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SMAP稲垣吾郎ベートーヴェンと「魂を震わせ合う」!運命をともに

SMAP稲垣吾郎ベートーヴェンと「魂を振るわせ合う」!運命をともに
SMAP稲垣吾郎がベートーヴェンに挑戦!

 人気アイドルグループ『SMAP』の稲垣吾郎(41)と元『AKB48』の女優・大島優子(26)が14日、東京・赤坂のサントリーホールで舞台『No.9―不滅の旋律―』製作発表会見を演出家の白井晃氏(58)、脚本家の中島かずき氏(55)とともに開いた。

 音楽家ベートーヴェンが聴覚を失ってから、最後の交響曲『第九番』を生み出すまで、作曲家、人間としてどのような半生を送ったのかを描いた作品。

 苦悩などに揺れるベートーヴェンを稲垣が演じることとなり、「まさか、自分がベートーヴェンって最初は驚いたんですけれども、『SMAP』の中でも奇人変人ぶりは負けないので、豪華なスタッフやキャストに囲まれているので、ベートーヴェンのようにお客さんの心を感動させるような、舞台に仕上げることができるんじゃないかと思っております」と、早速リップサービスで、報道陣を沸かせることに。

 「テレビや映画ではベートーヴェンを演じるのはなかなか難しいことだと思うので、舞台ならではと思いますし、稽古期間から本番まで1日1日を楽しみながらやりたいと思っています」と、稽古に入ることを心待ちにしつつ、「その期間、ベートーヴェンに蘇ってもらって、僕と、魂を震わせあいながら、運命をともにしたいと思います」と、すでに心構えは万端のよう。

 そんな稲垣へ、白井氏は「稲垣さんが俳優として歌手として活動しているという部分とどこかシンクロしていくと思っていまして、稲垣さんがベートーヴェンの苦悩を演じることで、稲垣さんの中に、ベートーヴェンの苦悩を引き寄せて頂き、自分のものとして表現して頂くということが一番ではないか。それは、政治的に混沌とした時代ではありますけれど、表現者としてどのようにやっていくのかというというのは、ここにいるみんなが持ちえる苦悩だと思いますので、そのへんが出てくればいいなと思っています」と、起用理由を。

 中島氏は、「16、7年前に、つかこうへいさんの、『広島に原爆を落とす日』でおかしさと孤独などを合わせ持った、かなり複雑なキャラクターをなさっていたんです。舞台役者として、花開く瞬間を観ていました。その翌年に月晶島綺譚という作品で、出演していただいたんですが、自分としては、もう一歩踏み込みたかったなという思いがあります」と、“リベンジマッチ”という意味もあるようで、「稲垣さんでベートーヴェンと聞いて、自分の中であっと思うくらい、イメージがシンクロしたんです。稲垣さんが演じるということ前提で書かれたベートーヴェンですので、体現してもらうのは楽しみだと思います」と、期待を寄せた。

 演出・脚本からそんな声が寄せられるなか、歴史上に残る偉大な人物を演じるということへ稲垣は、「ビックリしたというか、僕らは小学生ぐらいから音楽室にいけば写真が張ってたり、音楽を聴いていました。その彼が苦悩して、芸術の波の中で人生を生き抜いたというのが分かっていても、周りにどんな人間がいたかとか、パーソナルな部分が描かれているものは僕はあまり知らなかったし、映画とか舞台もそんないないですよね。そこは僕はすごく面白いなと思いました。脚本も読ませいただいて、本当に面白かったし、そういった人間関係でこうやって愛されて愛して人生を送ってきたんだというところに触れることができたので、そういうところを1つ1つ丁寧に演じていきたい」と、抱負を口にしていた。

 舞台『No.9―不滅の旋律―』は10月10日まで赤坂ACTシアター、10月31日から11月3日まで大阪・オリックス劇場、11月13日から15日まで北九州芸術劇場大ホールにて上演!

 ■キャスト
 ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:稲垣吾郎
 マリア・シュタイン:大島優子
 ヨハネ・ネポムク・メルツェル:片桐仁
 ナネッテ・シュタイン・シュトライヒャー:マイコ
 ニコラウス・ヨーハン・ベートーヴェン:加藤和樹
 
 カスパール・アント・カール・ベートーヴェン:山中崇
 フリッツ・サイデル:深水元基
 ヨハン・アンドレアス・シュトライヒャー:施鐘泰(JONTE)
 ヨハンナ:広澤草
 カール(青年):小川ゲン

 ヨゼフィーネ・フォン・ブルンスヴィグ:高岡早紀

 ヴィクトル・ヴァン・ハスラー:長谷川初範
 ヨハン・ヴァン・ベートーヴェン/ステファン・ラヴィック;田山涼成

 ■STORY
 1800年、ウィーン。ベートーヴェン(稲垣)は音楽家として聴覚障害という致命的な状況に侵され始めていた。孤独で閉鎖的な音楽と向き合う、愛する人との関係すらも身分の格差に悩まされ、心は破滅的になっていく。そんな中、ピアノ工房で出会ったマリア(大島)やふたりの弟、さまざまな人々との触れ合いが、少しずつベートーヴェンに変化をもたらし始める。
 国の情勢が刻々と変化していく中、ナポレオン軍の敗北がテーマの『ウェリントンの勝利』などの曲を発表し、成功を収め始めたベートーヴェンは頭の中に鳴り響く音楽をひたすら楽譜に残し続け、名曲を生み出していく。しかしそんな彼には、払拭できない大きな心の傷があった。幼少期に父親から暴力を伴う厳しい教育を受けた影響で、その幻影に悩まされる苦しい日々は終わらないままだった。そんな自分を自覚しながらも、自らが後見人となった次弟の息子カールに、自分の音楽の全てを託そうと異常なまでに執心してしまう。内面の不安と世間の賞賛の中『第九』の演奏会。交響曲にコーラスを加えるという創造的な試みに対して、その大絶賛の拍手はベートーヴェンの耳に届いたのか。ベートーヴェンが生涯を賭けて問いかける本当の芸術とはいったい何なのか?

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