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“寅さんのおばちゃん”三崎千恵子さん死去 90歳の大往生

映画『男はつらいよ』シリーズで寅さんのおばちゃん役で親しまれた女優・三崎千恵子さん(本名・宮阪トシ)が13日午後7時15分、神奈川県鎌倉市内の病院で老衰のため亡くなった。90歳だった。

1969年の第1作から最終48作まで渥美清さん扮する車寅次郎のおばちゃんを演じた三崎さん。昨年公開のドキュメンタリー映画『ムーランルージュの青春』に車椅子姿で出演しており、最後まで女優を貫いた。

15日付の日刊スポーツ、スポーツニッポン、デイリースポーツ、スポーツ報知、サンケイスポーツ、東京中日スポーツ各紙で報じられており、三崎さんは昨年5月頃に体調を崩し、鎌倉の病院に入院。今月初めには、『男はつらいよ』の山田洋次監督(80)、倍賞千恵子(70)らが見舞いに訪れたが、13日夜、家族に看取られながら息を引き取った。

三崎さんは1921年、東京都生まれ。女学校を卒業し、百貨店の白木屋に入社したが、コーラス部活動でスカウトされ、松竹演芸部の歌手としてデビューした。新宿ムーランルージュで女優として活躍し、42年には劇団仲間の宮阪将嘉さんと結婚。54年に劇団民芸に入団し、日活のアクション映画に多数出演した。

親交のあった石井ふく子プロデューサー(85)は「60年近いお付き合い、律儀でまめな方」、『男はつらいよ』で共演した佐藤蛾次郎(67)は「我々にとってもお母さんみたいなおばちゃんだった。上品で、昔かたぎのまじめな人」と、それぞれ三崎さんを偲んだ。

通夜は18日午後6時から、葬儀・告別式は19日午後1時半から神奈川県藤沢市のカルチャーBONS藤沢で営まれる。

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