俳優・北村一輝（46）と女優・LiLiCo（44）が5日、東京・シネマート新宿で映画『猫侍 南の島へ行く』（監督：渡辺武／配給：AMGエンターテインメント）初日舞台あいさつを猫の玉之丞役のあなご（♀、17）、EDO WONDERLAND 日光江戸村の人気キャラクター・にゃんまげ、渡辺監督とともに開いた。
“まだら鬼”の異名を持つコワモテの浪人剣豪・斑目久太郎（北村）と白猫・玉之丞（あなご）が、士官の口があるということで四国・土佐へ向かうため旅立ったのだが、辿り着いた先は島ではなく巨大なクジラだった。彼らの運命やいかに…。時代劇に猫という斬新な設定でドラマ化され、今年にはSeason2も放送されたほどの話題作が再び登場！
スーツ姿の北村と、チューブトップのロングドレス姿で登壇したLiLiCo。どの劇場も概ね満員と好調な発進だそうだが、北村からの第一声は、「こんな映画でどうもすいません！」と、まさかのお詫び。「ゆるいゆるいと言っていた作品ですが、最後のシゲル・マツザキ（松崎しげる）の曲でなんとか……」と、ひたすら下手に出て、渡辺監督も「馬鹿な映画ですいません！」と、北村ともども頭を下げた。
そんな中でLiLiCoだけは、「これは映画『テッド2』を抜きますね。楽しみです」と、鼻息も荒く、ヒロインとして登場した劇中で久太郎からの“壁ドン”シーンがあったことにも「心の中で『ヒャッハー！』って気分でした。ただ、誰もジェラシーを燃やしてくれなかったんです。そんななか、あなごちゃんのお耳が逆立ってて、女としてのジェラシーが出ていて、あれが最高に気持ちよかった！」と、北村の胸元に収まっていたあなごへライバル心をむき出しにすることも。
そこから、北村ににじり寄るLiLiCoは、「映画の宣伝もきょうでほとんど終わりなので、私へのこと本当のこと言っていいですよ。いま交際0日で結婚とかも流行ってるの知ってますし。言ってもらってから始まることもある」と、先日、芸能界を大きく騒がせた女優・堀北真希（26）と俳優・山本耕史（38）のプロポーズ話にかけて迫る。
しかし、北村は、「照明より（LiLiCoの視線が）熱い。素敵ですよ……素敵なところが多すぎて……サバサバしてますし……」と、言葉を選ぶというコントのようなやりとりに場内は爆笑。さらには、あなごが会場に駆けつけ北村の胸元に収まると、LiLiCoは「全然面白くない！自分がヒロイン務めてる初日ですよ！あとで抱いて！！」と、北村へストレート過ぎる発言が飛び出し、場内はさらに沸いていた。
話が戻って、本作が昨年、米・ニューヨークで開かれた北米最大の日本映画祭『JAPAN CUTS 2014』に出品され北村は世界を魅了する業績を残した俳優に与えられる『CUT ABOVE Award for Excellence in Film』に輝いたが、その現地に赴いたときのことを渡辺監督は「アイドルみたいでしたよ」と、形容。北村も実際にその空気を感じたそうで、「空港についたときからすごくて、テレビで見るような感じで、誰か来るのかと思ったら、まさかだった。飛行機でヨダレをつけて寝てたから、写真がすごいことになってて（苦笑）。劇場では作品が大ウケで、同じタイミングで笑うんですけど、周り気にしないからものすごい笑ってくれた」と、好感触だった思い出を話していた。
最後に北村は、「本当にどうもすいませんでした（笑）」と、重ねてお詫びしつつ、「どの言葉を使って、反省というかを現したらいいかとは思うのですが、このゆるさというものは世の中からなくなっているような気がして、映画でもそういう風潮があります。この作品は、隙がある映画といいますか、みなさんには許す心を持って観てもらえれば。失敗しているところとかゆるいところがあるんです。計算されたこのゆるさ……すいません嘘つきました（笑）。行き当たりばったりの映画ですが、お願いします。本当に身近な家族の方とゆっくり観ていただいて、勧めていただきたい……」と、ここまでしっかり話していながら、あなごの毛が北村の鼻に入ってしまうというハプニングが発生し、北村はなんとも言えない表情を浮かべだすことに。
そこで北村の鼻についた毛をとろうとここぞとばかり飛び出したLiLiCoに至っては、北村からタッチされた顔に猫アレルギーが出てしまい2人で壇上で苦しむという、珍しい光景が展開され、作品同様ゆるい感じの舞台あいさつに観客は最後まで和んでいた。
映画『猫侍 南の島へ行く』は5日より全国ロードショー中！
