舞台『プルートゥ PLUTO』(演出・振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ)ゲネプロが8日、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで開かれアトム役・森山未來(30)、ウラン役・永作博美(44)、天馬博士役・柄本明(66)、お茶の水博士役・吉見一豊(48)、アブラー博士役・松重豊(51)、ゲジヒト役・寺脇康文(52)らがその仕上がり具合を披露した。
漫画家・手塚治虫さんの鉄腕アトム『地上最大のロボット』を漫画家・浦沢直樹氏とストーリー共同制作者の長崎尚志氏がリメイクした『PLUTO』。累計850万部突破の人気漫画が世界初の舞台化となり、漫画以外のメディア展開も初となる。
【囲み会見の模様:森山未來 日本演劇界復帰作で静かに情熱燃やす!「ただベストを尽くしたい」】
同日の囲み会見で森山が「ワンシーンワンシーン1つの動き動きが、全部大きな絵画のような感じで進行していて、どの風景を切り取っても美しい。体と言葉と音楽・映像もあって舞台装置を使いながら、トータルアートのような作品」と評していた通り、会場に入るとまず目を引くのが、舞台の前方部から両脇袖までびっしりとロボットの残骸のような“ガラクタ”。その“ガラクタ”は単なる舞台の大道具というだけでなく、劇中に壊れたロボットが捨てられたりと生かされ、場面に応じて光を発するなど、観客を驚かせる仕掛けになっている。
さらに、アンサンブルキャストたちが数個の巨大なパネルを動かすのだが、このパネル、ときには積み重ねて階段として使われることもあれば、1つ1つがスクリーンのような役目も果たし、浦沢氏の原作の絵が投影されたり、シーンごとの情景などまで映しだすなど、観るものを飽きさせない工夫も満載だ。
そんな演出だけでなく、アトムの“心情”を表現する森山らによるダンスシーンなども展開。まさに、変幻自在な観たものを圧倒する作りとなっている。
ほかにも、同日の囲み会見でラルビ氏からソフトバンクの世界初の感情認識の人型パーソナルロボットして話題となった『Pepper(ペッパー)』も同舞台に特別出演することがサプライズ発表。全公演ではなく10日17時、21日14時と19時の3公演にPepper役で出演するとアナウンスされたが、ゲネプロでもお披露目され、とあるシーンで登場。しゃべりこそしないものの文字でアトムに呼びかけるなど、見せ場があった。
舞台『プルートゥ PLUTO』は1月9日から2月1日まで東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンにて、2月6日から同11日まで森ノ宮ピロティホールにて上演!