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三ツ矢雄二 永井一郎さんへ通夜に参列…「喪失感がこみ上げてきています」

三ツ矢雄二 永井一郎さんへ通夜に参列…「喪失感がこみ上げてきています」
三ツ矢雄二が永井一郎さんにお悔やみを述べた

 声優・永井一郎さん(享年82)さんの通夜が2日、東京・青山葬儀所でしめやかに営まれ、声優・三ツ矢雄二が故人を悼んだ。

 「永井一郎さんは僕がこの業界に入るときに、オーディションがあるから受けてみないかと言って頂いて、声優界に導いてくださった方です。僕の仕事の世界でのお父さんみたいな人ですね」と、語りだした三ツ矢。

 その人となりについて、「いつ、何があっても優しく見守ってくれているという感じで、本当に一緒の仕事だとすごく安心できたし、一緒の仕事じゃなくても、どっかで必ず見ててくれる人というか、そういう大きなかけがえのない存在でした」と、振り返る。

三ツ矢雄二 永井一郎さんへ通夜に参列…「喪失感がこみ上げてきています」
 

 永井さんと出会ったことがきっかけで声優業界に入ったという三ツ矢。「NHKの番組で人形劇の『プルルくん』という番組があって、子役をやっていたんですけど、初めて人形劇の声をやるということで、スタジオの現場に行ったら、その場にいたのが声優さんといわれる方たちでした。こういう仕事もこの世界にあったんだと気がついて、それの最終回のときに打ち上げがあったんです。そのとき永井さんがベロンベロンに酔っ払っていて、大丈夫かなこの人と思うくらい酔っ払ってたんですけど、そのときに僕に、『アニメのオーディション受けてみないか』とおっしゃってくれたんです。僕はそのとき、こんなに酔っ払っているから間違っているかもしれないと思ったんですけど、言われたとおり、オーディションを受けに行って、そこに永井さんはいらっしゃらなかったんですけど、担当マネージャーの方やプロデューサーの方に話を聞くと、話を通して頂いていて、それが『コンバトラーV』という作品でした。それでデビューすることができて、それから声優の仕事が入ることがあって、それで僕は声優になれたんです。僕はそのときの酔っ払った永井一郎さんのひとことがなければ、僕はこの業界にはいなかったし、今の自分はなかったと思っていますので、本当に大恩人です。1つの偶然がいまの自分を作っていると思うことが多いです」

三ツ矢雄二 永井一郎さんへ通夜に参列…「喪失感がこみ上げてきています」
嗚咽をもらしながらその場を後にした

 さらに三ツ矢は、「業界に入ってからなんかこう、何があってもこう見守ってくれているというか…。僕はいつも永井さんのことを思い続けて、永井さんに見ててほしいと背中に感じて、ここまで頑張ってこれました。あまりにも突然のことでテレビで第一報を見た時に呼吸困難みたいなことになってしまいました。涙が止まらなかったんですけど、きょうここに来て、本当に永井さんがいらっしゃらないんだと思ったら、喪失感がこみ上げてきています。これからは天国から見守ってくれているんだなと思って、永井さんの魂は僕の心の中に永遠に宿っていくと思います」と、思いをとつとつと語った。

 最後に三ツ矢は、「こういう業界だといつまで仕事ができるかというのは分からないですけど、生涯現役を通されたということは尊敬すべきことだし、見習わなきゃなと思っているので、僕自身も生涯現役で行きたいなと思っています。いなくなってしまったことは悲しいし残念ですけど、苦しまずに突然死みたいな感じで、仕事が終わって亡くなったって、大往生されたと思います。すごい人生だったなと思います。自分の人生を通されて、しかも後輩のことを気遣い、仲間のことを気遣いしていたので、声優業界にとっては大きな損失だと思います」と、お悔やみの言葉を寄せていた。

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