女優でフィギュア・スケーターとしても活躍する「日本のリトル・ダンサー」本田望結ちゃん(10)と妹・紗来ちゃん(さら、7)が25日、都内で行われた映画『リトル・ダンサー』(監督:スティーヴン・ダルトリー)特別試写会でトークショーを行った。
紗来ちゃんは4月4日が誕生日ということで、サプライズでケーキが登場。ちょっと早いお祝いが行われ、即席に望結ちゃんが紗来ちゃんにインタビューを。会場をほのぼのとさせた。
本映画祭は、「午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本」として2010年より始まり、累計6回目を迎えた。今までの累計観客動員数は約250万人を突破。新たに邦画の名作5作品、新セレクトされた洋画の名作15作品、これまでに人気のあった洋画名作5作品の計30作品を全国54劇場で一年間上映することとなった。同映画祭は、2015年4月4日より開幕する。
この開幕を記念して、新たに上映作品に選ばれた名作の中からイギリス映画『リトル・ダンサー』の特別試写会が行われた。映画コメンテーターで映画祭作品選定委員の襟川クロがMCを務めた。
同作がイギリス映画ということで、髪型や洋服をイギリスの少女のイメージにしたという望結ちゃんは、「本田望結です。よろしくお願いします」というと、妹の紗来ちゃんも、「妹の本田紗来です。よろしくお願いします」と、ハキハキとあいさつ。
紗来ちゃんは、大勢の人の前で生でお話するのが初めてだそうだが、「お姉ちゃんがいるから大丈夫です」と、しっかりしたところを見せて、会場からは笑みがこぼれる。
映画祭ということで、姉妹が「最近、観た映画は?」と問われると、ディズニーアニメ映画『アナと雪の女王』の日本語吹き替え版を家族で観たそうで、望結ちゃんは、「アナが凍ってしまいそうだけど、エルザを助けるシーンが一番印象に残ってます」というと、妹の紗来ちゃんに、「(紗来が)アナだったら(私を)助けてくれますか?」と、質問すると、うなづく。
紗来ちゃんも、「アナが凍りそうだけど、エルザがお姉ちゃんのことを自分より先に助けるところが感動しました」と、望結ちゃんと同じシーンを挙げる。続いて、「♪ありのままの~」と、アカペラに振り付きで可愛らしくワンフレーズ歌うと、会場もほっこり。
ちなみに初めて映画館で観た映画は、アニメ『崖の上のポニョ』だそうで、紗来ちゃんもいっしょに観たそうだが、小さくて記憶にないようだ。
同映画は、男の子がバレエ・ダンサーを目指していくという内容だが、望結ちゃんは、「出会いが大切だなぁと、映画を見てわかりました。バレエの先生に出会えたから、バレエが大好きになった。お父さんは最初は反対していたけど、最後は認めてくれる。感動しました」と、大人っぽい視点のコメントに会場も関心しきり。
紗来ちゃんも、「望結もいったとおり、出会いっていうのは本当に大切だなぁと思いました」と、繰り返すと、会場からも笑いが起きる。
主人公のビリーくんがオーディションに受かって泣くシーンがあったが、望結ちゃんは、「ドラマ『家政婦のミタ』の時には、(阿須田)希衣ちゃんの役は望結にしかできないと思いました。何か受かると思いました。やっている時には、ダメかなぁと思った時もあったんですけど、頑張って頑張って受かった時の気持ちが、ビリー君と似てました」と、うれしいのに泣いてしまったビリーくんの気持ちがわかったという。
女優、フィギュアスケートと二足のわらじを履く望結ちゃんだが、将来の夢を聞かれると、「自分にしかできないことを頑張りたいです。フィギュアスケートでもお芝居でも、私にしかできないことをやるのがひとつの夢です。(自分でこういうのしたいという具体的な例は?)それを見つけるのが2015年の目標なんです」と、MCの襟川クロも「大人と話をしているみたい」と、舌を巻くようなしっかりした考え方を語った。
一方、紗来ちゃんの将来の夢は、「望結お姉ちゃんより、大きなジャンプを飛んでお姉チャンに勝ちたいなと思います」と、フィギュアでのライバル心を口にすると、望結ちゃんは、「(次女で、「平昌オリンピック」での金メダルの期待もかかるフィギュアスケート)本田真凛お姉ちゃんが目標の選手なんで、妹に抜かされないように頑張らないといけません」と、フィギュアスケートでも気を引き締めたていた。
冬季オリンピックについては、「簡単に出たいと思ってもでれる大会ではないとわかっているので、オリンピックが夢といえるように頑張るのが夢です」と、本当に大人のようなしっかりした考えを口にして、会場を唸らせていた。
ところが、家では紗来ちゃんのほうが、しっかりものだという。望結ちゃんは、「お家では、妹の紗来がお姉ちゃんです。『そっちいったら危ないよ』、『ママが居ない時は火を使っちゃ危ないよ』、『もうちょっとこうしたほうがいいんじゃないの』と言ってくれます」と、普段の姉妹の関係を語った。
そんな紗来ちゃんは、お姉ちゃんのいいところについて、「優しいところ」といい、望結ちゃんは、紗来ちゃんいいところについて、「面白いところです、いっつもいろんなことで笑わせてくれます。いつも笑ってます」と、仲睦まじいところを見せた。
ここで、紗来ちゃんにサプライズの誕生日ケーキが運ばれてきて、「♪ハッピーバースデー」を歌う。そして、望結ちゃんがインタビュアーを担当。「何歳になりましたか?」と質問すると、「8才です」と答え、さらに、「8才でやりたいことは?」と問われると、「一輪車が遠くまでできるようになることです」と、可愛らしく応えた。
【『リトル・ダンサー』(2001)ストーリー】
1984年のイギリス北部の炭坑町。母親を亡くしたばかりの 11 歳のビリーは炭鉱労働者の父と兄とおばあちゃんと4人暮らし。父の命令でボクシング教室に通っていたが、となりのバレエ教室に夢中になり次第にビリーはバレエ・ダンサーを志すようになる。父親の猛反対にあいバレエを禁じられるが夢をあきらめきれないビリーの姿を見た父親は、息子の思いに心をうたれ、ロンドンのバレエ学校を受験できるよう奔走する―。
ビリーがロックに合わせて軽快に踊るダンス・シーンや、大人になったビリーを世界的バレエ・ダンサーのアダム・クーパーが演じたことも大きな話題となった2000年英国アカデミー賞主演男優賞、助演女優賞なども受賞した感動作。