WOWOWの連続ドラマW『LINK』の完成披露試写会が9月29日、都内で行われ俳優の大森南朋（41）、田中麗奈（33）、玉山鉄二（33）、ミムラ（29）、田中直樹（42）、綾野剛（31）、武田鉄矢（64）、黒木瞳（52）、深川栄洋監督が登場した。
『LINK』はひとりの行動がほかの人の行動に次々と連鎖し、やがてひとつの壮大な群像劇へ発展するヒューマンミステリー。映画『白夜行』などで注目を集める気鋭の深川監督が初のドラマ監督に挑戦する。10月6日から毎週日曜日、夜10時放送。全5回。
無口なボディガードを演じた大森は「どうやってたたずんでいくか、というところから役を少しずつ構築していきました」と振り返り「僕はけっこうお喋りだったりするのでそんなに似てないかも」と笑った。映画監督として注目を集める深川監督はドラマについて「3話目も4話目も雪だるま式に面白くなっていきます」と自信を見せた。
信用金庫の職員役の田中麗奈は「私も自分の会社で何が起きているの、知っちゃうとまずいけど知らずにはいられないと思う。演じているというよりスリルを味わっている感覚」と役に共感。一方、政治家として出演する武田は「（政治家になるつもりは）まったくないですね」と苦笑しながら「もし文部大臣になって日本の教育制度をひとつ変えていいというお許しがでたら、中学3年間の間に半年間“遊学”というか、日本中どこの学校へ行ってもいいという武者修行ができればもっと学校が楽しくなるんじゃないかと時々夢見ています」と独自の教育論を掲げた。
大阪のアパレル会社につとめる男を演じた田中直樹は「ラブホテルのシーンが多く、撮影の合間も最新設備を勉強しようと思ってとにかく忙しかったです」と笑いを誘った。IT社長役の綾野は「ここ3年ぐらいで一番苦労した役。監督を観察して、演出している時の吐息、呼吸を生かしました」と話した。
タイトルにちなみ、リンクする共通点を聞かれると麗奈は「久留米出身なんですけど、黒木さんと武田さんが地元の話をよくしてくださって、すごく不思議でした」。黒木が「久留米行った時は麗奈ちゃんに『いまゆめタウンよ』ってメール送るんです」と話すと、麗奈は「それ見て興奮しちゃって“黒木さんがゆめタウンにいるんですか？！”って」と笑いを誘った。
武田は「釣りを始めたんですけど、一昨日行ってきたんですよ。でもあんまり釣れない。すると、管理人がバケツで僕の横で魚を放流し始めたんです。隣りに青梅の暴走族の子がいたんですけど、リーダー格の男が『お前ら釣り止めろ、武田さんが釣ってるんだから！』と言って、地味なアベックが『魚焼けましたけど食べますか』とすすめてくれた。僕が釣れないという不幸がリンクしていった。このリンクというドラマと相通じるものがある。不幸で結ばれるんですけど、不幸こそが人間を結んでいる」としみじみと語った。
また、玉山は「ちょっと昔にSNSをやっていまして、ある日僕を名乗る成りすましの方が出てきた。（運営会社から）僕を証明する公的身分証をよこせと言われて、それでSNSを全部辞めたんです」と告白。一方、綾野は「だいぶ話がずれてしまうんですけど箱根駅伝の話しをしてもいいですか？」と口火を切り「まだ体も出来上がってない、ありとあらゆるプレッシャーを抱えた若者たちがただただ、たただた、たすきをつなぐということに人生を賭けて走っているわけです。素晴らしくないですか？ そこに僕は感動するんです！」と力説。「昔陸上やってましたけど、当時の僕の先輩が駒沢大学の黄金時代の時に走っていた、今はある大学のコーチになっているですけど、そこにも繋がりを感じるわけなんですけど。ぜひお正月2日、3日とぜひ！」と呼びかけていた。
