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【ロンドン五輪】男子サッカー日本代表、金メダル最右翼のスペインを1-0で撃破

男子サッカーU-23(23歳以下)日本代表は26日、イギリスのグラスゴーでロンドン五輪1次リーグの第1戦となるU-23スペイン代表戦に臨み、前半34分のFW大津祐樹(ドイツ『ボルシアMG』でプレイ)のゴールを最後まで守りきり1-0で勝利した。

日程の関係上、開会式より2日早い25日(日本時間26日)より女子サッカーで一足早く開幕したロンドンオリンピックのサッカー競技。

 昨日は、FIFA(国際サッカー連盟)ランキング3位のなでしこJAPANが、見事に2-1で、同7位のカナダを順当に下した。この流れに乗りたい、男子の「サムライJAPAN」だが、予選リーグ第一試合は、ブラジルとともに金メダル最右翼の呼び声が高いFIFAランキング1位のスペイン。

 戦前の予想では、華麗なパス回しによる、美しい攻撃サッカーを心情とするスペインに対し、しっかり守ってカウンターを仕掛けるとみられていた。

 注目の先発は、1トップに“スピードスター”のFW永井謙佑(J1『名古屋グランパスエイト』・23)を据え、2列目のトップ下にMF東慶悟(J1『大宮アルディージャ』・22)、左サイドにFW大津祐樹(ドイツ・ブンデスリーガ『ボルシアMG』・22)、右サイドにMF清武弘嗣(ドイツ・ブンデスリーガ『FCニュルンベルク』・22)、左ボランチMF扇原貴宏(J1『セレッソ大阪』・20)、右ボランチMF山口螢(J1『セレッソ大阪』・21)、ディフェンス陣はCB吉田麻也(オランダ1部『VVVフェンロ』・23※オーバーエイジ枠)、CB鈴木大輔(J1『アルビレックス新潟』・22)、LSB徳永悠平(J1『FC東京』・28※オーバーエイジ枠)、RSB酒井宏樹(ドイツ・ブンデスリーガ『ハノーファー96』・22)、GK権田修一(J1『FC東京』・23)という布陣。

 前半、右から左に攻める日本。

 予想通り、スペインは細かいパス回しでボールポゼッション率を上げていくが、日本も引いて守るのではなく、前線から積極的にプレスに行き、高い位置でボールを奪い、カウンターを仕掛け、スペインゴールへ攻めていく。

 前半10分には、中盤の中央付近でボールを奪った清武が東へパス。東がロングボールでDFの裏に蹴り込み、永井を走らせる。DFと競り合いながら抜け出した永井だったが、トラップが長く、DFにクリアされる。コーナーキックからショートコーナーを使うもチャンスにならず。

 日本は、激しくプレッシャーをかけ、連動してボールを奪い攻撃していく形を続ける。また、攻められると引いてラインを作り組織的な守備で危機を未然に防いでいくという攻守のメリハリがきいていた戦術で、スペインと互角に渡り合う。

 前半22分 連動した守備から山口がボールを奪いカウンター。清武が右サイドで粘り、東へパス。東から大津へと渡り、大津がダイレクトでDFラインの裏を走る扇原へとパスを出すも、ボールが長くつながらない。

 前半25分 スペインに右サイドからドリブルでの突進を許すと、中央に切れ込んで左足で強烈なシュートを放たれるが、GK権田がファインセーブ。続く右CKをGK権田がパンチングでクリア。決定機を防ぐ。

 前半26分、27分と立て続けにチャンスをつかんだ日本は、前半34分 カウンターから大津が右サイドを走る東にパス。受けた東がクロスを上げるが、DFに阻まれ右CK。扇原が蹴ったボールはファーサイドに、DFとせりながらも大津が右足でシュート。これがゴール左へと吸い込まれ、日本が待望の先制点で1-0。

 これで動揺したのか、スペインは、前半38分にDFの連係ミスから、キーパーにバックパスで返そうとしたところ、清武が飛び込んでいき、左の角度がないところからシュートを放つも外れる。さらに、イラついているのも垣間見えるスペイン選手は、前半41分、前線でプレッシャーをかけた永井がボールを奪うと、そのままゴールエリア付近中央へ突進。抜け出そうとしたところ、背後から倒される。これがレッドカードとなり、イニゴ・マルティネスは一発退場。日本が1点リードのうえ、数的優位に立って前半を折り返した。

 後半は日本が左から右へ攻める

 前半戦でケガをした先制点を挙げた大津に変わり、左サイドにFW斎藤学(J1『横浜・F・マリノス』・22)を起用。

 後半もボールポゼッションはスペインが支配するが、高い位置でボールを奪ったカウンター攻撃が、人数が一人減ったスペインに対して功を奏する。

 後半5分 左サイドから中央にドリブルで切り込んできた東がペナルティーエリアやや外目から、右足でミドルシュート。ゴール左隅に飛ぶが、GKがファインセーブ。

 後半13分 山口から東へパスが通り、東から裏に走る永井へ。ペナルティーエリア左からフリーの永井が左足でシュートを放つが、ゴール右へ惜しくも外れ、決定的なチャンスを逃す。

 さらに、後半15分 齋藤が中盤でボールを奪い、右サイドの清武へ。清武はドリブルでDFをかわして、シュートを放つが、ゴール右に外れる。

 立て続けの決定機を外すと、流れはスペインへ。前半戦から、高い位置でプレッシャーかけ続けたこともあり、疲れが見え始めた日本。中盤が間延びし、プレッシャーをかけられなくなると、1人少ないスペインに中盤を支配され、善戦へ何度も危険なボールを入れら、攻められる時間帯が続く。

 防戦一方となった日本は、オーバーエイジのCB吉田や德永の働きもあり、ギリギリのところで、危険なパスをカットし、なんとか逃げ切り、大金星を挙げた。

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