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橋本愛と小松菜奈に新たな友情かと思いきや中島哲也監督ぶち壊し!

橋本愛と小松菜奈に新たな友情かと思いきや中島哲也監督ぶち壊し!
小松菜奈(左)と橋本愛に新たな友情が生まれた?

 俳優・役所広司(58)、小松菜奈(18)、橋本愛(18)、中谷美紀(38)が6月28日、都内劇場で映画『渇き。』(監督:中島哲也/配給:ギャガ)初日舞台あいさつに中島監督(54)とともに登場した。

 ロクデナシの元刑事・藤島(役所)の元に離婚した元妻(中谷)から、娘の加奈子(小松)失踪の連絡が入る。愛する家族のために立ち上がるカッコいいオヤジのストーリーが始まると思いきや、娘の交友関係を調べると、成績優秀、品行方正な姿とは真逆の邪悪な姿が浮かび上がる。加奈子に翻弄され暴走する藤島の運命とは…。

 スーツ姿の役所は「宣伝部が映画が完成した後、あの手この手で『お客さんを劇場に騙してでも入れろ!』と、頑張ってきました!バイオレンスの向こうにドラマを感じてくれれば嬉しいです!」と、いきなり必死のアピール。中谷も「雨宿りでたまたまおいでになられたわけではないですよね?私にとって9年ぶりに中島監督の作品に出演させていただきました。もう2度と呼んでいただけないと思っていたので、ご一緒できたことを心よりうれしく思います」と、役所に続きぶっちゃけたあいさつで沸かせた。

 中島監督は2人の発言を聞きつつ、「暴力描写や血が飛び散るので途中で退席されたりとか終わってトイレに駆け込んだとか僕らが舞台に立つと人がいないんじゃないないのかと心配になりましたが、こんなにたくさんの方が席に座ってくれてて嬉しいです!」と、不安な心境だった様子も。

 そんな、物騒な単語が飛び交うあいさつだが、初日を無事迎えられたことに役所は「これくらいダメな男の役は初めてです。延べ5ヶ月みんなで頑張ってきた作品だったので、今はたくさんのお客さんに見てもらいたいと思う気持ちでいっぱいです」と、熱弁を振るう。

 すると、中島監督は「シナリオを書いていて、藤島という男は暴力的あると同時に滑稽であるという気がして、わりかし『ぶっ殺す!』とか『クソが!』とか言ってる割には弱いんですよね…。橋本愛さんにも簡単に負けちゃうという。すごい怖い部分と滑稽さを同時にやれる俳優さんというと役所広司さんしか思いつかなくて。ただ、こういう役ですからね、コマーシャルのオファーとか減りそうなんでダメかなと思ったんですけど、オファーしたら快諾していただいて、役所さんが『やる!』と言ってくれなかったら、できてなかったと思う」と、役所へ感謝の気持ちを述べた。

 そしてオファーされた役所は「ぜひチャレンジしたいなと思いました!」と迷いはなかったようで、役所の迫真の演技で泣いてしまったという小松は「怖いですね。でも、普段の役所さんはホントに優しい方で、本番になると手に負えなくなる父親になって、こんなお父さんヤダな…って思います」と、バッサリ!

 ここで役所は「実は泣いたのはですね、僕が怖いんじゃなくて、首を絞めるシーンだったんですけど、中島監督に『もっと暴力的に!もっと暴力的に!』と言われて、思いきってやったんですけど、小松さんが首を絞められてイヤだなと思うところで、監督が『大丈夫かい?』って優しい言葉を!その優しさに感動して、小松さんは泣いたんです」と、事情を説明すると、中島監督は「役所さんの好感度を下げて、自分の好感度を上げるという」と、何か陰謀めいたコメントも。

 そんな最中、『優しい』に首を傾げていた中谷に「『コワい!』と言っているのは中谷さんだけですからね!僕は中谷さん以外の方からはホントに愛されている!中谷さんとだけ気が合わなかった、それだけのことです」と、先制攻撃に中谷も「藤島が『クソ!』とか『ぶっ殺す!』とか監督おっしゃってましたけど、監督の口癖も『クソ!』とか『ぶっ殺す!』とかでしたよね」と反撃。「はい…」と、力なく返事する中島監督の姿に笑いが起きる。そして中谷は「実はシャイな方で心も優しくて、ちょっと弱いところもあって、実はホントは良い方なんですよ。私自身も未熟で、若かったですし、未熟だったので監督の演出についていけないとき刃向かったりしたんですけども、今思えば温かい丁寧なご指導いただいたな~と思って、感謝してます」と、フォローも。

 しかし、橋本からは「今ちょっと優しくなったというよりは『告白』のときも『死ね!』とか『殺す!』とか言ってたんで、役者さんへの愛が大きい方で、印象は今と変わらないんですけど、みなさんに平等に接する方です」と、暴露があり、場内は笑いに包まれることとなった。

 役所と共演した感想を聞かれた中谷は、「正直なところ原作を読んだときに全く感情移入できなかったんですね…藤島という人間も加奈子という人間も、なんでこれを小説化しなくてはいけないんだろうと思いました。役所さんが演じる姿を拝見して、藤島という人間が大変悲しく思えたんですね…ホント悲しいし虚しいし、こんな人生絶対に歩みたくないと思えて、悲しさがにじみ出てて、小松菜奈さんも悲しかったんですよ。ずっと笑ってるんですよ…何があっても笑ってて、それが悲しくて、試写で見たときに号泣してしまいまいました」と、感想を語った。

 一方の役所も「こんな山の手の奥様みたいな人を乱暴するのは辛かったですね。その時も監督から『暴力的にやってください』と言われましたし、今回共演したすべての女優さんに暴力をふるいましたし、ちょっと胸が痛みますね…」と、徹底した暴力シーンには役所も心苦しい思いをしたようだった。

役所広司 主演作「渇き。」に宣伝部から檄!「お客さんを劇場に騙してでも入れろ!」
 

 また、同年代の橋本は、女優としてスタートした小松にむけて「すごく、綺麗で可愛いくて、近くにいると難しい気持ちになるんですけど『どうしたらいいんだろ』と、思うんですけど、その魅力を大事にしてくだされば、たくさんの方に出会って、ステキな菜奈ちゃんを見たいな、とファンとしてなら見ます」とメッセージを送り、「好きなの…」とドッキリ発言も飛び出すなど、新たに友情が芽生えたと思いきや、中島監督が「女同士の会話って怖い。これが全員女優ってなると悪魔の会話ですよ」と、いい雰囲気ぶち壊し!

 そんな小松へ、役所は「大変でしょうけど、きっと菜奈さん頑張るだろうし。頑張れば、たくさんいろんな監督とも出会っていい仕事すると思います。でも、この業界が嫌になるときもあると思うけど、そんときはヤメちまえば良いんでね」と言うと、中島監督も「頑張った!明るく、ものおじせず現場にいてくれて、いろんな人を苦しめる迫力も感じたので、すごい才能を持った人だと思うので、これからも頑張ってほしいなと思います」とエールを送る。すると、小松は「すごく嬉しいです!泣きそうです!」と、大感激だった。

 最後に、役所は「映画は好みがあって、いろいろ好き嫌いがあると思いますけれど、映画に参加するものとすれば、監督がこういう映画を作ってくれたことに感謝してます。この映画をきっかけにいろんな種類の映画が出てきて日本の映画が豊かになってくれたらいいなと思います。映画って何回か見てると違うものが伝わってくるの映画が僕にとって良い映画だと思うんですけど、この映画もそういう宝物になった映画だと思います」と、観客へメッセージを送り舞台挨拶は終了した。

 映画『渇き。』はTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー中!

役所広司 主演作「渇き。」に宣伝部から檄!「お客さんを劇場に騙してでも入れろ!」

役所広司 主演作「渇き。」に宣伝部から檄!「お客さんを劇場に騙してでも入れろ!」

役所広司 主演作「渇き。」に宣伝部から檄!「お客さんを劇場に騙してでも入れろ!」
中谷美紀
役所広司 主演作「渇き。」に宣伝部から檄!「お客さんを劇場に騙してでも入れろ!」
小松菜奈
役所広司 主演作「渇き。」に宣伝部から檄!「お客さんを劇場に騙してでも入れろ!」
橋本愛
役所広司 主演作「渇き。」に宣伝部から檄!「お客さんを劇場に騙してでも入れろ!」
中島哲也
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