俳優・浦井健治(33)主演で31日より東京・東京国際フォーラム ホールCで開幕となるミュージカル『ボンベイドリームス』(演出・訳詞:荻田浩一)。そのゲネプロが30日、同所で開かれ、仕上がり具合が報道陣に披露された。
舞台はインド最大の都市・ムンバイ(旧名ボンベイ)のスラム街からスタート。映画スターを夢見て日々を暮らしていた主人公・アカーシュ(浦井)はひょんなことから、大物映画プロデューサー・マダン(安崎求)にその才能を見出されスターへの切符を手にする。マダンにはエリート思考の1人娘・プリヤ(すみれ)がおり、アカーシュは一目惚れ!しかし、プリヤにはヴィクラム(加藤和樹)という弁護士の婚約者がおり相手にされない。それでも諦めないアカーシュはプリヤのある助言により才能を開花させボリウッドスターの座を射止めるのだが…。
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高度成長を遂げる一方で、貧困という厳しい現実も存在しているインドの姿をとらえ、アカーシュが見る光と闇や、スターへの階段を駆け上がるなかで彼が得るもの、失うもの、変わるもの、変わらないもの、また、変えられないものなどが描かれる。作品を見終わるころには、浦井が29日の会見で話していた、「荻田さんの演出で格差社会というか、いわゆる差別もちょっとだけ脚色されているので、そういったところで、人間って変わるもの変わらないものがあるという希望というか一筋の光みたいなもの、その関係性が見えてくるようになっています」という意味がずしりと心に落ちてきて感動を誘うものとなっている。
休憩も含め約3時間という長丁場の舞台だが、しっとりとしたバラードシーン以外は、ダンスパフォーマーらが独特のダンスや歌を披露し、躍動感を感じさせあり観る者を飽きさせない。
さらに、浦井はかなりの時間舞台上で歌って、踊って、さらに激しく踊るということを繰り返す上に、何度も衣装替えがあり、大回転を見せる。演技面でも場面ごとに感情をしっかり表現し、笑っていたかと思えば、シリアスな表情を浮かべたりと、さまざまに変わるパワフルな姿で、報道陣らを魅了していた。
ミュージカル『ボンベイドリームス』は東京公演は1月31日~2月8日まで東京国際フォーラムにて!大阪公演は2月24日。15日梅田芸術劇場にて上演!
■キャスト
浦井健治:アカーシュ(ボリウッドスターを夢見る青年 スラム街出身)
すみれ:プリヤ(映画監督を目指しているエリート)
加藤和樹:ヴィクラム(プリヤの婚約者 弁護士)
川久保拓司:スウィーティ(アカーシャの幼なじみ ヒジュラ)
朝海ひかる:ラニ(大女優)
安崎求:マダン(プリヤの父 映画プロデューサー)
阿部裕:JK(マダンの傍にいる裏世界のドン)
久野綾希子:シャンティ(スラム街の母)
小松拓也:サリム(スラム住民 リキシャの車夫)
ひのあらた:クリケター(スラム住民 社会主義者)
五大輝一:ビルダー(スラム住民 シーク教徒)
高田亜矢子:ムンニ(スラム住民 サリムの娘)
高谷あゆみ:キティ(映画ゴシップコラムニスト)
■スタッフなど
作曲:A.R.ラフマーン(A.R. Rahman)
作詞:ドン・ブラック(Don Black)
脚本:ミーラ・サイアル(Meera Syal)
原案:シェーカル・カプール(Shekhap Kapur)&アンドリュー・ロイド=ウェバー(Andrew Lloyd Webber)
演出・訳詞:荻田浩一
音楽監督:玉麻尚一
振付:原田薫・梅棒
美術:二村周作
照明:柏倉淳一
音響:大野美由紀
衣裳:木鋪ミヤコ
ヘアメイク:中原雅子
演出助手:坂本聖子
舞台監督:小笠原幹夫・藤崎遊
台本翻訳:天沼蓉子
制作:荒川ちはる
企画制作主催:梅田芸術劇場