歌舞伎俳優・市川海老蔵(35)が3日、千葉県成田山新勝寺の特別追儺豆まき式に、女優・綾瀬はるか(27)、俳優・西島秀俊(41)、長谷川博己(35)、小泉孝太郎(34)、女優・剛力彩芽(20)の大河ドラマ『八重の桜』(NHK)出演者と、大相撲力士の横綱・白鵬(27)、大関・稀勢の里(26)、関脇・把瑠都(28)、前頭・隠岐の海(27)らとともに出席した。
羽織袴の上から茶色の裃(かみしも)を着て登場した海老蔵は、屋号を「成田屋」とし、成田山新勝寺と代々信仰を続けている「市川宗家」の市川海老蔵が、「年男」と「芸能30周年」「父親で師匠でもある(市川)團十郎丈のご病気平癒祈願」のために午前の第1回目だけ特別参加。
ファンからの「成田屋~」「海老蔵~」の声に、小さくながら、何度も頭を下げて応えたが、どことなく、心ここにあらずという感じで元気がなかった。
しかし、その思いは届かず、十二代目市川団十郎(享年66)さんが3日午後9時59分、肺炎のため東京都港区の病院で死去した。
「市川宗家」と成田山新勝寺の関係は、子宝に恵まれなかった初代團十郎が、父・堀越重蔵以来信仰している成田山に子宝祈願をしたところ、翌元禄元年 (1688) に二代目團十郎を授かった。初代團十郎は大変喜びし、元禄八年 (1695) 山村座で『成田不動明王山』を上演。これが大当りで、賽銭が投げこまれたり、「成田屋っ!」という掛け声が掛かったという。これが「成田屋」の屋号の由来であり、江戸元禄以来、市川宗家一門は節目ごとに成田山に参詣している。