俳優・村上虹郎(18)と元『ももいろクローバー』で女優・早見あかり(20)が3月28日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で映画『忘れないと誓ったぼくがいた』(監督:堀江慶/配給:日活)初日舞台あいさつに女優。大沢ひかる(20)、池端レイナ(27)、堀江監督(36)とともに登壇した。
日本ファンタジーノベル大賞受賞作家・平山瑞穂氏の感動ファンタジー小説が原作。大学受験を控えた平凡な高校3年生・葉山タカシ(村上)の前にふと現れた少女・織部あずさ(早見)。タカシはあずさに一目惚れしデートを重ねてゆくが、ある時、あずさはタカシに不思議な告白をする。「私に会った人たちは全員、数時間後には私の記憶が消えているの。ただ理由もなく私のことだけが記憶から消えているの」と。そんな馬鹿げた話を信じるはずもないタカシだったが、ふとしたときに、あずさのことを忘れていることに気づく。きのう、自分は誰と会っていたのか?きょうこれからデートする相手は果たして誰だったか…。あずさと会った日の出来事や、デートの約束などを細かくメモに書き留め、自分だけは絶対あずさを忘れないと奮闘するタカシだったが…。
早見は、村上について、「映画を作るってなったときに、“村上虹郎”をネットで調べたんです。そしたら誕生日が私と同じ3月17日生まれで『こんなことってあるのか!?』って」と、偶然の一致に驚いたのだとか。
続けて、早見は「私の方が2つ上だからしっかりしなきゃって思ったんですけど、初めて顔を合わせた(撮影前の)お祓いのときに会いまして、その作法で『それ逆!逆!』って言われてこの子はなんて子だと(笑)」という第一印象だったと明かす。しかし、このことが奏功したそうで、「でもそうやって私に話しかけてくれたことによって、私自身も仮面をかぶって接することもなく、素の自分でいられて、一緒にいる時間が長くなるにつれて似ているところがいっぱいあって、考え方とか思考の仕方が似ていることがわかったんです。だから、何を言わなくてもお互いの気持ちが分かるので、一緒にいるのが楽で、撮影自体も楽でした」と、相当にシンパシーを感じたようで、「素でいられる虹郎だったから、あずさとタカシであり、あかりと虹郎でした」と、作品にもその様子が出ているそうだ。
そんな2人が中心だっただけに、大沢、池端とともに和気あいあいでやれたそうで、ロケ弁の話でも盛り上がれたという。
司会からもし、あした忘れられる存在になったらと質問すると、「僕は落ち込む前に、無賃で旅をしまくります。走りまくって逃げまくって、指名手配されないから」と、大きく出ると、早見は「ちっちゃいけどポジティブだよね。その設定を使ってなんか悪いことしちゃえという発想はすごい」と、驚き。
その早見は、「私はあずさみたいに毎日、毎日強く生きるのってすごく大変なことだなってネガティブな発想だった。普段明るいからこそ、周りの人と一緒にいて、すぐ忘れられちゃうならいる意味がないのかな?つらいなと思っちゃう」と、真面目に心情を明かしていた。
最後に早見から「私達がどれだけ楽しい撮影をして、この切ない作品を作ったのかというのは伝わったかなと思います。何度でも観て忘れないでください!」と、呼びかけていた。
映画『忘れないと誓ったぼくがいた』は3月28日より全国公開中!