女子レスリング55kg級五輪3連覇の吉田沙保里選手(30)が19日、東京タワーフットタウン3Fランナーズサロン『LOVESPO TOKYO』で行われた『“We(ハートマーク)NATURAL”at東京タワー』記者発表会にモデルで歌手の土屋アンナ(28)、シドニー五輪女子マラソン金メダリストの“Qちゃん”こと高橋尚子(40)とともに出席した。
アシックスは東京マラソンを間近に控えたこの日、同社の開発力から生まれたランニングシューズ『ASICS33』の新モデル『GEL-LYTE33』のデビューを記念し、プロモーションアンバサダーに就任した土屋と五輪金メダリストにして国民栄誉賞の吉田選手、Qちゃんを迎えトークイベント『We Love NATURAL』を開催。
3人は色違いの『ASICS33』を履いて、ランナースタイルで登場。履き心地について、土屋は「履いてみてください。履き心地ハンパないです。(足の)五本の指もちゃんと開くし、ウォーキングにもいい」、Qちゃんは「この柔らかさで関節や身体の筋肉が補助されるので、ケガなく長時間走ったり、歩いたり、立ったままにもいい靴」、吉田選手は「最高ですね。クッションが入ったような、じゅうたんに乗っているような履き心地で、ずっと走れるような感じがします」と、それぞれコメントした。
同イベントにちなんで、自分がナチュラルでいれることについて、土屋は「人からどう見られてるんだろうって気を使いすぎると疲れちゃうからつらいじゃないですか。だから泣きたいときに泣いて、笑いたいときに笑って、自分が気持ちよければいいんじゃないの?って考えです」と、自然体を貫くと、即座に吉田選手が「まったく同じです!」と、同調。これにQちゃんが「吉田さんのナチュラルじゃない姿を見たことがない。ナチュラルじゃないのは恋愛に関してだけです」と突っ込むと、吉田選手が「ちょっと先輩、やめてください! 恥ずかしいですよ」と頬を赤らめ、マットの上とは別人の乙女な一面をのぞかせる。
金メダリストで国民栄誉賞の2人だけに、さぞかし普段もストイックな生活を送っていることが想像されるが、吉田選手は「勝つために当たり前に激しい、厳しい練習をしているので、あまり自分を追い込まないようにしています。あるがままに泣きたいときは泣くし、笑いたいときは笑うし」と、決して無理はしていないことを強調。Qちゃんも「つらい練習をしていても、それもナチュラルの一つなので、そんなに浮き沈みはなかったですね。それも含めて変わらない生活だったので」と、現役時代を振り返った。
そして、ナチュラルを貫く土屋に『ベストナチュラリスト』の称号が与えられ、Qちゃん、吉田選手が“33”と描かれた花をプレゼント。土屋は「なんかホントすいません。あまり賞とかもらえないので、何か一つでも褒めてもらえたら嬉しいです」と、恐縮しきりだった。
その後の囲みでは、吉田選手の恋バナに話題が集中。報道陣に「その靴を履いて彼氏と一緒にランニングは?」と聞かれ、「いいですよね、ランニングデート」と前向きな姿勢を見せたが、恋人は「いないです。今年中に見つけたい。このシューズを履いて、もう一人履いてくれる人を探します」と、募集中のよう。
そんな吉田選手を土屋は「運動しあってる人たちっていいですね。ランニングデートとかいいな~」と見つめていたが、Qちゃんは「レスリングや現役の話は冷静に話せるのに、なぜこれを(恋愛に)生かせないんだろう?」とこぼし、報道陣も爆笑! 吉田選手も「レスリングは攻めれば攻めるほどいいけど、恋愛は攻めすぎたらダメだもんね」と自覚しているようだが、昨年3月、自身のマネージャーと結婚間近の交際が報じられたQちゃんは、「もうちょっと押し引きをすればいいのに、猪のような状態なので。(なでしこジャパンの)澤(穂稀)さんと『もう少しカーブや変化球を投げればいいのにね』って話してます。恋すると、堂々としてなくて、ヤダ~!って感じでかわいいんですよ(笑)」と、恋愛指南していた。
恋バナがひと段落し、報道陣が2016年のリオ五輪に向けてコメントを求めると、吉田選手は「出るからには金メダルを目指して頑張っていきます」と、五輪4連覇も視野に。レスリングが2020年五輪競技から除外の危機に直面していることについては、「いまこういう状況なので、今年の5月が勝負。それまでにできることを頑張ってやっていきたい。周りの方や芸能人の方も電話やメールをくださって、『協力できることは何でもするから言ってね』と心強い言葉をいただきました」と、まだまだ望みは捨てていない。
国際レスリング協会(FILA)の福田富昭副会長が18日、FILAの会長選を4月にも行う予定であることを発表するとともに、吉田選手の女性委員としての起用は「現役選手は難しく、対象外」と発言していたが、吉田選手は「いい見本になれるように頑張ります」と、あきらめていない模様。
最後に改めて、吉田選手は「男子は第1回目からある伝統ある競技ですし、女子もアテネ五輪から採用されて、いい成績も残して、マイナースポーツの中でも人口が増えてきた。夢を持ち始めた子供たちもたくさんいるのに、なくなってしまったら大きなショック。自分もそうですけど、子供たちや後輩の夢が絶たれないように、復活できるように頑張っていきたい」と、レスリング存続への思いを告白し、「レスリングを復活させて、東京で五輪を開けるようにしていきたい。皆さんも署名活動とかできることがあれば、手伝っていただきたいです。具体的なことはまだわからないけど、私も上の方と相談して、協力できることはしたい」と、メッセージを送った。