丸美屋食品ミュージカル『アニー』の制作発表会見が31日、都内で行われ、アニー役を演じる吉岡花絵ちゃん(11、※吉岡の「吉」は上が「土」が正しい表記です)と石川鈴菜ちゃん(11)に加え、大人キャストとして、俳優・目黒祐樹(65)、川久保拓司(31)、元宝塚歌劇団の月組トップスターで女優の彩輝なお(42)、杉本有美(23)、佐藤仁美(33)が意気込みを語った。
11月19日に、3日間に渡る最終オーディションの結果、約9000人の中から主役のアニー役の2人を含む28人の子供キャストが決定し、「2013年度版アニー」はスタートを切り、この日、大人キャスト5人が発表され、いよいよ出揃った。
あれから約2ヶ月、アニーの衣装とカツラをかぶり“アニー”になって登場した、吉岡花絵ちゃんと、石川鈴菜ちゃんが、今の心境をあらためて語った。
6回目の挑戦でアニー役を射止めた吉岡は、「決まったときは夢のようでした。小さい頃から憧れだったアニーの衣裳を着て、ワクワクしています」と、満面の笑顔で語ると、5回目で合格した石川も、「姉と一緒にオーディションを受けていて、頑張ってきたので決まったときは、嬉しかったです。憧れのアニーのワンピースと、くるくるの頭を着けられて嬉しいです」と目を輝かせた。
そして、吉岡は、「アニーは孤児院でリーダのような存在なので、みんなをまとめられるように頑張っていきたいです。稽古では、犬のサンディとの稽古が楽しみです。アニーを初めて観る方も何度も観ている方ももっと好きになってもらえるよう頑張ります」と、期待に胸を膨らませた。
石川は、「アニーは、明るく元気で前向きな女の子なので、私も普段の生活から明るく前向きにいれるように心がけています。早く台本を読んで、大人キャストの方とも一緒にお稽古入るが楽しみです」と、心を踊らせた。
しっかりした口調で抱負を述べる2人に対して、同舞台初挑戦となる川久保、佐藤、杉本の3人は、歴史ある大人気ミュージカルへの出演に高揚感でいっぱいの様子。
大ヒットドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系、2011年)で、意地悪な隣人役をやった佐藤は、ミュージカル初挑戦ながら、アニーらがいる孤児院の院長で憎まれ役のミス・ハニガンを演じるが、「演じた役柄の印象からか、最近は意地悪な役が多かった。(ハニガン役と聞いて)『やっぱりな』と、思いました」と、苦笑い。
さらに、「オファーをいただいた時、アニー役を期待したんですけど……」と言うと、前にいた赤毛のパーマのかつらをかぶったアニー役の髪をいじりながら、「私もかつらかぶりたい。でも私がかぶると“カミナリさま”になっちゃうから、裏でこっそりと」と、会場を盛り上げた。
歴代の中で最も若い同役に、「歴史あるミュージカルに参加できて光栄です。この年でこの位置をいただけたことをとても光栄に思います。フレッシュなハニガンを演じたい」と、この時ばかりは真剣な表情で気合いを入れた。
ミス・ハニガンの弟・ルースターの恋人・リリー役の杉本は、「こんなに歴史ある舞台に立てるとは思ってもいませんでした!両親も出演が決まったときは喜んでいて、心温たまるストーリーの作品に参加できること、嬉しく思います。 チームワークを大切に頑張ります」と、緊張気味に語る。
ミス・ハニガンの弟・ルースター役の川久保は、「輝かしい歴史のあるアニーの一部でいられことを嬉しく、また身の引き締まる思いです。これまでの長い歴史の中で、僕の演じるルースターの悪巧みは成功したことが無いと聞いています。今年こそ、成功できるよう(笑)全力で頑張りたいと思います!」と、ユーモアを交えて、意気込みを語った。
大富豪オリバー・ウォーバックス役を8年連続で演じる目黒は、「アニーを初めて客席で観てから、30 年近く経ちます。とてもウォーバックス役に憧れましたが、当時の僕ではちょっと若いかな、いつかは!と思っていたので、お話を頂いたときには、すごく嬉しかったのを覚えています。あれから8年、今も務めさせていただきます。今も気持ちは当時と変わりません。ウォーバックス役を演じられることを幸せに感じています。アニーはひとつのチーム、力が大事だ思っていますので一つになって素晴らし作品が作れればと、思います」と、貫禄充分。
ウォーバックスの秘書・グレース役の元宝塚月組トップスター・彩輝なおは、「(昨年に続き)再びグレース役を演じられること嬉しく思います。アニー二人をはじめ、子供たちからどんな刺激を受けられるか、とても楽しみです」と、語った。
最後に、アニー役の吉岡花絵ちゃん、石川鈴菜ちゃんと子役26人に大人キャスト5人を含めた全員で代表曲『トゥモロー』を合唱した。
同作品は、10年前に孤児院の前に置き去りにされた11歳の女の子・アニーが、大富豪ウォーバックスの秘書グレースに気に入られ、クリスマスの2週間をウォーバックスの元で過ごす。アニーを養子にしたいと願うウォーバックスは、アニーのいつか両親と暮らしたいという夢を知り、懸賞金をかけてアニーの両親を捜す。ところがそれを知った孤児院の院長、ミス・ハニガンと弟のルースター、その恋人のリリーが悪だくみを始める……
【東京公演】
4月20日~5月6日 青山劇場
【地方公演】
大阪公演:8月8日~8月14日 シアター・ドラマシティ
鳥取公演:8月18日 とりぎん文化会館 梨花ホール
名古屋公演:8月23日~25日 愛知県芸術劇場大ホール