主演映画『王になった男』（監督：チュ・チャンミン／配給：CJ Entertainment Japan）の宣伝のため昨日、来日した韓流スターのイ・ビョンホン（42）が29日、都内で「来日記念プレミア試写会」の後に行われた「大ヒット祈願押印式」に、女優・岩下志麻（72）とともに登場。2人仲良く「影武者、真の王となる－」と書かれたボードに巨大判子を押印し、映画の大ヒットを祈願した。
1階フロア集まった約500人の女性客らが待ち焦がれる中、「来日記念プレミア試写会」の行われた劇場内の中空に設置された“スターステージ”に現れたビョンホンは、上手階段の中ほどまで降りて行き、ペンたちにキラースマイルを“贈った”。
ステージに立ったビョンホンは、「みなさんこんにちは、イ・ビョンホンです」と、日本語であいさつ。続いて、韓国語で、「実は、空港に到着した時から、みなさんのお陰で胸を熱くしておりました。一日一日、毎日、私の胸をこんなに熱くしてくださってどうもありがとうございます」
ビョンホンの大ファンという岩下はクリーム色の着物姿で登場。ビョンホンに花束を贈呈。映画はすでに拝見しているそうで、「とにかくイ・ビョンホンさんの2役が素晴らしかったです。王様のほうは風格がありましたし、影武者のハソンの方は、ちょっととぼけた味があるんですが、正義感があり、可愛くて面白くてとても素敵でした」と、ビョンホンの演技を大絶賛。勢い余ってネタバレになる部分も話してしまうほど。
これに対してビョンホンは、「本当に素晴らしい女優さんであって、俳優としては大先輩に当たられるわけなんですが、岩下さんが、私の演技をそんな風に褒めてくださったので、身の置きどころがない気持ちです」と恐縮すると、「ただ、ちょっと心配なのは、もしかして、ここにいらっしゃる人の中で、まだ映画をご覧になっていない方がいらっしゃると、ちょっと心配です」と、“ネタバレ”の部分を上手く拾ってファンの笑いを誘っていた。これを受けて、司会者が、「みなさん、よけいに観たくなりますよねぇ～」と、機転を利かせた。
ビョンホンのファンになったキッカケについて岩下は、「ドラマ『オールイン 運命の愛』（2003年、SBS）を拝見し、それからほとんどの映画もテレビも拝見してます。とにかく、すてきでかっこよくてチャーミングで素晴らしい」と、メロメロ。そのコメントを同時通訳で、横に立って聞いていたビョンホンは、下の方でＶサインを作る茶目っ気さで会場を沸かせる。
さらに、岩下は、「それと、好きなのは、ビョンホンさんの役作りの姿勢です。役へのめり込みがいつも凄くて、役とビョンホンさんが、どの映画を見ても一体化するんですね。同じ俳優として素晴らしいなと思って感心しております。それもファンであるひとつです」と、べた褒め。
ビョンホンは、「岩下さんは、登場された時から、これまで、本当にいいお話をたくさんしてくださいました。もちろん、こうした公式の場ですから、良くないことは言えないと思うんですけれども、でも、本当に、お褒めの言葉を頂いて、先程も言ったように、身の置き所がないような気持ちです」と、恐縮しきり。そして、「先ほど岩下さんが出演されたDVDを頂いたんですね。字幕がないので、もしかしたら観るのは難しいかもしれないのですが、先輩の素晴らしい演技をぜひ、観たいと思います。今から頂いたDVDを観るのが楽しみです」と、先輩を立てた。
また、共演が叶うとしたらどんな役柄を演じてほしいか？と尋ねられると、岩下は、「突然言われて、ちょっと戸惑いますけど・・・ビョンホンさんが、韓国の御曹司の息子役で、ちょっと屈折した性格。私は韓国で事業をしている女社長。あるパーティーで出会って、ミステリアスな事件に巻き込まれていく……素敵なミステリーだったらいいなぁ」と、突然ながらも、面白そうなストーリーを提案。
一方で、ビョンホンは、「突然の質問なので戸惑ってしまいますけど、2人とも伝統の武芸の達人というのはどうでしょう？岩下さんは日本の武術、私はテコンドーの達人ということで、一緒にアクションを魅せるという作品は」と、共演を提案していた。
最後に岩下は、「この映画は勧告でも大ヒットをしたと伺いしました。『王になった男』の日本での大ヒットをお祈り申し上げまーす」と、声のトーンを上げて祈願した。
ビョンホンは、「先程も申し上げたのですが、久しぶりに日本に来まして、皆さんにお会いすることができて、胸を熱くしています。こんなに胸を熱くしてくださった皆さん、ありがとうございます。そして、皆さんの熱い応援に答えられると、自信を持って言える作品です。最近の何年間かは、重い映画、怖い映画に出演していたんですが、今回の作品は、自身を持って、みなさまに『楽しめますよ』と、おすすめできる作品なので、とても興奮していますし、とても嬉しく思っております。周りの方にもぜひ、宣伝してください。楽しくご覧ください。ありがとうございました」と、キラースマイルを浮かべ、ファンに手を振った。
同作品は、初の時代劇で、王と影武者の一人二役に挑む。実在した李氏朝鮮の第15代国王・光海の史実とフィクションを交え、歴史から消された15日間の秘密を描いた、絢爛豪華な宮廷歴史大作。
1616年、朝鮮王朝15代国王・光海は、暗殺を恐れ、次第に暴君と化していく。ある日、病床についたことをきっかけに、王と瓜二つの顔立ちで、腐敗した権力の風刺劇を演じていた道化師ハソンが、王の影武者に仕立てあげられる。偽物の王が、本物の王に成り済まして政治の矢面に立つ15日間。その中でハソンは、最初は戸惑いながらも、次第に操り人形ではない民のことを考える真の王として周りを魅力していくのだが・・・。
同映画は、2月16日より新宿バルト9、丸の内ルーブルほか全国で公開される
