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藤本泉 阪神・淡路大震災20年の“いま”描いた「劇場版 神戸在住」初日で思い語る

藤本泉 阪神・淡路大震災20年の“いま”描いた「劇場版 神戸在住」初日で思い語る
藤本泉が主演作「劇場版 神戸在住」初日で思いを語った

 女優・藤本泉(23)、浦浜アリサ(24)、松永渚(23)、柳田小百合(24)が17日、大阪・テアトル梅田で映画『劇場版 神戸在住』(監督:白羽弥仁/配給:アイエス・フィールド)初日舞台あいさつを白羽監督(50)とともに開いた。

 兵庫県・大阪府を放送対象地域とするサンテレビジョンが2014年度に開局45周年を迎え記念事業であるとともに、1995年1月17日に近畿圏を襲った阪神・淡路大震災から20年目という節目を迎えるにあたり制作。原作は漫画家・木村紺氏が『月刊アフタヌーン』(講談社)に1998年から06年まで連載した同名作となる。オール神戸、阪神間でロケが行われ、神戸に大学に通う藤本ら演じる19歳の女子大生たちを通して20年前に起きた震災の記憶を街の中のどこかに感じつつ、この街で“いま”を生きる彼女たちの青春が描かれる。

 藤本演じる主人公・辰木桂は東京から父親の転勤で神戸に引っ越しし、関西ノリにどこか馴染めないというところから作品がスタートするが、藤本自身も埼玉出身。「3人(浦浜、松永、柳田)が関西出身で関西パワーを感じました」と、桂のように違いを感じたそうだが、「ハードスケジュールでしたけど、元気よくパワフルに楽しい撮影をすることができました」と、撮影を振り返る。

 桂を演じるに当たって藤本は、「あの子がつらい経験をして乗り越えていく成長の過程はどうしても伝えたい、そこは観て頂きたかったのでちゃんとブレてないかと、考えながらお芝居をしていました」と、気をつけてのものだったそうで、「役者の仕事をしている私にできることは、こういった作品に出させていただいて、みなさんに何かを伝えていくことなんだなと思っています」と、しみじみと語っていた。

 4歳のときに兵庫・川西市で被災した浦浜は、「川西は神戸の街から少し離れているので、うちの周りは建物が倒壊したりということはなかったのですが、同じ揺れは経験しました。母と同じ部屋で寝ていたのですが、地震が起きたとき、母がベッドに飛び込んで私をかばってくれた事、本棚が倒れてきたことは鮮明に覚えています。その後、神戸の街は復興した状態しか見ていなかったんですが、撮影期間中、ホテルの窓から神戸の街をみて、20年前にいちど何もなくなった土地だと思うと、責任感が日に日に増してくる感じがしました」と、実感を口にしていた。

 そんな本作について、白羽監督は、「被災された方に1つ共通することだと思うんですが、大変な目に遭った人ほど言葉にして語らないというか、普段から口に出して言うことがないと思うんです。竹下景子さんのおやりになった役も自分がどういう目に遭ったのか一言もお話しません。地震に怯えている田中美里さんの役ですが、どういう目に遭ったのか話はしません。それぞれの心の中に何かあったことは秘めてはいるんですが、それをどんなことがあったかはなかなか話せない。その痛みを共有してくれという強要の仕方は決してしない。大変な目に遭った人ほどそういう側面があるということを映画の中で私は表現したつもりなんです。その上で、観られた方はあのお2人のキャラクターの中にどういうことがあったのかなというのは伝わったのかと思っています」と、話した。

 映画『劇場版 神戸在住』は17日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次公開中。テレビドラマ版は17日午後8時よりサンテレビにてオンエア。

 (配信・JPnews)

藤本泉 阪神・淡路大震災20年の“いま”描いた「劇場版 神戸在住」初日で思い語る

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浦浜アリサ
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松永渚
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柳田小百合
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