俳優のロバート・デ・ニーロ（70）が22日、東京・六本木で開催中の第26回東京国際映画祭で特別招待作品『マラヴィータ』（監督：リュック・ベッソン／配給：ブロードメディア・スタジオ）ジャパン・プレミア・アリーナイベントに妻のグレイス・ハイタワーさんと登場した。
制作総指揮マーティン・スコセッシ、監督・脚本リュック・ベッソン、共演にトミー・リー・ジョーンズを迎えた『マラヴィータ』。映画界を代表する才能が集った同作は、とある事情でフランスに住むことになったアメリカ人一家が巻き起こすアクション・コメディ。11月15日からTOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー。
あのデ・ニーロが6年ぶりに来日しグリーンカーペットを歩くということで会場には150人以上の報道陣が詰めかけた。事前のアナウンスではテレビ局による声掛け取材（サウンド・バイツ）が行われるということだったが「超大物なので実際はどうなるかわからない」（テレビ関係者）という映画祭らしい緊張と高揚に、現場は包まれていた。
予定時間より10分ほど遅れて車からデ・ニーロが登場すると集まった700人を超える観客からは一斉に歓声が沸き起こった。デ・ニーロはグレイスさんとしっかりと手をつなぎカメラマンの前でフォトセッション。濃いネイビーのスーツに水色のシャツというシンプルなスタイルでファンのサインに気さくに応じながら華やかに歩んだ。
デ・ニーロ夫妻はテレビカメラのサウンド・バイツにも順番に応じるなどフレンドリーな雰囲気。しかし、チョンマゲのカツラを被ったお笑いコンビ・ロッチの中岡創一（35）がデ・ニーロにカツラと玩具の刀を手渡しすると、見ていた報道陣からは「おいおい何やってんだ…」という声がつぶやかれ不穏な空気に。テレビ局の取材で訪れていた中岡が身振り手振りでデ・ニーロにカツラを被るように勧めるも結局デ・ニーロはカツラを被らず、という独特の緊張感が走る場面もみられた。
登壇したデ・ニーロは「イッツ、グレイト！ また日本に来られて嬉しい。歓迎してくれてありがとう」とにこやかにあいさつ。今作について「これはとにかく楽しい映画。ハードワークだったけど楽しかったです」と話した。
同作でトミー・リー・ジョーンズと初共演しているが「トミーはグレイト。お互いベテラン同士だったので気楽にできました。シナリオがしっかりしている作品だったので、非常に和気あいあいという雰囲気でした」と語った。集まったファンに「みなさん本当にありがとう。若い方がこんなにたくさんいてグレイト。日本のファンって本当にお行儀が良いですね。向こうの映画祭はみんな騒いで大変なんです」と笑いながら「サンキュー」と会場を後にした。
また、グレイスさんは舞台挨拶で「（夫は）働きすぎだからなんとかしてほしいぐらいです。ハードワーカーなので、もう少し私との時間を作って欲しい。だから今回、一緒について来たんです」とコメントを寄せた。
