歌舞伎俳優・中村勘九郎（32）と中村七之助（31）兄弟が28日、都内でブラザー工業のインクジェットプリンター新商品＆新CM発表会に登場した。
同社のインクジェットプリンター『PRIVIO』において、新エンジンを搭載し、新インクにより画質が向上し、さらにはスマホアプリで3ステップで年賀状が作れ、スマホ内のデータで宛名まで印字できるという新製品を9月下旬から発売することを記念してのもの。昨年は『アンタッチャブル』の“ザキヤマ”こと山崎弘也（38）が『あしたのジョー』の“丹下段平風”で起用（参照記事：アンタ・ザキヤマ丹下段平に！ドッキリに警戒心むき出し）されたが、今回は勘九郎＆七之助を起用。2人だけでCMに出演するというのは実に22年ぶりとなり、その出演CM『ここまできたか、ブラザー！登場篇』（詳細記事：中村七之助“ブラザー”で困惑も兄・勘九郎は笑顔！22年ぶり2人のみで共演）は30日より全国放送となる。
会見にスーツ姿で登場した2人は、事前に2人に聴きこみ調査をしたという事柄について、意見が合うのかどうかということをトークすることに。「兄から弟、弟から兄にとっても言いたいこと」というテーマで、勘九郎は『スマホいじりはほどほどに』と諫めることに。これは、今年からスマホにしたという七之助が、ハマっているそうで、七之助は、「ブラザーの製品がスマホで操作できるのでその練習ですよ」と飄々とかわそうとしたが、勘九郎は、「LINEしかしてないだろおまえ（笑）」と、暴露し一瞬焦る姿も。逆に七之助は『あまり無理しないでください』と、家名を背負う兄の体を気遣う様子を見せる。
続けて、家族の思い出を問われ、これは父の中村勘三郎さん（享年57）との家族旅行を挙げた2人。勘九郎は、「マッターホルンの街に行って、氷の宮殿というところに行こうと行って、父はおもしろくないだろうからと反対したんです。それで現地に氷の扉や机があると伝えたんですが、信じてくれなくて、もしあったら、『ズボンとパンツを脱いで氷をすべってやるよ！』と言ったら、実際にそれがあった（笑）。そうしたら、家族以外誰も見ていないところで本当にやったんですよ」と、勘三郎さんの人柄が伝わってくるようエピソードを明かし、七之助は、「（勘九郎が）マッターホルンなので笑いすぎて酸欠になりかけてましたよ」と、オチをつけ報道陣の笑いを誘うことに。
一方の七之助は、旅行先で勘三郎さんら家族と一緒にお酒を初めて飲んだことが印象深かったといい、「酔っ払うと芝居の話ができたんです。子供っていう目線から一役者として、楽しかったですね。一番楽しい旅行でした」と、しみじみと振り返った。
囲み会見では、オファーが来た時のことを問われ勘九郎は「久しく2人でやっていなかったので照れくさいというのはありましたけど、なかなかないお話なので嬉しかったですね」というと、七之助も「世の中に有名な兄弟がいっぱいいるなか選んでいただいて嬉しいです」と、感想を。
兄弟仲を問われると、最近はケンカはないそうだが、七之助は「小さいころは、寄ると触るとケンカしてました。父から言われたからではないですけど、『兄弟仲良くしろよ。俺は1人だけど、仲良ければ2倍にも3倍にもなるんだから力を合わせて一生懸命やれよ』とよく言われましたね」と、思い出ともに明かすと、報道時が「コンビで中村ブラザーに改名したらいかがですか」と、投げ込みこれには2人も驚き否定しつつ笑みを見せていた。
また、普段の生活を「楽屋と家とかホテルを行ったり来たりで、太陽の下になかなか行かないんでバンパイアみたいな生活なんです」という七之助に、報道時が「いつ誰が（週刊誌などがスクープを）狙ってるか分かりませんよ」と、声をかけると、「そうですね。でも舞台の上でしっかりしていればいいかなと。父もそんなこと言ってましたし。別に撮られてもいいかな。独身ですし」と、堂々な返答だった。
最後に勘九郎からは、「中村ブラザーも負けないように技を磨いていきたいと思います」と抱負を口にすると、七之助も、「女形なので、プリンターの方がきれいだねと言われないように芸に精進していきたいです」と、前を向いていた。
