
お笑いコンビ『カラテカ』の入江慎也(35)が19日、都内で行われたビジネス書『後輩力 凡人の僕が、友だち5000人になれた秘けつ』(アスコム)の出版イベントに登場した。
ビジネスマナーがわかっていない若手社員や、上司や部下とのコミュニケーションの取り方に悩む20代~30代のサラリーマンに贈る「人間関係円滑」の書。実はコミュニケーションが大の苦手だったという入江が、それを克服し、友だち5000人芸人と呼ばれるにいたった「入江流処世術」が紹介されている。
本を出そうと思ったキッカケは、昨年9月に仕事が、月に10本ぐらいしかなくなったという。所属の吉本興業は歩合制なため、単価500円の場合は、10本で5000円。35歳の入江が1ヶ月5000円では食っていけない。
そこで、「まずFacebookを作り、『日本後輩協会』というのを勝手に立ち上げました。当初は、人は来なかったですけど、それでも勝手に“今日の後輩力”というのをアップしていった。それが、ちょっとずつ反響が出てきた」という。
アップしていた内容は、「誕生日は覚えたほうがいい」「タクシーは先に乗れ」と言ったようなものだったという。そして、いろいろなパターンがあるなぁと思ってメモしていったら溜まっていった。そうなると、「本も出したいなぁ」と思ったという。

当時の状況を、「仕事がなくて暇だったから、考える時間がメチャクチャあった」と振り返るが、そこには、「ピンチをチャンスに変える」、「マイナス思考をプラス思考に変える」という発想の転換がある。
そして、また、入江は自分から積極的に動いて、「知名度もない僕が本は出せないと思ったので、知り合いに相談しまして、ツテでこの出版社の『アスコム』を紹介してもらいました。そして、編集長にいきなり、『会ってくれないですか』と電話をして、時間を取ってもらった」という。そこで、必死に熱意を込めてプレゼン。そしたら、「考えさせてください」との返事をもらい、しばらくして「やりましょう」という吉報が来たという。
一度、歯車が動き出すと、不思議と重なっていくもので、「本を執筆しているときに、なでしこJapanの澤(穂希)選手が、W杯で世界一になり、帰ってきました。そして、生放送一発目が『笑っていいとも!』(フジテレビ系)だった」という。
入江と澤は、4年前からの知り合いで、それも、「元々アスリートの女の子がいて、その子にメールしたら、『アスリートの人たちとご飯食べてる』ということだったので、女の子ばっかりだし、遠慮しようかなぁと思ったが、“行った先になにかある”と思っていたので、行ったら、澤さんがいらっしゃって、そこからです」と、今回も帯にコメントを寄せるほどの友だち。澤を吉本の先輩に紹介して、みんなで会ったり、澤も入江のトークライブに行ったりして、交流していたという。
そこで、「いいとも」恒例の「お友だち紹介」のコーナーとなり、タモリが、「有名人のお友だち誰ですか」とタモリから聞かれたときに、「カラテカの入江さん」と普通に答えた。会場はウケ、「誰それ?」となったという。芸人は入江を知っているので、「何で入江と友だち?」と、なったという。
そこから、「澤さんと友だちなんですか?」と、いう取材が入るようになるなど、ちょっとずつ仕事が増えだした。さらに、昨年9月に、今田耕司(46)、宮川大輔(39)と、舞台『NGワードライフ』に出演したときに、たまたま『いいとも』のプロデューサーが見に来ていた。そしたら、「澤さん出てるし、入江も出てるし、なんだ?」となって、「『いいとも』で入江のコーナーやったら面白いんじゃないか」となって、「イリスポ」につながったという。
入江は、「何が人生チャンスをつかむかわからない。何の一言で人生変わるきっかけになるかわからないと思った瞬間」と、人生の転機になるかも知れない瞬間を実感したという。
本の目標部数は「100万部」だそうで、サラリーマンに向けて公演し、それをDVDで発売したいという計画も持っているという。
最後に、「僕が16年間吉本でやらせていただいて、いろいろな先輩から、いい言葉やお叱りをいただきまして、愛情ある先輩、後輩、スタッフさんに囲まれてきたんですけども、そこで培ったことをまとめた本になっております。人間関係で悩んでいたり、一歩前に出れないなど悩んでいる方が読んでいただけたら、何かの助けにはなると思っています」と、アピールした。
同著書は、1365円(税込)で、絶賛発売中。

【入江が考える「後輩力検定」】
1 上司の誕生日を覚えている
2 趣味は多いほうだ
3 車の運転には自信がある
4 「ごちそうさま」は3回いう。
5 タクシーは上司より先に乗る
6 電化製品や携帯電話に詳しい
7 ゴシップをたくさん知っている
8 上司に突然、電話番号を聞くのは失礼だと思う
9 リアクションは常に大きいほうだ
10 自分はミーハーである
まるが8つ以上の人は入江に近いエリート後輩だそうだ。正解は 1~7、9、10が○。8のみが×で、先に乗っていいそうだ。
【後輩力のキーワード】
「上司をリスペクトする」
「お世話になってる上司の近くに住む」
「頼みやすい後輩になる」(パシリと取るか信用されていると取るかは自分次第)
「優先順位を付ける」
「誰にも負けない武器を持つ」
「いろいろな方から吸収する」
「行った先に何かある」(誘われたらキツくても行ったほうがいい)
「休みの日は常に将来を考える」
「無理してでも、いい財布、いい服を着る」(第一印象は大事)
「後輩にはカッコをつける」
「人との出会いを無駄にしない」
「自分ができることを探す」
「下方は起きて待て」(できる人は寝ない)
「思い立ったら行動する Twitter/Facebook」ちょっとイタイぐらいの積極性、行動力ががいい。
「メールは必ず後輩で終わる」
「何にでも手を抜かない人はチャンスをつかむ」
「遠い社長より近くの後輩」
「アンテナを常に広くはる」
「プレゼントにボケはいらない」



