俳優・東出昌大(25)が10日、東京・世田谷の成城ホールで開かれた『第4回 日本シアタースタッフ映画祭 in 成城』授賞式に登場しグランシャリオ新人賞を受賞した。
本映画祭は大手シネコン各社から独立系まで日本全国にある映画館の、支配人以下、社員、アルバイト、映写技師など全スタッフを対象に、エントリーした会員による映画祭となっている。
東出は、『桐島、部活やめるってよ』で受賞。彼女もいて学校の人気者だった桐島がバレー部をやめたことが引き起こす、青春群像劇3月には『第36回日本アカデミー賞』で最優秀作品賞をはじめほかの賞レースでも何かしらで名前が上がった台風の目になった作品でも知られる。東出は本作で俳優デビューしていた。
背筋をピンと伸ばし、グレーのフォーマルな装いで登場した東出。「クラスの人気者としての思い悩む姿を、フレッシュな演技で作品に輝きを与えました」とスタッフから表彰され爽やかな笑みを見せる。
本作のオーディションを受けた時は23歳だったと振り返る東出は「右も左も分からないしカット割りというのも分からない。人を演じるって分からなくて、がむしゃらにやってました。1年半後にこうやって賞を頂いて、この1、2年はずっとふわふわしていて、賞を頂いた実感沸かないのですが、もう俳優を始めちゃったので日本映画のためにというほどの大それたことは言えませんが、真摯に仕事に向き合って、またこういう場に呼んでいただけるようになればと思います」と、スピーチ。
姿勢の良さを尋ねられると小学校1年生のときから剣道を習っているからと答える東出。実際の高校生活についても質問が飛び、「すっごい普通の高校生でした。普通に公立高校に行って、剣道を一生懸命やって、1時間目終わったら弁当食べて昼休みには学食に行って、放課後部活して…」と、とりとめもなく語りだす。
芸能界に入っての生活については、「高校生のときにモデルになってもっと華やかな世界をイメージしてたんです。でも、やってることは結構地味で。映画に出ることとか華やかかなと思ったらこれも地味で、家でセリフを覚えたり、ネットで調べ物をしたり、痩せなきゃいけないというので、仕事を淡々としている感じで悩んだりしていた。でも、今はそれが楽しくて、真面目な人間では無いんですが、真面目にやっていこうかなと思っています」と、自然体だった。
■グランシャリオ賞(大賞)及び部門賞
○グランシャリオ賞:おおかみこどもの雨と雪
○主演男優賞:阿部寛『テルマエ・ロマエ』
○主演女優賞:樹木希林『わが母の記』
○助演男優賞:香川照之『鍵泥棒のメソッド』
○助演女優賞:橋本愛『桐島、部活やめるってよ』
○グランシャリオ新人賞:東出昌大『桐島、部活やめるってよ』
○監督賞:細田守『おおかみこどもの雨と雪』
○脚本賞:内田けんじ『鍵泥棒のメソッド』
○音楽賞:上野耕路『のぼうの城』