声優・櫻井孝宏、諏訪部順一、吉野裕行、中原麻衣、能登麻美子が16日、京都・南座で7月放送のアニメ『有頂天家族』先行プレミアイベントを開催し、吉原正行監督、アニメ制作会社P.A.WORKS代表・堀川憲司氏、原作者の森見登美彦氏らとともに登場した。
累計25万部を突破し、漫画家・久米田康治氏が自身の作品以外に初めてキャラクター原案を提供した作品。京都を舞台に、狸と天狗と人間が入り乱れて繰り広げる波瀾万丈のコメディードラマとなっている。
3階席まで1000人の観客でぎっしり埋まる場内に、舞台正面のせりから主人公・下鴨一家の次男である矢三郎役の櫻井、長男・矢一郎役の諏訪部。花道からは矢四郎役・中原、妖艶な美女の弁天役・能登。カエルの姿をした矢二郎役の吉野はもっとも客席に近いすっぽんから登場する演出で、ファンは大歓声で迎えた。
櫻井は京都について、「修学旅行で初めて来て以来、時々ひとりでふらっと来るんですよ。ぼんやりとできる好きな街ですね」と思い出を語りつつ、「僕の演じる矢三郎も、ふんわり、ぼんやりとした憎めないキャラなんです。だから作りすぎず自然体で演じられました。この作品を観て『京都に行きたいな』と思ってもらえると嬉しいですね」と、コメントを。
諏訪部は、同舞台に立ったことに、「本当にいい眺めです。いい体験をさせて頂きました」と、感慨深げで、吉野は「すごく緊張しました。だってはじめてじゃないですか、南座でアニメのイベントって」と、恐縮しきりだった。
森見氏はアニメの出来について、「京都の町が美しく、作品の中に引き込まれました」と感想を。それに呼応するように吉原監督は「最後までこのテンションをもたせられるかな(笑)。原作を読んだ時に思ったのは『これアニメにするの?大変だな』と。原作ファンとの共有できる画面をどう作ろうかと考えて、1ヶ月くらいロケハンして、取材写真は1万枚を超えたと思います」と、明かすことに。
ほかにも、森見氏は本作の着想については、「学生の頃、京都にいたのですが、たまたま狸が走っていったのを見て、いずれ書きたいなと思ってたんです。で、狸だけじゃなくて天狗もからめたなと。自分の青春とはかなり違いますが、ほかの作品と比べて特別な作品なんです」と、思いを伝えていた。
最後は、『有頂天家族』オリジナル手ぬぐいをかかげた観客と登壇者がひとつとなってフォトセッション。撮影では、櫻井が音頭を取り「下鴨屋~!」と掛け声をかけ、歌舞伎の舞台のムードをフルに利用した、南座史上初となるアニメイベントは幕を下ろした。
■放送局
・TOKYO MX、KBS京都、サンテレビ:7月7日より毎週日曜日・午後10時~
・BS11:7月9日より毎週火曜日・深夜0時~
・キッズステーション:7月10日より毎週水曜日・深夜0時~
・KNB北日本放送:7月10日より毎週水曜日・深夜1時58分~