
俳優・妻夫木聡(31)が18日、都内・六本木のビルボードライブ東京で行われた映画『愛と誠』(監督:三池崇史/配給:角川映画・東映)試写会トークイベント『三池崇史監督 presents 大人だけの空間』に俳優・斎藤工(30)、三池監督(51)とともに出席した。
梶原一騎・ながやす巧原作による伝説のコミックを、三池監督が完全映画化。不良少年・太賀誠(妻夫木)と名家のお嬢様・早乙女愛(武井咲)の“運命の恋”に、メガネをかけた優等生・岩清水弘(斎藤)や番長&スケバングループが入り込み、カオス状態となるストーリー。
薄暗い場内には160人の観客が集まり、アルコールとともに3人のトークショー、その後に同映画を楽しめるという至福の時間が流れた。
まず、主人公・太賀誠を演じた妻夫木は、先月行われた完成報告会見で、自身が発言したことについて、「ネットとかで“妻夫木『ふざけた映画だ!』”とか“妻夫木、武井『よくわからない映画』”とか散々書かれた」とこぼし、場内の笑いを誘う。
岩清水役の斎藤は、「『君のためなら死ねる!』を本音で言うのが、僕のテーマでしたね」と、原作のコミックでも話題となった名ゼリフを引き合いに。ヒロインの早乙女愛に熱い思いを寄せるも、一向に振り向いてくれないという役どころだが、妻夫木は「正直、うっとうしい人だけど、なかなかあそこまで一途になれない。そこまで女性に対して一生懸命になれる人は素晴らしい。凄く心を打たれた」と、岩清水を大絶賛!
演じた斎藤に対しても、三池監督が「斎藤工氏の中で、最高の芝居なんじゃないかと思う。先がないという意味じゃないよ」と褒めると、斎藤も「役者人生の中で、実は違和感が一番なかったかもしれない。自分のバルブをすべて解放して、現場に臨んでました」と、まんざらでもない返答。
そして、三池監督が「オファーしといて言うのもアレだけど、制服どうだった?」と切り出し、制服トークへ。ここで、妻夫木が「咲ちゃんは毎日着てるからいいけど、僕は14年前ですからね。でも、伊原剛志さんが着るんであれば、なんでも大丈夫だろうと! イケるだろうと!」と、俳優・伊原剛志(48)をネタにすると、場内爆笑! これには、三池監督も「48とわかってたら、頼まなかったかも。44、45ぐらいかと思ってた。男はいつでも高校生になれる!…と思ってたけど、さすがに伊原さんだけちょっとな?」と悪ノリしていた。
また、三池監督が梶原さんの実弟・真樹日佐夫さんに頼まれて、『愛と誠』を映画化したことを明かし、「昨年末に映画が完成して、『先生、見てください』って言ったけど、『来年見るからいいよ』って言われて、12月28日に笑って別れたんですよ。でも、数日後の1月2日にお亡くなりになっちゃって。お二人には完成した形見ていただけてないので、エンドロールの最後に、個人として“真樹先生に捧ぐ”ってタイトルを入れさせてもらった」と、悲しいエピソードを披露。
だが、三池監督は「文字通り冥土の土産として真樹先生が持って行って、梶原先生と二人で見て、いま頃ボコボコにされてるかも」とすぐさま笑いに変えてしまい、妻夫木が感動秘話が台無しになったことに戸惑いながらも、「突っ込みたいけど、突っ込めないですよ!」とぶっちゃけ。さらに斎藤が「真樹先生、生徒役で出てるんですよね。伊原さんより上がいる」と、なんと71歳(当時)で真樹さんが学生服を着て、一瞬だけ出演していることも明かした。
最後に、妻夫木が同映画の魅力について、「でも、やっぱりいい映画だよね!」と隣の斎藤に呼びかけ、「何が面白いか、どういうジャンルかと言われても、よくわからないんですよ」とコメント。しかし、その真意について、「映画ってもっと自由な気持ちで見るべき。ミュージカルでもアクションでもない、パロディでもない、純愛エンターテイメントとも違う。あえて言うなら“愛と誠ジャンル”ですよ」と熱く語り、アピールしてみせた。
6月16日より新宿バルト9他全国ロードショー!





