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為末大「民主主義のようにスポーツ文化を創りたい」東京スポーツサミット開催

為末大「民主主義のようにスポーツ文化を創りたい」東京スポーツサミット開催
様々な議論を交わした
 
 元陸上選手の為末大(34)が25日、都内で行われた『東京スポーツサミット』に朝日健太郎(37)、朝原宣治(40)、野球解説者の古田敦也(47)、日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎氏(76)らと出席した。

 前半をセッション形式、後半をシンポジウム形式で行われた同サミットは為末が代表を務める一般社団法人アスリートソサエティが開催するスポーツについての公開議論。これからの50年間で日本がどのような未来を描き、スポーツにどんな役割が果たせるかについて参加者は様々な議論を交わした。

為末大「民主主義のようにスポーツ文化を創りたい」東京スポーツサミット開催
東京スポーツサミット

 セッションでは地域スポーツ、スポーツビジネス、競技力向上について現状の分析と課題が語られ、続いて行われたシンポジウムでは来年9月に決定される2020年の夏季オリンピックに向けて、新たなスポーツ文化をどう作っていくのをテーマに、障害者スポーツとパラリンピックのあり方や、生活文化としてのスポーツをいかに定着させるかが語られた。川淵氏は「先進国の中で日本ほどスポーツを楽しんでいない国はいない。豊かなスポーツ文化を育み地域に根ざす、コミュニティの中心にスポーツがあるように」と呼びかけた。

 競技生活を終えたアスリートが歩む“第2の人生”セカンドキャリアの問題に触れ為末は「現役を引退し、『はい次の人生』と言われるのが現状。人生の中でスポーツを楽しみ、街作りの一貫をにないマネジメントに携わることができたら、すごくいい人生だなと思うんです。多様なスタイルを受け入れ、みんなが創り上げる、それは民主主義の原点のようなものだと思う」とコメント。古田も「プロ野球の選手会長をやっていたときに、年間100人ぐらい辞めていく人たちのセカンドキャリアを考えるためにセミナーを開いたんですが、参加したのが4人だった」と苦笑しながら「例えば子供たちに野球を教えるということなど、すごくいい人材がある。なんとかそれを生活で生かせるようになれば」と展望を語った。

 地域スポーツとして成功を収めたJリーグの設立に携わった川淵氏は「指導者についてはサッカーはライセンスが進んでいる。例えば地域でフットサルのリーグ戦がいっぱい行われるようになればいいなというのが夢」と地域に根づいたスポーツの取り組みについて語った。文部科学副大臣の鈴木寛氏は「為末さんが言われたように、創り上げる喜びは民主主義に似ている。“庶民から市民へ”というように、生活文化を築くことが2020年のオリンピックの意義だと思う」と訴えた。最後に為末は「これからは“社会のためにスポーツに何ができるか”を考えていけば選手たちが生きて行ける道ができるのでは」と語りかけた。

為末大「民主主義のようにスポーツ文化を創りたい」東京スポーツサミット開催
為末大
為末大「民主主義のようにスポーツ文化を創りたい」東京スポーツサミット開催
朝日健太郎
為末大「民主主義のようにスポーツ文化を創りたい」東京スポーツサミット開催
朝原宣治
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古田敦也
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川淵三郎
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