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気鋭の神山健治監督 『009 RE:CYBORG』Blu-rayは「“マスター”の絵と遜色ない、音も非圧縮」

気鋭の神山健治監督 『009 RE:CYBORG』Blu-rayは「“マスター”の絵と遜色ない、音も非圧縮」
『009 RE:CYBORG』Blu-ray&DVD発売直前上映&トークイベント

 『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズや『東の エデン』で知られる神山健治監督が21日、都内で『009 RE:CYBORG』Blu-ray&DVD発売直前上映&トークイベントに登場した。

 石ノ森章太郎原作の『サイボーグ 009』を2013年の現在を舞台に、新たに全編3DCGI技術で映画化した同作。国内のみならずアジアとヨーロッパで公開され、今月9日からは韓国での上演を開始した話題作が満を持してソフト化した。『豪華版 Blu-ray BOX』(税込10,290円)『通常版 Blu-ray』(税込6,090円)『通常版 DVD』(税込5,040円)の3つのパッケージがあり、いずれにも9分の新作の特典映像と、神山監督とアニメーション・ディレクターの鈴木大介による解説(映像編)、神山監督と音楽を担当した川井憲次による解説(音響編)の2種類のオーディオコメンタリーが納められている。

気鋭の神山健治監督 『009 RE:CYBORG』Blu-rayは「“マスター”の絵と遜色ない、音も非圧縮」
『009 RE:CYBORG』Blu-ray&DVD発売直前上映&トークイベント

 『豪華版』では3D、2Dの本編映像と120分を超える特典映像と描きおろしコミックと2冊のメイキングブックが同梱される。3D本編が入っているのは『豪華版』のみで、パナソニックによる36ビット高階調映像を実現した新技術『マスターグレードビデオコーディング』(対応していない機種では従来画質)を採用。神山監督は「スタジオの“マスター”の絵と遜色ないものが納まっている。何年後かに『こんなに綺麗だったんだね』とわかる。通常の環境でも階調が縞模様になってしまうこともほぼ消えてます。本当に綺麗」と自信たっぷり。「音も非圧縮。音に関しては劇場で聞くよりも、聞こえなかった音が聞こえるかもしれません」と語った。

 気鋭の神山監督だが「石ノ森先生のファンの方は層が広いですし、作ってた時はどういうお客さんがメインでいらしてくれるのか正直なかなか想像できなかった。知らない人にも沢山見て欲しいと思って制作しました。リピーターの方が増える正直想像できなかったですね」と心情をポツリ。集まった会場で3回以上観たというリピーターの数の多さに「ありがとうございます」と感謝した。

 新技術を駆使した作品について「今回の作品の特徴としては立体視の3D。極力見やすいように作りました。セルルックのアニメーションを3Dでやるというあまり例のない試みで、それに合わせた表現を見つけるという意識で作っていました。作っていて僕らもキャラクターが手に取れそうという不思議な感じがあった」と語り、「大変だったのは立体視にする作業。一ヵ所髪の毛がずれちゃうと放送事故につながっちゃう。大変な作業だったし手探りでした」と振り返った。

 各国で異なったファンに反応は「神様やポリティカル(政治的)なテーマを扱っていますし、特にイギリスはメディアの方からの質問のそういう質問が多かった。イギリスのファンは結構クールで、10年とか20年のスパンでハイクオリティかつハイスペックな作品が日本から来るんですけど、“そういう作品が来たな”という反応。韓国の反応は熱烈で、僕らが20代の時にその場にあるような感覚でアニメが好きになっていくような熱烈さ。作品にのめり込みながら質問してくるファンが多かったな」ということ。国内との違いに「イギリスも韓国も日本以上に政治的なテーマを扱っていることに突っ込んだ質問がありましたね」と語った。

 また、『豪華版』に入っている描きおろしコミックは「ひとつの大きな目玉。20数年間の空白の時を描き、どうしてジェットとジョーの間に確執が生まれたのか。各メンバーが生まれ故郷に戻っている理由がわかる」と説明。描かれなかった影の設定や制作の舞台裏を垣間見ることができる特典に「脚本の裏に非常に多くの情報量があったことがわかるようになってます。オーディオコメンタリーでは鈴木大介と音楽監督の川井憲次さんと話しています。川井さんがこういう形でガッツリ参加していただいたのはほぼないんじゃないかな。どういう風に発注したのとか、トークも面白いのでぜひ聞いてもらいたいですね」とファンにアピールした。

 観客とのティーチインでは、ジェットに関する熱心なファンからの質問に神山監督は「ジェットに関してはアメリカに対する愛国心をもって自らの能力を国家に捧げていた。ボツになったんですけど、(飲み物を)飲んでた絵もたぶんあったので、一応口から飲食するのは可能という設定」と丁寧に語りながら「ジェットが撃たれたシーンは美術的な問題で3Dアニメで作る限界や弊害もあり、上手く行ってない部分もある」と真摯に今後の課題を語った。最後に「リバイバル上映という形でファンのかたにお会いできて本当に嬉しい。今日は本当にありがとうございました」と改めて感謝した。

 『009 RE:CYBORG』Blu-ray&DVDは好評発売中!

気鋭の神山健治監督 『009 RE:CYBORG』Blu-rayは「“マスター”の絵と遜色ない、音も非圧縮」
神山健治監督
気鋭の神山健治監督 『009 RE:CYBORG』Blu-rayは「“マスター”の絵と遜色ない、音も非圧縮」
 
気鋭の神山健治監督 『009 RE:CYBORG』Blu-rayは「“マスター”の絵と遜色ない、音も非圧縮」
 
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