アイドルグループ『V6』の三宅健（35）、俳優・片岡愛之助（42）、平幹二朗（80）が9日、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで舞台『炎立つ』（演出：栗山民也）プレスコールを開き、初日直前に仕上がり具合を披露した。
作家・高橋克彦さん原作の長編歴史大作で大河ドラマとしても放送された作品の舞台化。平安時代末期に東北の大地に楽土を築こうとした奥州藤原氏の興亡が描かれる。時代劇という枠にとらわれず、親子、兄弟などの普遍的な人間ドラマを描き出す。主人公の“キヨヒラ”藤原清衡を片岡、キヨヒラの義父弟であるイエヒラ（家衡）を三宅、東北の古代神・アラハバキを平が演じるといった豪華キャストで贈る。
プレスコールでは20分ほどの場面が公開。オドロオドロしいアラハバキに三宅が取り込まれてしまう姿や、葛藤を見せる愛之助の熱演などが見られるものとなった。
終演後に囲み会見が開かれ、三宅は普段と雰囲気が違うと報道陣から称賛の声を浴び、「ありがとうございます」と、笑みがこぼれる。
3人ともそれぞれ初共演となるそうだが、愛之助が三宅のことを、「僕はテレビで拝見していましたが、このお稽古に入る月に誕生日でして、35に全然見えない。お若いまま（のイメージ）だったので驚きました」と、伝えられると、三宅は愛之助へ、「休まない人なんだなと思っています。しゃべったら素敵な声をしていらして、板の上に立った時はキリッとしていて、愛之助ファンの方々はメロメロだろうなと思います」と、絶賛。
さらに、平は三宅のことを、「身体能力を生かして僕がイジメまくる役です。何も触らないでも1人であらゆることをこなしてくれて、イジメ甲斐がある。可愛くてイジメたくはないんですけど（笑）」と、評価しているようで、三宅は、「呼吸を合わせてやってます」と、その評価されるコツを明かすことに。
そんな三宅は役作りのために、ゴールデンウィークに秋田・大曲を1人で訪ねたそうで、「そこでレンタカーを借りまして、どれくらいの距離があるのかとか見てきました。高い山で、その当時の人が歩きで登ったかと思うと想像を絶する高さでした。そこで何千、何万人が死んだというのは驚きましたね」と、歴史に圧倒される姿も見せていた。
「殺陣もちょっとだけあります。初めてやりますけど、諸先輩方が素晴らしいので、僕にとっては日々感謝しかない」と、口にする三宅を感心しながら眺める愛之助。そこで歌舞伎とジャニーズの共通点を挙げだすこととなり、愛之助は、「一緒だと思うんですよ。小・中学生からずっとやっていて男社会で、なんか共通するところがあるなと思って」と、共感する部分もあり、一度稽古中に食事にも行き、三宅は「すっごい美味しい和食を食べさせて頂きました」と、語っていた。
三宅から「いろんなメッセージ性のある舞台なので、いろんなことを想像して頂いて、何かを感じて頂ければ。いろんなものを背負って演じていきたいと思います」と、アピールしていた本作は、東京・Bunkamuraシアターコクーンで8月9～31日まで、愛知・刈谷市総合文化センター 大ホールでは9月3、4日まで、広島・上野学園ホールでは9月6、7日まで、兵庫・兵庫県立芸術文化センターでは9月10～15日まで、岩手・岩手県民会館 大ホールでは9月20、21日まで上演！
■舞台詳細
原作・原案：高橋克彦
演出：栗山民也
脚本：木内宏昌
音楽：金子飛鳥
キャスト：片岡愛之助、三宅健、益岡徹、新妻聖子、花王おさむ、松井工、宮菜穂子、一倉千夏、坂本法子、上田亜希子、山崎薫、三田和代、平幹二朗
