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宮野真守 主演作「亜人」を“やめたいな”と思った理由とは?ワールドプレミアで思い朗々

宮野真守 主演作「亜人」を“やめたいな”と思った理由とは?ワールドプレミアで思い朗々
宮野真守らが舞台あいさつに立った

 アニメーション『亜人―衝動―』(監督:安藤裕章/配給:東宝映像事業部)ワールドプレミアが28日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開かれ永井圭役・宮野真守、海斗役・細谷佳正、永井慧理子役・洲崎綾、田中功次役・平川大輔、戸崎優役・櫻井孝宏、下村泉役・小松未可子、安藤監督、瀬下寛之総監督が登壇した。

 漫画家・桜井画門氏の大ヒットコミック『亜人』が原作。決して死なない新人類・亜人と認定され全人類から狙われることになり、逃亡劇を繰り広げる高校生・永井圭と、それを追う日本国政府の戦いを斬新なアクションとち密な心理描写で描いた作品。『第28回東京国際映画祭』(TIFF2015)内で話題作や期待作がノミネートするパノラマ部門に出品されたことから、このたびのワールドプレミアとなった。

 フォーマルな衣装で登場したキャスト陣。本作の映像を観た時のことについて宮野は、「いやもう、おもしろかった!圧倒されました!」と、声を大にする。実は本作はプレスコ方式という声優が声の演技をした後、それに合わせて絵をつけていくという方式がとられているため、宮野は、「お客さんと同じファーストインプレッションでした。僕らのお芝居に合わせて作ってくれるという手法だったので、こんな感じの世界観になるんだと思って」と、驚きがあったそう。

宮野真守 主演作「亜人」を“やめたいな”と思った理由とは?ワールドプレミアで思い朗々
 

 そんななか小松は、下村泉という役が寡黙だったため、「宮野さんの高揚感の演技の後に、すいませんみたいな感じでした」と、現場の様子を語り、「映像でも、宮野さんや細谷さんが動いていた動きをしているのかなというので、リアルなお芝居を楽しんで頂けるのではないかと思います」と、コメントを。

 映像化も難しいのではと前評判があった本作だが、「ギリギリの演出に逃げていなスタジオの向こうで、怖いところは怖いし、その中にある人間模様だったりとか、観た後にガツンと感じさせられるんです。こんな序章を見せられたら、期待せざるおえないと思って。楽しみにしています」と、期待を寄せる宮野に、細谷は「ハリウッド映画みたい。こういう作品にかかわれて嬉しかったなと思います」と、うなずく。

 宮野が挙げた人間模様については、櫻井が、「原作を読ませていただいて、『痛いなぁ』と思ったんです。描写的に苦しかったり、自分への痛みを感じる気持ちなどが盛り上がって、アフレコの時には大変そうという思いから、しかめっ面で参加していたんですが、映像を観た時に、人間の本能にうったえかけるような、生きるっていうのはなんだろうなというのを感じさせられました」と、しみじみ。

 平川も、壇上で隣にいた劇中では黒い幽霊などと呼ばれるIBMがリアクションをとったことに、手を繋いだりして労う様子をみせつつ、「昨日まで隣にいた人間が、亜人だと分かった瞬間に、そういう態度になっちゃうんだといのがあって、もし現実にそういうことになったら、こういう行動に出てしまうんじゃないかという、リアルと照らし合わせた時の怖さというのが描かれている。そんな、空気感というのが出ているのが魅力なんじゃないかなと思います」と、続ける。

宮野真守 主演作「亜人」を“やめたいな”と思った理由とは?ワールドプレミアで思い朗々
 

 そして宮野は、「櫻井さんがおっしゃったように気持ちのやりとりが痛いんです。亜人となってしまったことが発覚して、息子としても思われないというような痛さ。亜人になった当人として言うと、物理的痛さというのは収録の時から苦しかったですね。(劇中で)何度も、何度も、何度も、何度も傷つかなくてはいけないので。亜人は死なないんですが、痛いですし、苦しいんです。すごく痛くて嫌なんです……。それを何度も繰り返す心理状態って、すごく苦しかったし、これを経て、彼は彼なりの成長といっていいのかわからないですが彼なりの人生を歩むので、中盤以降は僕にとってはずっと苦しかったし、痛かったし、“やめたいな!”と思いました。それくらい全神経をそそげる作品に携われて僕は幸せだなと思っています」と、心情を真摯に吐露していた。

 そんな熱演にスタッフ陣も奮起したそうで、瀬下総監督は「ものすごいクオリティーなんです。手前味噌かもしれませんが、うちのスタッフは優秀で、これだけの演技に刺激を受けて、われわれにとってもスタジオにとっても挑戦的なものになりました。こ
れは声優さんが役を作ってくれたからです。この場を借りて感謝したいです。ありがとうございます」と、キャスト陣に頭を下げると、宮野が頭をさげ応えていた。

 ほかにも、洲崎が、「慧理子に関しては、(永井圭という)お兄ちゃんをクズと思っているところがあって…」と、キャラクター説明しようとしたが、ここに宮野が食いつき、「宮野さんをクズって言った気持ちはどうですか?」と、詰め寄ると、洲崎は大焦りで「あの場ではお兄ちゃんとしか思っていませんでした!」と、フォローを入れるという一幕も。

 その“クズ話”を宮野は引き継ぎ、「クズと言われましたが、圭のことが大好きなんです。ウソがないな逆に共感したんです。人って誰かに対してで態度がかわるものじゃないですか。彼はクレバーな人間で、自分の利益・不利益で立ちまわって、クズに見える瞬間があるかもしれません。でもそれが、とても生々しくて好きだなと思いました。圭も含めて、この作品を象徴していると思うんです」と、熱弁を振るった。

 会見終盤には、宮野が多くコメントしていたことへ、「僕ばっかじゃなくて細谷じゃなくていいんですか?」と、いきなり細谷へ無茶振りし、細谷は「そこはやめよう(苦笑)」と、やりとりして沸かせつつ、宮野は「アニメーションなりの、『亜人』の素晴らしさを追求して作っているつもりです。映画は圭にしっかりスポットが当たって、流れ行くドラマになっていて、そこが原作とは違うなというところです。圭の気持ちを感じながら観れると思うので、亜人という存在が、みなさんの中に何残してくれると思います。真ん中にある『亜人』はファンタジーでリアルとファンタジーの融合みたいなところが気持ちいい作品です」と、アピールしていた。

 劇場アニメ3部作 第1部『亜人―衝動―』は11月27日よりTOHOシネマズ新宿ほかにて2週間限定公開!なお、テレビシリーズは2016年1月15日よりMBS・TBS・CBC・BS―TBS“アニメイズム枠”にて順次放送開始!

宮野真守 主演作「亜人」を“やめたいな”と思った理由とは?ワールドプレミアで思い朗々

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宮野真守 主演作「亜人」を“やめたいな”と思った理由とは?ワールドプレミアで思い朗々
 
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