って作り上げたこの作品!実は観たのは昨日なんですけども…スタッフの熱意とTV版からの我々の熱意といろんなものが凝縮されて、でき上がった、涙と血と汗と『監督のお酒』の結晶が集まった作品だなと思います!」と、しみじみ。

 すると佐藤監督は「結晶じゃねぇ~よ」とツッコミつつ、「ヒヤヒヤですよね。『日本の映画興行の限界をいくのか?』と言われましたからね」と、遠い目をする。松風は「あれ?どんな限界ですか?」と尋ねると、「まぁ~作り込みがね!結構ギリギリまで頑張ったという話でございます!僕の絵コンテでアフレコしたというのが心残りで、ただその分、絵作りに集中できたんで~みなさんの知らない絵を作ることができました!どうだい!って感じです」と、後悔の部分とともに見どころもアピール。

 その言葉を裏付けるように、小松は「TV版から2年経つんですけども、すごく胸に熱いものがこみ上げてきます。TV版では自分のことでいっぱいいっぱいだったんですけども、初めて映画として観た時に自分のこと、作品のことを客観視、一視聴者としてすごく楽しんで観られた作品だなと思いました。自分たちの芝居以上の絵というかキャラクターの芝居が『こんなに動くんだ!』っていう、役者としてはすごく衝撃でした。われわれの芝居に動きをつけてくれた感じですね」と、コメントが。

 金元も「オープニングからワクワクする感じで彼方くんが逃げているところから、画面がバンバン変わっていって『これから何が始まるんだろ~』って、すごいワクワクして見させていただきました。今回ヨット部員も全員、卒業した先輩方も集まって、ホントににぎやかな収録でした。グリュンヒルデ的にも本編と同じぐらいしゃべらせていただいて、見どころもたくさんあると思います!一度と限らずたくさん見てほしいなと思います!」と、収録の様子も交えて語ることに。

 それを見ていた松風が「なんか、上っ面トークにみたいになってきました。フォローしあいみたいな」というと、「そんなことない!」と、全力否定する小松。すると原作の笹本氏も口を開き、「例によって、原作者チェック一切しなかったんですよね。シナリオが送られてくるんですけども、鈴木雅久さんがスタッフにいて(シナリオ)読んでみて『あっこれ放っといても、大丈夫だな』と思って。そうなると何が嬉しいかって、さとたつ監督の新作を自分の原作で見れる!という、これ俺だけの贅沢だよね!自分の話じゃないわけですから、キャラクターは自分で作ったんだけど、それをアニメベースでTVのキャラクターが出てきて、これは実に楽しかったですね!」と、“援護射撃”。さらに笹本氏は「詰めた構成、95分ですよ!こんな詰めた映画は見たことがない!『カリオストロの城』(ルパン三世)、『ビューティフル・ドリーマー』(うる星やつら)以来だと思います!構成が詰まってて、情報量が一杯で、キャラクターが立ってて、話を盛り上げてて、これ以上何を期待しろと!出来が良すぎ!」と、手放しで褒め会場も拍手喝采だった。

 話がテーマソングでangelaとコラボした中川の話になり「KATSUさんからもらった仮歌の時点で完成しちゃっているんですよね!だって歌ってらっしゃるのがangelaのatsukoさんだったので『これで出しゃいいんじゃん!』って、これを私が歌わせていただくなんて!だってangelaさんの曲を聴いて心を育てていただいて、監督の『劇場で会いしましょう!』とあのコメントでそれを目指して生きている訳ですよ!全人類が!こんな大役を務めさせていただいて、ものすごいプレッシャーだったんですよ!angelaさんもとても丁寧に丁寧に作ってくださって、いろいろ遊んでみたんですけど、『やっぱり、普通に歌ってみようか~』みたいな、楽しみながら作っていったという、やっぱり何をするにも作品に対しての愛と自分自身の納得。その二つが揃わなくてはと思うんですけれども、とても、とても、とても『あ~生きてて良かった!』と歌い終わったあと感じました!すごく、すごく仮歌のデータをみなさんに配信したいぐらいです!やっぱりangelaさん節がメロディーや歌詞の中に染まっていて、とっても踊りたくなるような、やっぱり茉莉香さんはいつもみんなを率いて、未来に向かって、みんなの心を真っすぐ明るく導いてくれるので、そんな茉莉香さん節が歌詞の世界には入っているので、歌いながら、その姿をイメージしながら、歌詞カードの横に茉莉香さんの絵を描きながら楽しんでました!」と、またも熱弁。

 中川は「(見るのが)楽しみですよね~だって、宇宙と女の子とangelaさんと『お尻』といろんなものが詰まってますもんね!ホントにホントにホン~トにうれしいです!アニメーションと曲は魂でリンクして、これからもずっと地球が回っている限り残っていくので、これからも大切に死ぬまで歌い続けて行きたいな!と思います!」と、少々暴走気味に語る中川にとって『キラキラ-go-round』は至宝の一曲になったようだった。

 続いて小松は「仮歌がatsukoさんが歌ったもので『このまま出せばいいじゃん!』ホントに完成度の高い仮歌が届くんですよ!それを自分が歌う時の塗り替えというか、ひっぱられないようにというか、そこが難しかったです!」とのこと。また『キラキラ-go-round』と『Sail sway』がシンクロしていることを本編を見るまで知らなかった小松は「完成したときにしょこたん様の『キラキラ-go-round』を聞いた時に『Sail sway』の曲が入っていて『あっ、ここでつながっていたんだ!』と全く別の歌ではない、イメージソングでありテーマソングであり、双方が同じ役割をしているという、さすがangelaさん!と感じました!」と、感動した様子を見せた。

 音楽とは対照的に製作は困難を極めたようで佐藤監督は「とにかく亜空間が大変だったんだよね。パソコンのレンダリングの限界超えたというか、どの人も『亜空間見たことないから』って言うんだよね。KASTUくんに『今回、亜空間が舞台なんだよ!』って言ったら『亜空間ってなんですか?』って言うんだよ。これから始まるね『これ亜空じゃないね』って言ったら『亜空じゃないって、なんですか?』KATSUくん呆然としてた」とエピソードを。また「絵を描いている人にも『亜空行ったことないから、わからないですよ』って言うから『心の亜空を描いてくれ』」と、こだわりにこだわり抜いていることを話していた。

 最後に笹本氏は「私は『カリオストロの城』を公開2日目に見たのが自慢なんですけども、『モーレツ宇宙海賊』を初日に見たことが自慢になる作品です」と太鼓判。小松は「何度も何度も足を運んで、自分なりの何かを見つけていただければなという思いでいっぱいです。TVから愛していただいた方には、ますますキャラクターを愛でていただいて、自分が亜空間にダイブしているような、みなさん初めて見る亜空間だと思うので、それぞれの亜空間をみなさんの中で見つけていただいて、それを胸に抱いて明日へ歩んでください!」と、メッセージ。

 金元も「テレビシリーズから考えると2年か3年、長いこと作品に関わらせていただいて、こうして同じ役をできるのは本当にありがたいなと思います。今回はグリュンヒルデとして出演させていただいたんですけども、ヨット部とかキャラクターがそれぞれ活躍してますので、ぜひ隅の隅まで見ていただけたらと思います」と、語る。

 そして中川は、「視聴者だった私が劇場版で歌わせていただけるなんて夢のようですが、生きて公開日を迎えることができて、本当によかったなと思います。日本が作り出したすばらしいアニメという文化、アニメソングは宇宙規模でみんなが笑顔になれる、最高の正義の世界平和の魔法だと思います。モーパイのTVを繰り返し見て、キャラクターへの愛を萌やして、また映画館でキャラクターに会える、こんなステキで最高に興奮できる輪廻はあるでしょうか!茉莉香様をはじめ、すべてのキャラクターが大活躍できる劇場版は見る度に新たな発見があると思うので、ぜひ映画館で、ぜひ『キラキラ-go-round』を最後までお席で見ていただけたらと思います。死ぬまで大切に歌い続けたいと思います!」と熱烈なコメントの後、小松の呼びかけで「さあ!海賊の時間だ!」と、決め台詞の1つを全員で掛け声をあげてイベントは終了した。

 アニメーション映画『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-』は22日より全国公開中!

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