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庵野秀明監督 高校・大学時代作品公開に恥ずかしげ!作品作りは「自分1人じゃ全然ダメ」

庵野秀明監督 高校・大学時代作品公開に恥ずかしげ!作品作りは「自分1人じゃ全然ダメ」
庵野秀明監督がトークショーを開催した

 アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を手がけた庵野秀明監督(54)が24日、東京・日本橋のTOHO シネマズ日本橋で『庵野秀明の世界』と称した大型特集上映会を開催し、司会は氷川竜介氏が務めた。

 23日よりスタートした『第27回東京国際映画祭』内の企画で、庵野監督の約50本の作品も大型特集上映。庵野監督のルーツをたどっていくものとなる。この日は『アマチュア・庵野秀明』と題してトークを展開することなり、『ことわざ辞典 へたな鉄砲も数うちゃあたる!』、『みず』、『空中換装』、『バス停にて…(再現版)』、『じょうぶなタイヤ!SHADOタイヤ』、『ウルトラマン(修正版)』、『帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令』と、庵野監督が高校・大学時代に作成した作品が上映された。

 上映後、庵野監督は登壇するなり、「恥ずかしくて帰りたい」と、はにかむ。自身の作品を見返してみた感想を「高校の時から何も変わってないですね。何にも変わっていないですけど、繰り返し作っていくと良くなるんだなと思いました。やっぱり繰り返しは技術の向上に大事ですね」と、しみじみ。

庵野秀明監督 高校・大学時代作品公開に恥ずかしげ!作品作りは「自分1人じゃ全然ダメ」
アマチュア時代の作品公開に恥ずかしげな様子を見せる

 庵野監督といえば爆発のカットにこだわりを持っているが、その爆発のときの破片にもこだわりがあるそうで、「破片にかんしては描いてしまいますね」と、大好きなのだそうで、タツノコプロのアニメーション『科学忍者隊ガッチャマン』では「爆破の時に飛んで来る破片は良かった。ネジとか飛んできて、対象物の中身が分かるんですよね」と、コメント。

 効果音にもこだわりを持ち、「特撮って効果音命じゃないですか。アニメもそうですけど。石とかでもセルで塗ってあるだけじゃ分からなくて、ぶつかったときに、どういう音かといので、質感が表現されるので大事なんです。『ウルトラマン』は効果音だと思っています」と、自身の意見を披露していた。

庵野秀明監督 高校・大学時代作品公開に恥ずかしげ!作品作りは「自分1人じゃ全然ダメ」
 

 終盤では、『帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令』の話となったときに、「自分の原点です。でもあれの原案的なのは全部、岡田斗司夫さんなんです。岡田さんのSF知識とかあったからです。自分1人じゃ全然ダメだったんだなと思います。複数の人に出会ってから面白さが格段に違う。僕はいろんな人と仕事をした方がいいというのを、あらためて実感しています」と、自身のこれまでの出会いに感謝していた。

 ほかにも、トークは、アニメーションのセルやフィルムのマニアックな話や、大学時代に、のちに有名なアニメーターとなる赤井孝美氏と当時欲しいカメラがあったそうだが、のちにアニメ制作会社『ガイナックス』の代表取締役社長となる同級生の山賀博之氏がポンと買ってくれたというエピソード。続けて、1枚のアニメ用の用紙も経済事情的に無駄にできなかったり、寝ないで2週間で課題をこなした話。さらには、「『ヤッターマン』から爆発の質が下がるんです。まだ、バンクカットを使ったほうが良かったのにと思って」など、ざっくばらんに展開していた。

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