女優・小林聡美（48）、伽奈（29）、美波（26）、もたいまさこ（60）、俳優・塩見三省（65）、松本佳奈監督が4日、都内で21日より放送の連続ドラマW『パンとスープとネコ日和』（WOWOWプライム）完成披露試写会に登壇した。
作家・群ようこ原作で映画『マザーウォーター』などを手がけた松本監督による全4話のドラマ。ずっと母との2人暮らしだったアキコ（小林）は、母の突然の死、そして勤めていた出版社の理不尽な人事異動で、母の営んでいた食堂を自分でやっていく決心をする。自分のセンスで改装したアキコの新しいお店『sandwich a』は、パンとスープだけというシンプルなメニューで、お手伝いのしまちゃん（伽奈）との2人だけの小さな店。ある日現われた1匹のネコのたろと暮らし始めるアキコ、そして、アキコの周りには、楽しく世話をしてくれる、商店街の大人たちのゆったりした時間が流れていく…。
撮影は3～4月に世田谷区で行われたという同ドラマ。アキコと似ている点を問われた小林は、「のんびりしているところですかね。家であんまりテレビを観ていないところも似ています」と、あいさつしようとすると、もたいが、「WOWOWだよ」とこっそり耳打ちしたが、「ケーブルとかは観ています！」と、意を汲んだ発言を。
会見は作品と同じくゆるい雰囲気のとなり、伽奈が「気持ち良く現場に入れるように、優しい気持ちになって入りました」というと、司会から「優しい気持ちにならないといけなかった？」と、鋭い質問が飛ぶことも。これには伽奈も、「意識する面もありましたけど、意識するまでもなく優しい気持ちになれた面もあります」と、釈明して会場内を沸かせた。
一方、塩見は、松本監督らと以前からともに仕事をすることを熱望していたそうだが、今回それがかなったことに、「まず嬉しかったですね」と、喜びを語りつつ、「アウェー感があったから、どうやって世界ができるかなと思っていたんですけど、丁寧な話し合いとか持っていただいて、撮影になってもスタッフ・キャストがナイーブな感じで受け入れてくださって、自分的には今までの中では一番趣味が出ていたんじゃないかと思っています。宝物になりました」と、感慨深げなコメントを。
同じく松本監督らのグループ初参加となる美波だが、撮影現場の雰囲気を尋ねられると、おどけだし「真面目にやった聡美さんに怒られるなって…」というと、小林から笑いながら足をグリグリされるという、母子のような感じを見せることに。しかし、最初はそんな感じの心持ちではなかったという。
美波は「この現場に入ることが怖かった部分があったんです。何を気をつけなきゃいけないのかとか、提示しすぎると現場崩しちゃうし、変に浮いちゃうから素直に相手のことを受け取ることと思いやることをすごく気を使って撮影していました。でも、美味しいご飯の現場なので、美味しいご飯を食べると現場が和んでそれが後押ししてくれました」と、その場に流れていたものを語っていた。
これまでも癖のある役を演じていたもたいは、本作ではストレートに感情を現しすぎる役となったが、「かなり自分から遠い役だったんですごく大変でしたけれど、みなさんにきつく言って、『ごめんね』と思いながら演じてました。伽奈ちゃんが3話くらいで急に泣いて、すごい動揺したし、びっくりしました。私の方が傷つきました。でも、そこでふんばりました」と、エピソードも披露していた。
囲み会見では伽奈へ涙した理由が問われ、「怖くて動けなくなって自然に潤んでしまった。目ですね。睨まれて動けなくなるというか」と、説明すると、もたいは、「若い時は笑い顔が笑い顔で伝わってるけど、60超えるとその強さの加減がコントロールできなくなっていることを自覚しないとと思います。もう引退も間近じゃないかと思ってしまう」と、冗談めかして笑っていた。
ほかにも独身の小林へ、「プライベートで料理する？」との質問が飛ぶと、「嫌いではないですけど、そこまできっちり食卓を整えてという感じはないですね。健康にはこだわっているので体にいいものはなるべく摂るようにしています。1人ぶんですからね。作りがいはあるんですけど、週末に気晴らしに」と話すと、女性記者が「そろそろ2人分を作る気はないですか？」と、暗に男性のことを尋ねると、美波が「行きます！」と、助け舟を入れることに。
しかし、女性記者はめげずに、「男性とか？」と、直球質問をすると、今度は塩見が「喜んで。素敵な人なんできょうもすごく会いたかった」と、またもフォローを入れていた。
連続ドラマW『パンとスープとネコ日和』は21日午後10字よりWOWOWプライムにて放送開始！
