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北野武監督、8人の“ジジイ”たちに毒をまき散らす!ベテラン俳優陣の自由勝手なあいさつに抱腹絶倒【全部掲載】

北野武監督、8人の“ジジイ”たちに毒をまき散らす!ベテラン俳優陣の自由勝手なあいさつに抱腹絶倒【全部掲載】
毒を吐きまくって、舞台あいさつを盛り上げた北野武

 北野武監督の最新作『龍三と七人の子分たち』(監督:北野武/配給:ワーナー・ブラザース映画)の完成披露試写会イベントが14日、都内で行われ、北野監督とともに俳優・藤竜也(73)、近藤正臣(73)、中尾彬(72)、小野寺明(71)、品川徹(79)、樋浦勉(72)、伊藤幸純(73)、吉澤健(68)、安田顕(41)、萬田久子(57)らとともに登壇した。

 平均年齢72歳の超ベテラン俳優たちがスクリーン狭しと大暴れする。世代を超えて楽しめる一大エンターテインメントだが、舞台あいさつでも「ツッコミ」「チャチャ」「暴走」と、自由過ぎる振る舞い。さらに、北野監督の「カンペの文字がデカすぎ」「『よ~い、スタート!』の声が聞こえない」などの本当化ウソかわからない撮影エピソードに、観客たちは抱腹絶倒だった。

 北野監督を始め、キャストたちが次々に登壇すると「キャ~」「ワ~」の大歓声と、大拍手が沸き起こる。

 “鬼の龍三”こと龍三親分役の藤は、「これは人生を深く語る難しい映画ではございません。笑いのスイッチを入れてご覧くだい。以上」というと、さっそく、“若頭のマサ” 役の近藤が、「隆三親分、ちょっと言葉少ないよね?」とツッコム。

 続いて、「本日は雨でございます。でも、私たちはハレの舞台にいますから、今日は“ハレの日”なんです。これから観ていただく映画は、どんな映画か観なくてはわかりません。でも、観る前に私たちに会っちゃったのは不幸です。観てから会えばもっと面白かったのにと思ってます。なんかちゃんとしゃべろうと思ったけど、忘れちゃったんでこのぐらいでいいですか」というと、今度は、「短い短い」とやり返される。これに、「そんなことないよ、3倍はしゃべってるよ、俺は」と、マジメに言い返す。

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 “はばかりのモキチ”役の中尾は、「10ヶ月ぶりに皆さんとお会いしたんですけど、養老院に帰ってきたみたい」と言って、笑いをとる。そして、「みんな一年前に本読みやった時が、パーッと目に浮かんできまして。北野監督、そこしか指導してくれませんでした。映画の話まったくなし。監督、照れ屋だから、ずっと向こうから私たちの芝居を観ているだけ。早く終わっちゃって困っちゃったんですよ。仕事が」と、説明する。

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一番落ち着きなく、チャチャを入れまくる近藤正臣

 すると、またまた近藤が、「困ってないよ、嬉しかったよ」と、チャチャを入れる。これに中尾が、「夜どうやって潰そうか」というと、近藤は、「いいじゃない、寝てれば。年寄りなんだから」と、ピシャリ。

 これはやりあいになるのかと思っていると、中尾は、「はい」と素直。さらに近藤が、「ジジイだろ」と、念を押すと、これにも中尾は、「はい」と、応じる。続けて、「私たちはみんな集まって、テントの中で丸くなって話しているのは、年金の話、病気の話、誰が死んだとかって話ばっかりでしたけど、けっこう明るい話題が多くて楽しかった」と、振り返った。

 “神風のヤス”役の小野寺は、「ポスターをご覧になったら分かるんですけど、変なジジイです。去年は萬田さんと安田さん以外は、平均年齢72歳でしたけど、今年は年が明けたので73歳です。で、私は今年、誕生日が来ると72歳です」と言うと、近藤が、「えっ、ナニ、いま71(歳)か」と、ツッコムと、小野寺は、「まだ71(歳)です」という。すると、中尾が、「若ぶるなよ」と、さらなるツッコミを。

 これに小野寺は、「ということで、ジジイが集まると、人の話は遮るしね、人のことはどうでもいいんですよ。自分のことだけなんですよね。そういう人たちが集まって、でもものすごいいいチームワークで北野監督の下で、すごい楽しい映画に出演出来ました。楽しい作品なのでぜひ笑ってください」と、うまくまとめた。

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伊藤幸純の早とちりに、笑い転げる藤、北野、中尾、近藤

 “早撃ちマック”役の品川は、「12年前になりますか。私はこんなセリフ言ったんですよね。『彼は政治家にでもなったつもりか。医者の本分を忘れている』・・(ちょっとの沈黙に笑いが起きる)・・『白い巨塔』というドラマで私のセリフはこんなだったんです。僕のイメージなんですけど、大河内教授という役は硬いというか真面目だったんですけど、今回は180度転回して、あの役からは想像もつかない役を仰せつかりました。一番安心しているのは監督で、ジジイ集団なので、いつ倒れるかヒヤヒヤしていたと思うんですけど、ここまでみんな無事に来ました。ありがとうございました」と、自虐的に締めた。

 ここでちょっとしたハプニングが!MCの紹介の前に、「伊藤幸純でございます」と話し始める。慌ててMCが、「ご紹介させていただきます。続いてはですね、“ステッキのイチゾウ”役の樋浦勉さんからお願い致します。伊藤さん、いましばらくおまちくださーい」というと、観客は大笑い。北野監督も、「しょうがねぇなぁ~」とばかりに、笑いながらよわったなぁという仕草をする。

 “ステッキのイチゾウ”役の樋浦は、「“ステッキのイチゾウ”をやらせていただきました樋浦勉と申します。楽しく出演させていただきました。50年前に青春モノのラクビー部のキャプテンなんていう役をやっていましたけど、それを思い出すように青春を取り戻していただきました。楽しい撮影でした。ありがとうございました」と、大層な言い方に、観客から笑いが。

 続いてMCが、「大変お待たせいたしました。“五寸釘のヒデ”役の伊藤幸純さん」というと、会場から、ひときわ大きな拍手が起こる。

 “五寸釘のヒデ”役の伊藤は、「私は、秋田に生まれまして、とにかく子供の時から映画が好きで映画が好きで、当時4つ映画館がありました。ただ1館洋画専門館がありまして。なにしろ秋田ですから、洋画は合わなかったんですねぇ~。でも、3館は日替わりで観てました。それが講じて、今回映画に出演するということで、嬉しくて嬉しくて涙がでるほど嬉しかったです。面白く仕上がってますよ、みなさん。どうぞお楽しみください」と、まるで映画初出演のようなあいさつ(当然、そんなことはなく、たけしの映画にも出演歴がある)。

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たけし監督の毒舌が、最後まで冴え渡った

 “カミソリのタカ”役の吉澤は、「お忙しい中、お越しくださいまして、誠にありがとうございます。今回の北野作品は、『その男、凶暴につき』以来、四半世紀ぶりの出演です。ジジイ連中の中では、唯一ふにゃふにゃっ子生まれでございます。とにかく、ごゆっくりと楽しんでやってください」と、あいさつ。

 『一龍会』と敵対する詐欺集団『京浜連合』ボス・西役の安田は、「40(代)の若輩者が大先輩の方々と、ともに壇に立たせて頂き、スクリーンで共演させて頂いていることを大変光栄に思っております」と、大先輩たちを前に、いつもとは違い、大真面目にコメント。

 キャバクラのママ役の萬田も、「とにかく、オジィちゃんたちのカッコよさと可愛さを堪能してください。以上です」と、言葉少なにあいさつした。

 北野監督は、「ズラッと並ぶと戦没者慰霊会のような。スクリーンの火はまだ消えていないという感じもしないでもないです。本当に楽しい現場で、いろいろありまして、ずいぶん心配したこともありました」と、しょっぱなから“毒ガス”を飛ばす。

 観客の反応がよく、この後も気分よく、「中には『よ~い、スタート!』の声が聞こえなくて『えーっ』ていっちゃう人もいた」「カンペ書いたら小ちゃくて見えない。だんだんデカくなって、とんでもないデカイカンペを読んで、目が大きく上下に動いてバレバレになってしまった」「衣装着てそのまま帰っちゃった人」「何をトチ狂ったか、衣装さん口説いているオジィちゃんがいたり。よくわかりません」と、本当かウソかよくわからないたけし一流のトークで、会場の大爆笑を誘う。

北野武監督、8人の“ジジイ”たちに毒をまき散らす!ベテラン俳優陣の自由勝手なあいさつに抱腹絶倒【全部掲載】

 さらに北野監督は、「とにかく、みなさんに今日まで頑張ってください。今日、無事に迎えたら後はどうでもいいんですから。きょう、まず黙とうから始まるのが一番怖かった。おかげさまで皆さん元気で揃っていただきまして。この映画がヒットしたら、パート2として、『龍三と七人の幽霊たち』というのを作ろうと。自分の映画は、ちょっと暴力映画が多いですけど、たまにはお笑いの映画だと思ってと撮っていますけど。楽しんでください」と、最後まで、8人の“ジジイ”たちへの大放談で笑わせた。

 ■ストーリー
 オレオレ詐欺に引っかかってしまった元ヤクザの組長。「若い者に勝手な真似はさせられねぇ」と、昔の仲間を呼び寄せる。「金無し、先無し、怖いモノなし」引退した元ヤクザの個性豊かなジジイたちが世直しに立ち上がる気分爽快なエンターテインメント。

 同映画は、今月4月25日(土)に全国公開される。

 

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マル暴の刑事・村上約で出演している北野武監督
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“鬼の龍三”こと龍三親分役の藤竜也
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“若頭のマサ”役の近藤正臣
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“はばかりのモキチ”役の中尾彬


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“神風のヤス”役の小野寺明
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“早撃ちマック”役の品川徹
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“ステッキのイチゾウ”役の樋浦勉
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“五寸釘のヒデ”役の伊藤幸純


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“カミソリのタカ”役の吉澤健
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『京浜連合』ボス・西役の安田顕
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キャバクラのママ役の萬田
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「笑いのスイッチを入れて」と、短くあいさつ


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「短すぎ」と、近藤からツッコミが!
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「あなたも短い」と、やりかえす藤
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「観る前に私たちに会っちゃったのは不幸」と近藤
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「養老院に帰ってきたみたい」と、毒づく中尾


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「ジジイが集まると、人の話は遮る」と、小野寺
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「ジジイ集団なので、いつ倒れるかヒヤヒヤ」と、品川
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「50年前の青春を取り戻したような楽しい撮影」と、樋浦
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フライングし会場を爆笑させた伊藤


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「北野作品は、四半世紀ぶりの出演」と、吉澤。
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「若輩者」は言葉少なで真面目なあいさつ
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ジジイの囲まれればまだまだ若手の萬田久子


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