顔は公開しているものの、“ボーカリストのandeによるソロプロジェクト”以外は、謎のアーティスト。物語性の強いドリーミーな楽曲・アレンジで、ネットで密かに注目を浴びているのは「littro rettle」だ。
そんな彼女の世界観が感じることができる楽曲『アンデパンダン』が現在、話題の音楽サービス「Frekul(フリクル)」にて、期間限定で無料配信されている。
物語の中へワープさせるようなサウンドで引きこむイントロ。残響感のあるギターサウンドの中、温かみのあるandeの声がのる。効果的な音響を取り入れながら、物語の思いを寄せる歌は、ステップを踏むように五線譜の上を流れていく。
“ちょっとレトロ”をテーマに、2011年から作詞・作曲をスタート。制作の早さはハイスピードで、2年間に57曲も制作。今年2月にリリースしたファーストシングル『アンデパンダン』は、57曲目の楽曲だ。
「“自分がどんなに変わってしまっても、変わらないでいてくれるものってあるかも”と、思うところがあって。この楽曲にそんな思いを、物語として書き始めました」--楽曲『アンデパンダン』は、変わらないでいてほしい場所や気持ち、記憶をテーマに書き上げたという彼女。
そんな制作中に、あることに気づいたという。「作っている最中にふと、“変わらないでいてほしいと思われている側”もいるよなぁって気づいたんです。それで、そういう顔を持つ主人公も含ませながら、物語と楽曲に落とし込みました」と、楽曲制作の中で起こった心境の変化を語った。
YouTubeでは、世界観をより伝えるために、リミックスした同曲に「ポエトリー・リーディング」を取り入れたサウンドでも表現している。
「littro rettle」が紡ぎだす物語は、懐かしい記憶を引き出す力を持っている。(津田 聖治)
【littro rettle】
ボーカリストのandeによるソロプロジェクト。2011年から作詞・作曲を始め、これまでに57曲もの楽曲を制作。温かくドリーミーな歌声、懐かしさと浮遊感漂う世界観。ファンタジックでどこかレトロな物語を描いている。