お笑いコンビ『極楽とんぼ』の山本圭壱（46）が1月19日、東京・下北沢の下北沢駅前劇場で、06年7月に不祥事を起こして以来の復帰お笑いライブ『山本圭壱お笑いＬＩＶＥ』を行った。
この日、山本は、ライブは午後7時半からにもかかわらず、午前10時ころに会場入り。会場となった下北沢駅・南口を出てすぐのところにある劇場の前には、午後7時過ぎには大勢の報道陣が集まった。160人収容できる会場に1万6千名を超す応募があり、倍率は約100倍という「プラチナ・チケット」と話題にな ったが、実際に劇場に足を運んだのは半数ほどで、むしろ、報道陣の方が多いという異様な状況。
午後9時26分、山本は入った時と同じ派手なジャケットに帽子というスタイルで報道陣の前に登場。取材陣と野次馬で駅前は騒然となった。山本は、女性から花束を渡されると帽子を取り一礼。「ちょっと周りの方に劇場の方から早めにと言われていますので！すいません」と一言話した。
そのまま山本は関係者に囲まれながら、群衆の中を直進。「押さないで！」「危ない！」「一言ください！」という怒号が飛ぶ中、山本はゆっくりと駅の方へ向かう。なんと、そのまま改札をくぐり駅構内へ。記者も慌てて後を追った。
記者が「一言頂いていいですか？」と聞くと「あ、もう本当に、とにかく」とうなずく山本。さらに、「（ライブの）手応えは？」と質問すると「手応えは、もうもう 、手応えです」とコメント。しかし、「お客さんの反応は？」「被害者の女性に一言？」「（元相方の）加藤さんに一言」「岡村（隆史）さんとは連絡しました？」と続けて投げかけられた質問には無言だった。
山本はそのまま京王井の頭線のホームへ。大勢の報道陣が山本を追い、ホームまで付いていくという不思議な光景が繰り広げられた。山本と関係者はそのまま渋谷方面行きの電車に乗り込み、報道陣とカメラマンもお互い顔を見合わせながら、電車に乗り込んだ。
電車の中でも無言を貫く山本だったが、その表情はどこかこの騒動を楽しんでいるような様子だった。「なんで無言なんですか？」「どこまでいくんですか？」と問いかける報道陣を乗せ、そのまま電車は進むというシュールな 光景に、居合わせた乗客も何事かと携帯電話で撮影していた。
「今おもしろい絵になってますけど」と指摘されると、山本はたまらず苦笑い。駒場東大前駅に止まると、山本と関係者は一斉に下車。前代未聞の逃走劇を締めくくったのは駅前に停めてあった原付バイクだった。山本はここまでついてきた報道陣を振り切ると夜の住宅地に消えていった。
