京都府舞鶴市が、2014年下半期より「舞鶴の特色と魅力」を東京から全国に向けてアピールし、同市への認知度と感心の向上を目的とした「来てーな舞鶴 2014 キャンペーン」を展開する。東京での観光誘客キャンペーン初の試みとなる。
去る10月8日には、多々見良三市長(63)が都内で「首都圏における観光プロモーション展開」に関する記者説明会を行った。
会場には、『舞鶴引揚記念館』の山下美晴館長、舞鶴市観光商業課長の櫻井晃人氏、特別ゲストとして、舞鶴市全面協力の音楽劇『君よ 生きて』の脚色・演出を手がけた望月龍平氏が出席。東京タワーオリジナルキャラクターの「ノッポン兄」と東京初登場の舞鶴市公認かにPRキャラクターの「チョキまる」も応援に駆けつけた。
近年、「海の京都観光圏」として注目を浴びる舞鶴市。若い世代にとっては人気ブラウザゲーム『艦隊これくしょん-艦これ-』の“聖地”のひとつとして有名。“聖地巡礼”ツアーが組まれたり、イベントも開かれるなど盛り上がりを見せている。
年配の方々にとっては、歌謡曲『岸壁の母』のモデルとなり、1945(昭和20)年~1958(昭和33)年までの13年間にわたり約66万人余(そのうち約7割の46万人が抑留されていたシベリアのナホトカから)の引き揚げ者を迎え入れてきた“引き上げ港”としての印象だろう。
いずれも、舞鶴港を中心とした軍港都市として発展した東舞鶴市の歴史である。舞鶴港一帯は、1901(明治34)年、海軍舞鶴鎮守府が開庁し、初代長官に東郷平八郎が就任。日本海側唯一の軍港として栄えていく。明治期に建造された赤レンガ造りの海軍倉庫は12棟が今も残り、水道施設など、「近代化遺産」が多く残されている。
周辺は「舞鶴赤れんがパーク」として整備されており、歴史施設「まいづる智恵蔵」やイベントホール、工房など交流拠点として活用。レトロ感漂う倉庫群はロマンチックなムードに満ちている。
また、碁盤目状に形成された市街地は、JR東舞鶴駅に近い方から浜に向かって、東西の道路には、三笠通り、初瀬通り、朝日通、敷島通り、八島通り、富士通りというように、軍艦の名前がついているので、看板を探しながら街歩きなんていうのも面白い。
その一方で、西舞鶴市は、戦国時代には細川幽斎(長岡藤孝)が田辺城(舞鶴城=ぶかくじょう)を築城。城下町として発展してきた。東西で風土が異なり、レトロと歴史風情という二面性を持っているのが舞鶴市だ。
若狭湾の支湾のひとつである舞鶴湾は、日本海側には珍しく、リアス式海岸が発達しており、景色の美しさもさることながら、暖流と寒流が交差する若狭湾は古くから海の幸の宝庫として、古代から知られてきた。
そこで、舞鶴市では、「舞鶴を“見て・食べて・ふれあう”こと」をコンセプトとする観光物産イベント『まるごと舞鶴in東京タワー』を、2014年12月6日(土)と7日(日)の2日間、東京タワー1階正面玄関前特設会場で初開催する。
●「舞鶴かにコッペかに汁」の振る舞い(両日とも12時~無料配布)
東京タワーの高さ333mにちなみ、両日とも先着333名様(合計666名様)に冬の味覚の王者「舞鶴かに」の旨さと風味が味わえる一品を、無料で振る舞う。「コッペかに」とはズワイガニのメスのことで、日ごろは舞鶴市内を中心に流通。腹側にある卵(外子)と甲らの中の卵巣(内子)は格別の味だ。
※当日の朝10時から「コッペかに汁引換整理券」を配布。
●舞鶴の名物&ご当地グルメの販売
・舞鶴が発祥地の「肉じゃが」
イギリスのポーツマス市に留学していた東郷平八郎が留学先で食べたビーフシチューの味が忘れられずに、日本へ帰国後、艦上食として作らせたとの説がある。
・出汁と具材にこだわった「舞鶴おでん」
舞鶴のご当地グルメ。じゃこ(煮干し)出汁に、舞鶴の特産品がイッパイ入った格別のご当地おでん
・地元で愛される焼肉とホルモンの専門店・八島丹山(やしまにやま)の「ホルモンうどん」
・「焼きちくわ」
舞鶴名物のちくわを専用焼き機でこんがりと焼き上げる。 ・舞鶴オリジナルレトルトカレーの販売
・「まいづる海軍金曜カレー(肉じゃがカレー)」(648円・税込)
・「海軍さんのカレー」(2食入りで853円・税込)
・「京都舞鶴ホルモンカレー」(630円・税込)
・「日本海まるごとカレー」(2食入りで900円・税込)
●「まいづるクイズラリー」の実施
●フットタウン3階「マザー牧場カフェ」で、オリジナルスイーツを限定販売(予定)
●東京初登場!舞鶴かにPRキャラクター「チョキまる」
2.■舞鶴引揚記念館 特別企画展示~平和のメッセージを舞鶴から世界へ~
会場:フットタウン3階「タワーギャラリー3・3・3」
日時:2014(平成26)年12月6日(土)~14日(日) 午前10時~午後9時
入場:無料
展示内容:ユネスコ世界記憶遺産登録候補資料のうち、抑留体験画などを中心に展示。
歌謡曲『岸壁の母』のモデルになった端野いせさんに関する資料も展示。
■体験会も実施■
会期中の土曜・日曜(12月6日、7日、13日、14日の計4日間)は、シベリア抑留中に使用していた防寒着を実際に着用し、飯ごう・スプーンなどに触れることができます。
3.■「海の京都『舞鶴学』講座」 【11月15日(土)】 舞鶴独自の地域資産を紹介し、活用のあり方を考える市民参加型公開講座「海の京都『舞鶴学』講座」を東京で初開催。
◆会場
東洋大学白山キャンパス(8号館B1階 講義室)【〒112-8606 東京都文京区白山5-28-20】
◆日時
2014(平成26)年11月15(土)10時~午後4時45分
◆参加費
500円(一般) 先着80名
◆申込方法
参加される方全員の氏名、年齢、代表者の住所、電話番号を記載の上、合同会社まいづる広域観光公社へFAX(0773-77-5401)で申し込んでください。
◆講師
◇近代化遺産(舞鶴赤れんが建造物、旧海軍鎮守府)
古屋 剛氏(防衛省地方調整課長)
◇ユネスコ世界記憶遺産(シベリア抑留や引き揚げ)
黒沢文貴氏(舞鶴市世界記憶遺産有識者会議会長・東京女子大学教授)
◆問合せ
合同会社まいづる広域観光公社(TEL0773‐77‐5400)
4.舞鶴来訪者にノベルティ商品をプレゼントする「来てーな舞鶴ちょこっとプレゼントキャンペーン」を東京で初実施
5.JR東京駅一番街デジタルサイネージ等でのPRを実施
引き揚げにスポットを当てた記事は、舞鶴市、11月15日「海の京都『舞鶴学』講座」!12月には東京タワーで舞鶴引揚記念館 特別企画展示を参照
詳細は公式Facebook「来てーな舞鶴」(http://www.facebook.com/MaizuruKankou)まで。