特撮ドラマ『マイティジャック』DVD発売記念トークショーが13日、東京・九段下の科学技術館で開催された『SUPER FESTIVAL61』で開かれ原口智生監督、満田かずほ監督、俳優・二瓶正也が登場した。
昨年開催され29万人という動員を見せ大人気だった東京都現代美術館での『館長 庵野秀明 特撮博物館』の看板展示物になった飛行も可能な万能戦艦マイティジャックのDVD発売を記念したイベント。
昨年9月に開かれた東京都現代美術館内でのイベントでは原口智生監督がMJ号復元の秘話を語りファンの胸を熱くさせていたが、今回は当時のキャストのことなどが話題となることに。
マイティージャックの特徴について問われると、満田監督は「円谷プロでスターが出たところですね」と、日活で活躍していた俳優・二谷英明や東映の南廣が出演していたことを挙げる。そんなキャスティングに満田監督は、「二瓶ちゃんとは『ウルトラマン』で親しかったんで二瓶ちゃんに多く演技をつけていたらしいんです。そうしたら、二谷さんから二瓶さんとは東宝で親しいかもしれませんが、監督すいませんが私にも1つ演技をつけて頂けませんかと言われて」と、恐縮した思い出を。
そのとき二瓶に多めにしていたという演技指導について、缶を蹴ろうとするシーンを20テイクしたそうで、満田監督は、「歩数を合わせてといっているのに合わせてくれなくて。今でもそのことを言われるんです」と言い、それに二瓶は、「気持ちも入れようとするとずれるんです。そのおかげで2週間くらい口を聞かなかった」と、豪快に笑った。
さらに、ロケについては、パリ、モスクワ、ベトナムと国際色豊かなシーンの撮影について、満田監督は「撮影所のボードにはパリやベトナムと書いてあるんですけど、全部東京なんです。丸の内でパリのシーンを撮ったり、ベトナムは東京美術センターに土のうを積んだりして撮ってました。海外の実景すら撮りに行けなかった」と、苦労話も。
MJ号が飛んでいるように見せるシーンも大変だったようで、「全部ピアノ線で振り回していた。マイティジャックは怪獣と戦わないので、スケール感を出さないとというのがあった。やっているうちにスタッフたちも慣れてきて、操演の工夫もしだして、ほかでは編隊飛行もないかなとなっていた」と、スタッフの努力がクオリティの高い特撮技術を生んだことを明かしていた。
DVDではここに注目してほしいという部分については、二瓶が「艦の中で全員そろっているのがいい、ああいう感じがなんとなくいいんです。ドラマがあっちに行ったりこっちに行ったりしているところもいいですね」というと、満田監督は、「全部見てほしい。どの子供がかわいいですかという質問と同じで答えづらいんです。でも、AKB48で誰が好きというのなら答えられる。板野友美さんなんです」と、意外な方向の話題を出し観客を沸かせていた。
『マイティジャック』DVDは21日より1万6800円(税込)で発売!