
映画『のぼうの城』(監督:樋口真嗣、犬童一心監督/配給:アスミック・エース)ジャパン・プレミアが20日、東京・六本木アリーナで開かれ、主演の野村萬斎(46)、榮倉奈々(24)、成宮寛貴(30)、山口智充(43)、上地雄輔(33)、山田孝之(28)、佐藤浩市(51)、犬童監督(52)、樋口監督(46)が登壇し、MCをTBSアナウンサー・安住紳一郎(39)が務めた。
累計160万部突破の城戸賞作家・和田竜原作。昨年は水攻めのシーンが津波を連想させるとなったことから公開が延期され、実に8年目にして公開となる作品。戦国時代末期、1590年に豊臣秀吉(市村正親)が大義名分によって後北条氏を征伐した通称「小田原攻め」を背景に、忍城に立てこもり2万人の軍勢に500人で立ち向かった成田長親(野村)らの攻防が描かれる。
水が滝のように流れだし、スモークがたかれ、炎が噴き出すド派手演出のなか、ドレスアップしたキャストが登場。まずは、兜が気になる犬童監督から、「樋口さんとのキャンペーンでずっとこれをつけてます。樋口さんは長親の兜です。僕は石田三成の兜ですが、僕が上地さんと(頭の)大きさが同じということはないのでオリジナルです」と、早速のネタばらし。

今回は日本では珍しいW監督というものだが、佐藤が、「なんで2人だったんですか?」と興味津々で、質問すると犬童監督が、「2人の方がいいものができると思って」と、自信を見せる。実際に、それは奏功したようで、佐藤は、「うまい具合に化学反応を起こすんです。僕とぐっさんで2人のマネして遊んでいました」と、にぎやかなものだったといい、野村も「両監督のモノマネが始まるとおさまらなくて、撮影ですよといわれたのに気づきませんでした」というほどだったのだとか。
一方、男勝りの甲斐姫を演じた榮倉は、「和モノは初めてでしたね。事前に観といたほうがいい映画を監督に聞いたんですけど、黒澤明さんの映画が多くて、壮大過ぎてかなりガチガチな気持ちで撮影に行きました」と、苦笑い。本作では乗馬のシーンもあるそうだが、「乗馬は好きで2ヶ月ぐらい練習したんですけど、カットされてました」と、ちょっぴり不満顔な榮倉。すると、犬童監督が「(シーンを)切ったのは僕です。あのシーンは(脚本の)和田さんのミスだと思いますけど、乗馬シーンは残ってますので…」と、釈明する一幕もあった。

“軍略の天才”武将・酒巻靱負(さかまきゆきえ)演じる成宮は、甲冑が重かった思い出を語り、「この中で一番重いと思います。終わったら痩せました。すごい痩せました」と、あおったものの、「撮影終わった後、3キロ落ちてました。あんまりでしたね」と、苦笑いで、「自分の中のイメージではもっと動けるはずだったんですけど動けなくて、肩は凝るし、当分甲冑は着たくないですね」と、コリゴリな様子だった。
石田三成演じる上地と大谷吉継演じる山田は、公私ともに仲が良く、上地は、「10年ぐらい前に共演させて頂いて、やりやすかったです」と息は合っていたようで、山田に甲冑の取り付けをお願いしていたのだとか。それでも山田は、「もう出来事の記憶がないんです」と、珍妙なコンビプレーを見せつつ、上地は、「知将は最初で最後だと思います」と、コメントしていた。
「ちょっとずっこけて、最後は活力を持って帰って頂ければ。大きなスクリーンで見てください!」と、野村がPRし、場内の観客と一緒に全員で「えいか、えいか、おー!」と、掛け声をかけ、その場を後にした。

その後、TOHOシネマズ六本木に移動した面々は、見どころについて語ることとなり、野村が「合戦シーンは見てください。私は出てませんが…」と、場内を沸かせつつ、「私は田楽踊りをしています」と、明かす。そこにぐっさんが、「萬斎が田楽踊りをするとき股間からピー(口笛を吹く仕草)を出すのが見どころですよ!」と、なにやら怪しげなPRで登壇者らを爆笑の渦に巻き込むことに。すると、上地も「市村さんがお風呂に入るシーンのときにシャッとして見えないんです。体は立派な感じです」と、乗っかることも。
さらに、佐藤が「ぶったたくシーンがあって、それで間違って本当に相手を叩いてしまったんです。そのときのシーンで音はないんですけど、『ゴメン!』って口が動いています」と、映画の裏話も明かすなど、最後までサービス満点のものとなった。
映画『のぼうの城』は11月2日より全国ロードショー!










