お笑い芸人・鉄拳が23日、東京・お台場「東京ジョイポリス」で行われた、DVD『パラパラ漫画作品集 第一集』（よしもとアール・アンド・シー）の発売イベントに登場。
鉄拳は、白塗りメイクにスケッチブックを使い、自筆のイラストを見せながら滑舌の悪いトークで「こんなものはいやだ」というネタ（めくり芸）で人気を博すも、「一発屋芸人」として消える寸前だった。今年、世界的ミュージシャンのPVにパラパラ漫画が起用されると、世界的に話題となり、現在、大人も泣けるパラパラ漫画家として再ブレイク中。
きっかけとなったのは、2012年、パラパラ漫画『振り子』がグラミー賞常連のイギリスのロックバンド『MUSE』の楽曲『エクソジェネシス（脱出創世記）：交響曲第3部（あがない）』の公式PVとして採用され、全米・ヨーロッパなど世界各地で配信。
セリフも音楽もないのに、見る人の心を捉え、動画サイト『YouTube』で再生回数300万回を超える大ヒット作品になったが、「人生のテーマについて考えました。マジメに生きている人に見てもらいたい」とし、「息子さんが不良だと思ったら、お父さんが浮気していると思ったら、見せて効果あります」と、自信たっぷりに語った。
今の状況について、「こんなに反響があるとは信じられなかった。周りの人たちは、消えたと思って、再ブレイクしないんじゃないかと思っていた。ボクはほんのちょっとでも可能性があると思っていた。再ブレイクすることがデキて嬉しいです」と、素直に喜んだ。
いまや世界各国からオファーが殺到。寝る時間は3時間ぐらいしかなく、「身体が、10時間ぐらい寝れるときも3時間で目が覚める。パラパラ漫画の身体になっている」ほど、超多忙。作品の発想はいつしているのかというと、「音楽聞いたら、映像浮かんでくる。たまに夢で勝手に見ている時あるので、それを書いてます」と、インスピレーションだという。
今後について、「お笑いの仕事はセーブして、こっちのほうを突き進んでいきたい」と、お笑いはしばらく封印だそうだ。
パラパラ漫画の仕事はメッチャクチャ増えたそうで、「すっごいのがいっぱい来てます。来年、発表します。ボクの姿を見るのは少なくなるけど、ボクの作品を見る機会が多くなると思います」と、自信たっぷり。すでに、いろいろ仕事が決まっているそうだが、まだ発表できないという。
海外で活躍する芸人としては先輩の画家として才能を発揮しているジミー大西がいるが、「ジミー（大西）さんを追いかけて、できれば抜きはたい」と、意欲満々。
クリスマスは、「家に帰ると妻がいるので、あったかいものを作って待ってくれていると思うので、仕事頑張ります」と、家庭で疲れを癒すそうで、クリスマスプレゼントは、「ちょっとだけ、リクエストありました。ダイヤモンドの何かを欲しいと。一緒に買いに行かなきゃ。奥さんに（パラパラ漫画の）色を塗らしたので、次回もよろしくお願いしますって感じで」と、奥さんの労もねぎらうという。
同DVDは、動画サイト『YouTube』で300万回以上再生されるなど話題となっている『振り子』をはじめ、『絆』『ツナガル』『スケッチ』『名もない毎日』といった至極のパラパラマンガ5作品を収録。特典映像にも未公開の2作品が収録されている。1890円（税込）で絶賛発売中。
また、お台場の「東京ジョイポリス」メーンステージでは、同DVDに収録されている、『振り子』をフルバージョンで、『絆』『ツナガル』『スケッチ』『名もない毎日』の4曲をダイジェスト版で、実物と映像をシンクロさせる「プロジェクションマッピング」の演出を加えたジョイポリス特別バージョンで放映する。2012年12月26日～2013年1月31日まで、午後3時30分と午後6時30分の1日2回。
