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【ロンドン五輪】体操女子、6位で予選突破!田中理恵、16歳寺本明日香は個人総合も

 ロンドン五輪第3日目の28日、体操女子の予選が行われ、寺本明日香(レジックスポーツ・愛知・名古屋経大市邨高、16)と経験豊富な鶴見虹子(=日体大、19)が安定した演技で高得点を連発し、目標としていた予選突破を6位という好成績で実現した。

 また、個人では鶴見が種目別段違い平行棒予選で9位となり予選を通過。寺本が合計57.865点の8位、田中理恵(=日体大研究員、25)が54.333点の27位で個人総合でも決勝に進んだ。

 1種目目の段違い平行棒。緊張の中、トップバッターは現役高校生の寺本。落ち着いた演技で14.566の数字を出すと、続く田中も、ガッツポーズしながら、「よし」と声を上げるほどの満足いく演技で14.633。鶴見は難易度の高い技を入れ、15.033をたたき出す。美濃部ゆう(朝日生命・日女大、22)は途中で落下するミスもあり13.066と伸び悩むが、上位3人の得点がチームの点数となるため、それほど痛手はない。

 続く平均台では、新竹優子(=羽衣国際大、21)が14.166。2人目の田中は途中で何度もバランスを崩すシーンがあり、落下は防いだものの13.400と得点を伸ばすことができない。3人目の美濃部は14.133を記録し、4人目は寺本が高難度の技を決め14.466と、決勝進出を目指す日本チームをけん引する。

 3種目目のゆかは、ちょっとしたことが減点対象となってしまうため、ここを無難に乗り切るかどうかが決勝進出できるかどうかの分岐点となる。そんな緊張の中、1人目の新竹は大きなミスなく13.633とまとめたが、2人目の美濃部は12.966と得点を伸ばすことができない。

 ここでも救ったのが、3人目の寺本。14.233と高得点を出し16歳の高校生が初めてのオリンピックとは思えない演技。4人目の田中は、このオリンピックのために特別に選曲したというピンクパンサーと007のテーマ曲をミックスし、アレンジした曲のリズムに乗って、明るい笑顔に加え、エレガント賞を受賞した表現力と美しい体操で会場を沸かせた。豊かな表現力と美しい体操を存分に発揮する。しかし、難度を少し落としたために、得点自体は13.300。

 いよいよ最後の4種目目の跳馬。1人目の新竹は着地まできれいに決めて13.633。2人目の鶴見も13.800にまとめる。3人目は田中は、ここ3種目まで、初めてのオリンピックでキャプテンという重圧からか、ノリきれない。この跳馬でも、着地で尻もちをつき13.000。まっ先に、チームのみんなに手を合わせてゴメンと謝る姿がテレビに映し出される。最後の寺本は、2回宙返りを、着地で1歩後ろに動いた程度にとどめ14.600の高得点を出す。

 ここまでの得点を知らされない選手たちは、じっと順位が映し出される電光掲示板を見つめる。なかなか点数と順位が発表されず、不安そうな選手たち。特に、田中はミスも多く満足いく演技ができていなかったため、いつもの愛らしい笑顔を浮かべられず真剣な表情。

 しばらくして、ルーマニアを残した時点での日本の順位が合計170・196点で5位と表示されるとホッとした表情になり、テレビカメラに向かって笑顔も漏れる。

 最終的には、日本は、アメリカ、ロシア、中国、ルーマニア、イギリスについで6位で決勝進出となった。

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