俳優・堤真一（49）が28日、東京・新宿バルト9で映画『地獄でなぜ悪い』（監督：園子温／配給：キングレコード、ティ・ジョイ）初日舞台あいさつに俳優・國村隼（57）、長谷川博己（36）、女優・二階堂ふみ（19）、友近（40）、園監督（51）とともに登壇した。
園監督最新作はエンターテイメントのヤクザ映画。ヤクザの組長・武藤（國村）が妻・しずえ（友近）の夢をかなえるためにヤクザ達とともに映画を作るといい出し、巻き込まれた一般人・公次（星野源）、少年時代から映画監督を夢見る平田（長谷川）、武藤の娘・ミツコ（二階堂）といった顔ぶれがそろうことに。そこに武藤と敵対するヤクザでミツコに異常な愛情を抱く池上（堤）まで巻き込み、事態はめちゃくちゃな方向へと進んでいくというもの。これまでに類のない映画だが、園監督の若いころの体験を下敷きに脚色したという作品だ。
スーツ姿の堤は「僕はこの映画の撮影期間的に短かったんで、ここにいるのが不思議です（苦笑い）」と語りだすと、「どうなるんだろうと思っていたんですが試写でめちゃくちゃ面白くて」と、楽しんでいたという様子を。
あいさつ中は、キャスト同士で質問するというリレー形式で質問するという試みがなされ年齢の若い順番での持ち回りとなり、友近から堤へ質問がなされることに。
友近が「堤さんの顔芸が本当に面白くて、ずっと笑っていたんですけど、自分で鏡を見ながらやっているんですか。どういうふうに役作りしているのですか？」と問うと、堤は「役作りというより、今回は監督が要求してくるんです。『OKです！けどもう一回』と言われることが連続でした。正直言いますと、ふざけてただけです。あんなの練習したってできない。パターンを替えなきゃいけなかったんです。同じことするな的な雰囲気だったんです。それでいろいろあるうちの1つを使ってもらってる」と、ウラ話をすることも。
さらに友近はもう1問投げかけ、「しゃぶしゃぶ屋さんに行きますと、『自慢のごまだれです』と言われて、でも私は『ポン酢お願いします』と言っちゃうんですけど、そういう女どう思います？」と、ごくごくパーソナルなことを尋ねだしたが、堤は「僕ごまだれ大好きなんで、ごまだれで一度食ってください！肉はごまだれ、野菜はポン酢です」と、意外とまじめに返していた。
また、友近には長谷川から、「ベネチアの映画祭に行った時に、ハリウッドのプロデューサーから声をかけられて、あの奥さん役素晴らしいと。彼女は有名な女優さんかと言われてコメディアンですと言ったら、信じられないと。女優さんとしての演技を見たいという人が2人いたんです」と伝えられると満面の笑みで、中森明菜のモノマネを始めるなど盛り上がっていた。
最後に堤から、「これだけ血が出るにもかかわらずR指定がかからなかったらしいので、それだけ芸術性の高い笑える作品だと思います。次々とお客さんに入ってもらえれば」とPRがあった映画『地獄でなぜ悪い』は28日より新宿バルト9ほか全国ロードショー中！
