女優・杏（26）と俳優・染谷将太（20）が21日、東京・渋谷のパセラリゾーツ内でドラマ『CLAMPドラマ XXXHOLiC』（WOWOWプライム、日曜・午後11時～）制作発表記者会見を豊島圭介監督とともに開いた。
原作は発行部数累計1200万部を誇るCLAMPの人気作。対価を支払えばどんな願いでもかなえてくれる“ミセ”の女主人・壱原侑子（杏）と、アヤカシ が“視える”ことに悩む染谷演じる男子高校生・四月一日君尋（わたぬき・きみひろ）を軸に、人間の内面や業などが描かれるダークファンタジーだ。
同店では今年1月21日からドラマ化を記念したホリックカフェ“ミセ”が3月3日までの間展開中だが、そのキャンペーン中とあって、場内にもCLAMPの直筆メッセージとともに妖しい雰囲気が漂う中での会見。杏は侑子のセクシーさとどことない気品さが漂う赤の和風衣装で登場し、「まさか自分がホリックの世界に登場できると思いませんでした。ちょっとドキドキする感じがありましたけど、嬉しい感じが勝ってましたね」と、感想を漏らす。
侑子を演じるにあたって、気をつけたのは動き。「次元の魔女という設定なので、俗世とは違って、ちょっとゆったりした指とか体の動きとかをしました。私本人はせっかちですけど、たゆとうような動きとか気をつけましたね」と、杏自身も原作ファンだからこそのものがあったそう。豊島監督も「動きは指示してなくて侑子は杏さん監修みたいな感じで、本人が作ったものでした」という。
それだけのこだわりを持っているため、杏は「原作が細く綺麗に描かれているので、少しでも実写の中でも近づきたいなと思いました」と気合が入っていたそうで、「体のラインを綺麗に見せたいと思って、マンガ体型を目指したりとか、体も洋服も見せられたらなと思いました。筋トレしましたね。少しだけですけど」と、2、3キロ落として筋肉で引き締めていたそうだ。
一方、アヤカシが視えるという能力を持つ四月一日を演じた染谷は、「世界観の土台に収まる立ち方をしなきゃいけなかった」と、振り返る。キャスティングについては、「行儀が悪いからお願いした。漫画原作であなたがやったらその通りにならないでしょと言われたんです」と暴露し、これには豊島監督も苦笑い。だからといって、撮影自体は楽しかったようで「好きにやったというか現場でのことを尊重してやりました」と、話した。
さらに、染谷が「マンガでも似てないし、絶対オレじゃないし」とボソリと語ると、杏がすかさず「結構口が悪かったりとかリンクしているのかなって」と、ツッコミを入れ案外いいコンビネーションを見せることも。
撮影はオールロケだったそうだが、秋に行われたため、杏は「寺の撮影で空き時間はこたつがあって、ずっと裸足で寒かったりして、癒しのこたつでした」と、ほのぼのエピソードがあったかと思えば、染谷は「撮影していた場所の力というか何か体力奪わられる場所だったんです。それくらい力強い場所だったんです。変な力が流れてたというか」と、思い出を。
本作といえば、願いと対価が描かれることにもかけて「今かなえてほしい願い」を問われた杏は、「空を飛んでみたい。なんか飛んでみたいんです。すごい速さで移動してみたい」と願望を。
染谷は願いはとくになかったのか「1人でも多くの人にXXXHOLiCを観てほしいですかね…」と、無難な回答の上に、「健康一番の生活を常に思っているので、真面目に」と、続け笑いを誘う。さらに、もし、杏のような妖艶なアヤカシがいたらと問われると、「綺麗なオバケほど怖いものはないので走って逃げる」と、自身の意見を語っていた。
最後に、染谷が「さまざまな女性が私の前に現れまして、なんか不思議な体験をします。あんなに女性に囲まれたことがなかったので頑張りました。ファンタジーで作り物の世界ですけど、そのなかで我々役者たちは素直にお芝居をさせて頂きました。最後は冒険活劇になっていって、インディ・ジョーンズかというくらいになっています」と、アピールすると、杏も「原作好きな方にも観てほしい。たくさんのエピソードがあるんですけど、全8話の中にどう収まっているのかというのも観てほしい。原作の伝えたいメッセージのセリフが原作とは違う場所で使われています」と、PRしていた。
『CLAMPドラマ XXXHOLiC』は2月24日よりWOWOWプライムにて毎週日曜・午後11時よりスタート。第1話のみ無料で全8話となっている。
