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原口智生監督マイティ号復元に奇跡的エピソード!精神的につらいときに庵野秀明から誘い

原口智生監督マイティージャック号復元に奇跡的エピソード!特撮の素晴らしさを熱弁
原口智生監督

 特撮ドラマ『ウルトラセブン』『怪奇大作戦』『戦え!マイティージャック』試写&トークショーが29日、都内・東京都現代美術館で開かれ、原口智生監督(52)が登場した。

 現在、同所で動員数が20万人を超える人気の『館長 庵野秀明 特撮博物館』で展示コーディネートや修復師を担当し、『ウルトラマンメビウス』などで監督・技術監督も務め、近年では『ウルトラマンメビウス』でも特技監督を務めた原口監督によるトークショー。試写が開かれた3作品は1960年代後半に放映された作品で原口監督がこだわりチョイスした『ウルトラセブン』の13話「V3から来た男」、『怪奇大作戦』の3話「白い顔」、『戦え!マイティージャック』の12話「マイティ号を取り返せ!!」が上映された。

 ウルトラセブンの「宇宙ステーションV3」の模型を持って登場した原口監督。主宰者の庵野秀明監督(52)とは、庵野監督作品の映画『キューティーハニー』で一緒に仕事をしたのがきっかけだそうで、「ミニチュアを主体に見せたいと言われました」と誘われたことから参加し、実際にさまざまな展示物の修復も担うことに。

原口智生監督マイティ号復元に奇跡的エピソード!特撮の素晴らしさを熱弁

原口智生監督マイティ号復元に奇跡的エピソード!特撮の素晴らしさを熱弁
宇宙ステーションV3

 そんな原口監督は庵野監督から言われた3つのことについて強く共感したといい、「なるたけケースに入れない、近くで見れる。それと、昭和の特撮を見たことのない子供でも見られるように台を低くしている。子供たちにも観てもらえるから」という部分だったそうで、「触られて壊されてりしたくないんですけど、こういったものを触ったことがなかった方に新たに観てもらって楽しんでもらえるといいなと思っています」と、アピールも。

 さらに、マイティ号を修復したことにもエピソードがあったという原口監督。今回展示されているマイティ号は木材が一部使用されているそうだが、本来はブリキ。その復元へ向けていたところに、東日本大震災が起こり、千葉・銚子でいつも場所を借りていた工場が全壊。たまたま、マイティ号を東京に引き揚げていたことが幸いし難を逃れたという奇跡的なことが起こっていたという。

原口智生監督マイティ号復元に奇跡的エピソード!特撮の素晴らしさを熱弁
貴重な資料も

 それでも、原口監督の東京・渋谷の自宅は震災の被害を受け精神的には追い込まれた状態に。そんなとき、庵野監督から同展への参加を誘われたといい、「MJ号の復元がなければかなりきつい精神状態でした」と振り返り、それだけに、「完成して観て頂けるのは嬉しいことです」と、感慨深げだった。

 ほかにも、『怪奇大作戦』について原口監督が「Xファイルを先取りしているのでは」と言う通りレーザー光線による犯罪の設定や、『ウルトラセブン』では、「物語の素晴らしさがある」との通り、現代でも通じる良質のストーリー展開など、ミニチュアの話のみならず総合的な特撮の素晴らしさを熱く語ることとなった。

 最後に原口監督は、「魅力があるもんなんだなと心の中に残せるものなら、展示できてよかったと思います。これからの作品にもミニチュア特撮の良さを入れていきたい。手作りの特撮を知ってもらえたと思うんで、展示会を作るために力を貸してくれた人たち、多くの観に来て下さった方たちにありがたいと思います」と、感謝を捧げていた。

原口智生監督マイティ号復元に奇跡的エピソード!特撮の素晴らしさを熱弁

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原口智生監督
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ウルトラセブン
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怪奇大作戦
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戦え!マイティジャック
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