『少年隊』の東山紀之（47）、『V6』坂本昌行（42）、俳優・江守徹（69）、女優・陽月華（32）が16日、東京・新大久保の東京グローブ座で舞台『フランケンシュタイン』（演出：鈴木裕美）初日公演を前に、報道陣向けに囲み会見を開き、思いなどを語った。
1818年に作家メアリー・シェリーが匿名で出版したSFゴシック小説『フランケンシュタイン』をもとに2011年にダニー・ボイルとニック・ディアがタッグを組んで英国に舞台化され出演俳優2人がフランケンシュタイン博士と怪物を交互に演じ分けたことでも話題となった。物語は博士が生み出した怪物をあまりのおぞましさから置き去りにして逃げたことで、怪物は街を徘徊。言葉を覚え“復讐”という感情を得た怪物はアルプスのモンブランで博士に再会し、愛される権利があると自分と同じ醜い女性の生命体の創造を願い出るのだが…。
本作でも英国版と同じく東山と坂本が日によってフランケンシュタイン博士と怪物を交互に演じることとなり、東山は、「僕らにとってチャレンジであることは間違いない。坂本と一緒というのは、意義が深いような気がします。まあ、思いっきりやろうかなと思います」と、しみじみ。
報道陣から「醜いといわれたことのない2人だとあまり、そういう気持ちは分からないのでは」と言われ、東山は「ありがとうございます」とはにかみつつ、「愛を知らない博士と、愛を理解している人造人間との感じが舞台でできたら」と、返答。
その醜い怪物メイクは1時間かかるそうで、東山は「一瞬出てきたときは僕らと分からないと思うんですよ」と、自信を見せ、お互いがテレコになる役のため、坂本は「間違えても同じセリフなのでフォローし合える。（けいこでは）たくさんフォローして頂きました」と、本作ならではの協力関係を明かすことも。
そこに報道陣が、以前の舞台けいこ会見で坂本から東山へ「倍返し」と発言していたが、初日を迎えるに当たり、「これからは倍返しより、恩返しです。この舞台を最高のものにするというのが恩返しになると思います。けいこ中も質問できたので」と、笑いを誘った。
坂本は東山の付き人をしていた時代もあったが、今回13年ぶりに共演してみて尊敬するところを挙げてもらうと、「下準備が完璧な方なんです。どこから攻めていこうかなと思ったんですが、そこで戦うのはやめました」と、見上げていた。
そんな様子を温かく見守っていた江守は、「2人の息子を持ったようで楽しいです」とコメントすると、東山は江守へ「僕の最初の時代劇や大河ドラマのときにもご一緒させていただいたので、僕の人生の節目節目で、今回もこんなチャレンジで一緒にやっていただけるというのは嬉しいです」と、メッセージを返していた。
一方の陽月も、「1つの役でも大変なのに2つの役を完璧にされていて、身が引き締まる思いです。それによって私達にも違うものが引き出されて、発見できるものがあるので」と、成長につながっているそうだ。
さらに、東山に坂本が13年ぶりでどう変化したかとの質問が飛び、「なんかちょっと若返ってる感じがします。前は方が老けていたような感じがした。V6に入ったのが良かったのかな。さすがV6！いい時間をすごしてきたということでしょうね」と、ヨイショ。唐突に褒められ少ししどろもどろになった坂本は笑みを見せていた。
「変化」という単語が飛び交う会見になったため、坂本へそろそろ「結婚は？」との変化を問うと、「まあ、その前にやるべきことをやって、まずこの舞台を大成功させてみなさんに納得頂けることが先です。お仕事の現場でもプライベートでもまだまだです」と答えると、何かがツボに入ったのか東山がクスクスと笑い始め、坂本は「こういうとき先輩がフォローするものじゃないですか！？」と、詰め寄る一幕も。
さらに、東山が「ユー頑張ろう」というと坂本が「ミー頑張ります」と、掛け合いを見せつつ、去り際にも坂本が首をかしげながら「僕がなんか煮え切らないですよ」と言うと、東山は「俺は楽しかった！」と、2人の中で何かが成立している様子を見せていた。
舞台『フランケンシュタイン』は16日から12月10日まで同所にて全28公演で上演！
