
ロックバンド『筋肉少女帯』のボーカル・大槻ケンヂ(47)が20日、都内で行われたインド映画で大ヒットした4作品を上映する「ボリウッド4」初日トークイベントに登場した。
同企画の応援団長を務める大槻は、「“韓流ブーム”の後は“ボリウッドブーム”が来るんじゃないか」と、力説。さらに、「ボリウッド4」を盛り上げるために、産み出されたゆるキャラ“ナン子ちゃん”と初対面し、「怖い!ジャミラみたい!子供が泣くよー」と、おののきつつ、千葉県船橋市の非公式ゆるキャラ“ふなっしー”を例に挙げ、「ブレイクする」と太鼓判を押した。
同バンドのアルバム曲『日本印度化計画』で、「♪日本を印度にしーてしまえっ!」と、歌っていたことから応援団長を務める大槻は、「25年も前から言い続けて、その間にインド映画ブームが来たのは1回だけ。そして25年間の想いが今日ここに」と、力を込めた。
これまで、日本でインド映画が話題になったのは、15年前の『ムトゥ 踊るマハラジャ』の1回だけ。その時も、「インド映画ブームが来る」といわれたが、尻つぼみで終わってしまった。
その間、「こんだけハイクオリティーなものを作っているんですよ。日本映画を作る側も観る側も目が節穴です。“韓流ブーム”の後は“ボリウッドブーム”が来るんじゃないか」と、今度こそ手ごたえを感じているようだった。

いまハリウッドを凌ぐ勢いで世界的人気のインド映画。インド国内で大ヒットした“ボリウッド映画”4本を上映する「ボリウッド4」は、どれも抱腹絶倒、涙ホロリ、手に汗握る、至極のエンターテ“インド”メント作品だ。大槻は、それぞれ見どころを解説。
インド版『007』的スパイ・アクションロマンス大作『タイガー 伝説のスパイ』は、歴代2位。「まさに『007カジノロワイヤル』っぽいですが、そこにハッピーを加えているところが良い」と、語る。
王道ラブロマンス『命ある限り』は、「地雷地帯じゃないんだから、あんなに爆弾処理班が活躍するというのも」と、笑わせつつ、「ヒロイン役2人の女優が素晴らしい」と、ハリウッドに負けていない美人女優の宝庫であるボリウッド映画の特徴を指摘。また、「インドとパキスタンという戦争している国のスパイ同士が恋に落ちる。国と国もいつか和解するというメッセージも込められている」と、絶賛した。

インド版『ルパン三世』的クライム・ハードアクション『闇の帝王DON ベルリン強奪作戦』については、「英語字幕で観て、何を言っているか全くわからなかったけど、とても楽しめた。この二つのアクション映画は、実践派、軍隊派の痛いアクションでハリウッドとは違う、新しいアクションだと思う」と、絶賛。
2010年インドアカデミー賞史上最多16部門独占で、世界各地でリメイクが決定した人気作『きっと、うまくいく』については、「今年観た映画の中で一番良い。いいやつばっかりで、バカなことやって、本当に青春で。日本なら中村雅俊主演でやる感じ(笑)」と、70年代に日本でも流行った青春学園ものの臭いがあると語り、「このタイトルは映画史に残したいくらい」と、絶賛した。
ここで、『タイガー 伝説のスパイ』と『命ある限り』に出演しているボリウッド映画次世代を担う美女スターのカトリーナ・カイフから、「日本の皆さん、ありがとう。ボリウッド4を近くの劇場で見てください」とのメッセージが紹介された。
そして、今回のイベントには「ボリウッド4」を盛り上げるべく、ゆるキャラ「ナン子ちゃん」も登場。顔が巨大なナンで、体がサリーをまとった普通の女性というゆるキャラ。数ある候補の中から自ら選んだ、いわば生みの親である大槻は、ナン子ちゃんと初対面。

ナン子ちゃんが近づいてくると、大槻は、「わー怖い!ものすごく怖い!ジャミラみたいだ。子供が泣くよー」と、特撮テレビ番組『ウルトラマン』を始めとするウルトラシリーズに登場した怪獣の名を上げて、おののき、引き気味。
さらに、「(奈良県のマスコットキャラクターの)せんとくん以来の恐怖、衝撃じゃないですか。なんで、全身、着ぐるみにしなかったんですかねぇ」と、後悔。「でも、今はかわいいだけじゃだめだから、(千葉県船橋市の非公式ゆるキャラの)ふなっしー路線で絶対人気でるよ。ふなっしーと闘うべきですよ」と、フォローした。
イベント最後に大槻は、お客さんと一緒に、「日本をインドにしーてしまえ!」と、開会宣言をして、締めくくられた。
映画『タイガー 伝説のスパイ』『命ある限り』『闇の帝王DON ベルリン強奪作戦』は、4月20日よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー。また、『きっと、うまくいく』5月18日より全国拡大ロードショー






